麻雀放浪記3:作者・阿佐田哲也は麻雀で徹夜をすることが多く、ペンネームは「ああ、朝だ。また、徹夜か」との言葉からと言われている。また、本名の色川武大(たけひろ)の「武大」は父親が中国の小説『金瓶梅』の登場人物・武大(藩金蓮の夫)から名付けたもの。武大は水滸伝の武将・武松の兄。
色川「一面の焼け跡で十代の性格形成期に焼け跡の中に突っ立っていたことが胸の中から消えない。家があって畳の上で生活していると思っていたけれど、ははァ、地面というものは泥なんだなとそのとき思った。建築物なんかは泥の上の飾りのようなものでほんのちょっとしたことで消えてなくなってしまう」
伊集院「9勝6敗論に関しては処世術であって、色川さんは6敗から始めたんじゃないか」村松「なるほど、6敗から9連勝か」伊集院「もっと言うと1勝6敗から8連勝。ではその1勝は何か。軍人のお父さんと二人で手をつないで理想的な父子であったところが1勝の始まりではと思うんです」