かつエッグ

「かつエッグ」と申します。 「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」「ノベルア…

かつエッグ

「かつエッグ」と申します。 「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」「ノベルアップ+」などのサイトに、かつエッグの名で小説を投稿しています。ジャンルは主に、ファンタジー、ホラー、SFです。  ここでも、作品を公開していきます。読んでやって下さい。

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異世界ファンタジー「アンバランサー・ユウと世界の均衡」第二部「星の船」編 AmazonKDPで発売中!

AmazonKDPより、電子書籍で長編異世界ファンタジー「アンバランサー・ユウと世界の均衡」の第二部「星の船」編を発売しました。  超絶の力を持った存在「アンバランサー…

かつエッグ
2か月前
2

通夜のあと

 永く会うことのなかった、高校時代からの友人。彼の葬儀が、友人が暮らした山奥の村で営まれる。私は一人、通夜の斎場を訪れる——。  斎場の灯りだけが、暗闇の中に浮…

かつエッグ
1か月前
5

言葉の果てる場所

 異国での暮らしに終止符をうち、故国に帰ろうと決めた私は、最後の思い出にと、ヨーロッパ最西の地、ロカ岬を訪れる。そこで知り合った、元詩人と名乗る老人から、「言葉…

かつエッグ
2か月前
4

ふるさとに帰ろう

 ピンサロで働くあたし。新しく入店してきたマリカの面倒を見てあげる。マリカは何かに怯えているようだ。あたしは、なんとかマリカの力になりたいと思い、話を聞く。そし…

かつエッグ
2か月前
2

激しい雨が降る

 仕事の帰り、大雨のため電車が緊急停車する。車内で運転再開を待つ私は、今は遠い故郷に思いを巡らす。すべてが消えていく。 藤井佯様主催の「故郷喪失者アンソロジー」…

かつエッグ
4か月前
5

ガネーシャとヴリトラと

Kaguya Planet様のマイクロノベル募集に応募したものです(落選しました) カレー、もしくはラーメンを題材に、300字以内の作品を書くというものでした。  昼食に、神保…

かつエッグ
4か月前
2

走れ山田

 ぼくは、登校の途中、必死に自転車を走らせてくる、あこがれの立花さんに会う。立花さんは、お父さんが忘れた書類を、駅まで届けようと急いでいたのだ。転んでしまう立花…

かつエッグ
5か月前
1

ゆめのきしゃにのろうよ

 ゆめのきしゃにのるほうほうをおしえるよ。青いあめと、のりたいきしゃのえをよういして、ふとんにはいるんだ。じゅんびはできたかな? さあ、きしゃがやってくるよ。き…

かつエッグ
6か月前
4

雪の花が咲く

 ——雪山で遭難したぼくの命は、風前の灯だった。死を覚悟したぼくは、自分の過去をふりかえる。悔やまれるのは、恋愛経験をいちどももてなかったことだ。ぼくには、いち…

かつエッグ
6か月前
2

雪兎だより

 おさむくん、元気ですか。ぼくの今の暮らしを伝えようと、がんばってお手紙を書きました。君の住むところまでずいぶん遠いけど、ちゃんとこの手紙が届くといいなあ。 SF…

かつエッグ
6か月前
1

滅びの呪文

 幼稚園のころ。泣いているぼくの前に現れたその男は、ぼくに「滅びの呪文」を授けた。世界を滅ぼすというその呪文、それは発音することの難しい呪文だった。ぼくは、再現…

かつエッグ
7か月前
3

同行二人

 ある日、妻が、お遍路さんに行きたいと言い出した。わたしは妻に連れられて、八十八カ所の霊場巡りの旅に出る。だが、旅を続けるにつれて、わたしと妻の回りには——。 …

かつエッグ
7か月前
2

異世界ファンタジー「アンバランサー・ユウと世界の均衡」AmazonKDPで販売中

 AmazonKDPから、電子書籍として、異世界ファンタジー「アンバランサー・ユウと世界の均衡」を出版しました。剣と魔法の世界での、居心地の良い冒険譚を目指して書きまし…

かつエッグ
7か月前

「神農黄帝食禁」之書

 残業をしていたぼくは、美食家で有名な上司から食事に誘われる。その上司、漆原課長は、仕事の褒美に美味しいトンカツを奢ってくれるというのだ。課長に連れられていった…

かつエッグ
7か月前
3

夢の中の、青い屋根の離れ

わたしが夢の中で何度も訪れる、青い屋根の離れ。年末実家に帰省したとき、兄弟で話をしていて、弟も同じ夢をみていることが分かる。いったい、その離れはなんなのか。どこ…

かつエッグ
7か月前
2

錯綜する故郷

 家業を継いだ弟が実家を売ることになったと聞き、私は長く帰ってなかった故郷を訪れる。かつて住んでいたその家を、もう一度見ておこうと考えたのだ。懐かしい町並みを歩…

かつエッグ
7か月前
2
異世界ファンタジー「アンバランサー・ユウと世界の均衡」第二部「星の船」編 AmazonKDPで発売中!

異世界ファンタジー「アンバランサー・ユウと世界の均衡」第二部「星の船」編 AmazonKDPで発売中!

AmazonKDPより、電子書籍で長編異世界ファンタジー「アンバランサー・ユウと世界の均衡」の第二部「星の船」編を発売しました。

 超絶の力を持った存在「アンバランサー」として異世界に転移したユウ。
 剣と魔法の世界で、恋人となったエルフの大魔導師ルシア、その弟子の魔法少女ライラ、魔剣イリニスティスを操る獣人少女ジーナとともに、時空を股にかけた大冒険を繰り広げる!
 王都を訪れたユウたち一行は、

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通夜のあと

通夜のあと

 永く会うことのなかった、高校時代からの友人。彼の葬儀が、友人が暮らした山奥の村で営まれる。私は一人、通夜の斎場を訪れる——。

 斎場の灯りだけが、暗闇の中に浮かんでいた。
 その背後には大きな山の影がくろぐろと迫っている。
 曲がりくねった山道をぬけたその先に、その斎場はあった。
 ここまで車を走らせても、対向車は一台もなかった。
 私は駐車場に車を乗り入れて、停めた。
 車を降りると、たくさ

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言葉の果てる場所

言葉の果てる場所

 異国での暮らしに終止符をうち、故国に帰ろうと決めた私は、最後の思い出にと、ヨーロッパ最西の地、ロカ岬を訪れる。そこで知り合った、元詩人と名乗る老人から、「言葉の果てる場所」を見にいかないかと誘われて——。

第2回幻想と怪奇ショートショートコンテストに応募しましたが、残念ながら落選した作品です。

「ロルカが好きなのかね?」
 ロカ岬行きのバスで、隣にすわった老人からスペイン語で話しかけられた。

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ふるさとに帰ろう

ふるさとに帰ろう

 ピンサロで働くあたし。新しく入店してきたマリカの面倒を見てあげる。マリカは何かに怯えているようだ。あたしは、なんとかマリカの力になりたいと思い、話を聞く。そしてある日、とうとうマリカは——。

「小説家になろう」サイト夏のホラー2023応募作品です。

 ズンズンと大音量の音楽が鳴りひびく中、

「今日も、レナちゃんの田舎の話を聞かせてほしいな」

 と、タカハシさんが、あたしの耳元に顔を近づけ

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激しい雨が降る

激しい雨が降る

 仕事の帰り、大雨のため電車が緊急停車する。車内で運転再開を待つ私は、今は遠い故郷に思いを巡らす。すべてが消えていく。

藤井佯様主催の「故郷喪失者アンソロジー」に応募したものの、残念ながら採用にならなかった作品です。

 列車が、線路の途中で止まった。
 次の駅まではまだかなりの距離がある。
 窓の外には暗闇があるばかり。
 窓ガラスには激しい雨が打ちつけていた。
 豪雨のため、危険なので、いっ

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ガネーシャとヴリトラと

ガネーシャとヴリトラと

Kaguya Planet様のマイクロノベル募集に応募したものです(落選しました)
カレー、もしくはラーメンを題材に、300字以内の作品を書くというものでした。

 昼食に、神保町のカレー屋に入り、一皿に二種類のカレーが載ったセットを選んだ。二種のカレーは皿の上で太極模様を描いていた。
 緑のサグカレーを一さじ掬った。口に含む。
 黄金象頭の神が現れて言った。我はガネーシャ也。
 黄色のチキンカレ

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走れ山田

走れ山田

 ぼくは、登校の途中、必死に自転車を走らせてくる、あこがれの立花さんに会う。立花さんは、お父さんが忘れた書類を、駅まで届けようと急いでいたのだ。転んでしまう立花さん。ぼくは立花さんを助けるが、立花さんは、もう電車に間に合わないと落胆する。そのとき、ぼくの頭に、秘策が閃いた!

小説家になろうサイトの、しいなここみ様の自主企画「砂糖菓子のような甘いラブストーリー」に投稿した作品です。ラブストーリーと

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ゆめのきしゃにのろうよ

ゆめのきしゃにのろうよ

 ゆめのきしゃにのるほうほうをおしえるよ。青いあめと、のりたいきしゃのえをよういして、ふとんにはいるんだ。じゅんびはできたかな? さあ、きしゃがやってくるよ。きてきがきこえてくるよ。

 「小説家になろう」サイト、冬の童話2024 参加作品です。
 お子様といっしょに字を見ながら、読み聞かせることを想定しています。

 きみが、ゆめのきしゃにのりたいとおもうのなら、じゅんびがひつようだ。
 まず、

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雪の花が咲く

雪の花が咲く

 ——雪山で遭難したぼくの命は、風前の灯だった。死を覚悟したぼくは、自分の過去をふりかえる。悔やまれるのは、恋愛経験をいちどももてなかったことだ。ぼくには、いちどだって。いや、まてよ。思い出せ。そうじゃなくて、ぼくには、あの——。

ホラーです。
「小説家になろう」サイトで、しいなここみさまの自主企画「冬のホラー企画2」参加作品です。

 粗末な山小屋の外では、吹雪が吹き荒れている。
 強い風が吹

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雪兎だより

雪兎だより

 おさむくん、元気ですか。ぼくの今の暮らしを伝えようと、がんばってお手紙を書きました。君の住むところまでずいぶん遠いけど、ちゃんとこの手紙が届くといいなあ。

SFです。

 おさむくん、お元気ですか?
 ぼくは、元気です。
 だけど、この手紙ほんとうに君に届くのかなあ? ぼくのいるところは、ずいぶん遠いから、ちゃんと届くのか心配です。でも、がんばって書くね。ぼくがどんなふうに毎日過ごしているか、

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滅びの呪文

滅びの呪文

 幼稚園のころ。泣いているぼくの前に現れたその男は、ぼくに「滅びの呪文」を授けた。世界を滅ぼすというその呪文、それは発音することの難しい呪文だった。ぼくは、再現できないその呪文を支えに生きてきたが、クリスマスが近いある日、悲惨なニュースを目にして——。

 小説家になろうサイトの、しいなここみ様の「冬のホラー企画2」参加作品です。

 ぼくは、滅びの呪文を知っている。
 もう何度も唱えようとした。

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同行二人

同行二人

 ある日、妻が、お遍路さんに行きたいと言い出した。わたしは妻に連れられて、八十八カ所の霊場巡りの旅に出る。だが、旅を続けるにつれて、わたしと妻の回りには——。

(物語の必要上、かならずしも現実のお遍路に即していません。ご了承下さい)

零)

 ——お遍路さんに行きたい。

 夕食のテーブルで、妻が言った。
 その時いつものように、居間のテレビは、定時のニュースを流していた。
 戦争や政治の大き

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異世界ファンタジー「アンバランサー・ユウと世界の均衡」AmazonKDPで販売中

異世界ファンタジー「アンバランサー・ユウと世界の均衡」AmazonKDPで販売中

 AmazonKDPから、電子書籍として、異世界ファンタジー「アンバランサー・ユウと世界の均衡」を出版しました。剣と魔法の世界での、居心地の良い冒険譚を目指して書きました。エルフも出ます。獣人も出ます。ダンジョンもあります。禁じられた魔法もあります。超古代文明の遺構もあります。異世界の神々も登場します。
 いちぶ試し読みもできますし、KindleUnlimitedを利用中の方は、ぜんぶ読むことがで

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「神農黄帝食禁」之書

「神農黄帝食禁」之書

 残業をしていたぼくは、美食家で有名な上司から食事に誘われる。その上司、漆原課長は、仕事の褒美に美味しいトンカツを奢ってくれるというのだ。課長に連れられていった店で、ぼくは至高のトンカツを目にする。

 ホラーです、たぶん。
 「小説家になろう」サイトで、しいなここみ様が企画された「とんかつ料理企画」参加の一品です。
 気楽にお楽しみください。

「さあ、ぞんぶんにお召し上がりください」
 ぼくの

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夢の中の、青い屋根の離れ

夢の中の、青い屋根の離れ

わたしが夢の中で何度も訪れる、青い屋根の離れ。年末実家に帰省したとき、兄弟で話をしていて、弟も同じ夢をみていることが分かる。いったい、その離れはなんなのか。どこにあるのか。手がかりがないか、母にも聞いてみるが——。

どこにもたどりつかない話です。お楽しみください。

 ——夢というものは、記憶の残渣であると思う。
 みた夢の内容を思い出しながら検討してみると、その日に経験した出来事や、あるいは読

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錯綜する故郷

錯綜する故郷

 家業を継いだ弟が実家を売ることになったと聞き、私は長く帰ってなかった故郷を訪れる。かつて住んでいたその家を、もう一度見ておこうと考えたのだ。懐かしい町並みを歩いて行くと、何十年とやりとりのなかった幼なじみが、いまは工務店のあとをつぎ、働いているのを見かける。だが、記憶をたどってみると、ありえない事実に気づき——。

 ノスタルジックなホラーです。お楽しみください。

ひらタン)

 久しぶりに、

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