泥辺五郎

二児の父。 「首がもげたキリン」「小説を書きたかった猿」「悪童イエス」「音楽小説集」などを記す。 現在メイン更新「音楽小説集」 http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=21721

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    受賞系、読まれている系記事まとめ

    創作系より。冬ピリカグランプリ審査員賞受賞作。 受賞作が出来上がるまでの覚え書き。 本の感想より。「読書の秋2021」note賞受賞記事。 読書についてのエッセイ。 noteネタ系読み物。 あまり読まれていない自己紹介。  ビュー数二位にダブルスコア以上の差をつけて圧倒的な数字を残しているのが、この記事。  とんでもないライブパフォーマンスを行なってしまったことにより、検索から飛んでくる人が増え、今でも地道に数字が上がり続けている。記事を書いた一ヶ月後にその出来

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      • 4歳児マインクラフト日記

        息子の健三郎は現在4歳10ヶ月。 姉やYou Tubeの影響で自分でもタブレットでマイクラを始めた。 印象的なプレイ抜粋記録。 モードは最初から何でも使えるクリエイティブモード。夜昼の変化なし、途中から天候の変化もなしにした。 最初の頃。 ひたすら飛び続け、姉や父が追いかける。 元の村に戻れなくなり、一度サバイバルモードに切り替え、墜落死してリスポーン。 姉のワールドに入り、いろんな物を置きまくったり、地面を掘ったり。 スティーブやゾンビの頭を自宅に置かれまくった姉に

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        • 千人伝(百四十一人目~百四十五人目)

          百四十一人目 落音 らくおん、と読む。居間でくつろいでいる時に、洗面所の方で何かが落ちる音がした、ということがある。風呂上がりの同居人にこう聞いてみる「何か落としてた音してたけど」。意識しない駄洒落が発生した瞬間に生まれたのが落音である。 落音は偶然の出生によりなかなか仲間を得られなかった。似たような境遇の誰かと出会ってそのまま暮らし続けたかった。さまよい続けているうちに、落音は様々な音色に出会った。ため息のメロディや、いびきの歌声や、山鳴りのオーケストラなどに。落音は彼

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          • 千人伝(百三十六人目~百四十人目)

            百三十六人目 ただただ ただただ書きたかった、とただただは言った。ただただはただ無性に何かをやりたくてたまらない性格の持ち主であった。それでいながら、何をやっても、それは自分の本当にやりたかったことではない、という気持ちでいつもいっぱいになっていた。いっぱいいっぱいにもなっていた。 ただただ描きたい、といって絵を殴り描いていた頃も。ただただ歌いたい、と言って叫び倒していた頃も。ただただ寝ていたい、といっていびきをかいていた頃も。やっているうちに次にやりたいことが浮かんでき

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            冷凍肉を食べる方法(子どもとのやり取り記録シリーズ)

            4歳の息子と遊んでいる最中に教わった話。 ロボットのおもちゃに乗り込んで散歩中の出来事。ハンバーガーを買いに行くことに。 「ハンバーガーをください」 「お肉凍ってますよ」 かじりついて歯が砕ける私役の右手。 「思いついた!」 息子の操るロボットには銃火器がついている。 それで焼けばいいんだよ。 「ロボットの銃で車を焼こう!」 え、なんで。 「焼いた車で強い歯を作ればいいんだ!」 なるほど。 その後の私の「肉を焼けばいいんだよ」という真っ当な意見は一切聞き入れら

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            眠りながら笑う(子どもとのやり取り記録シリーズ)

            子どもとのやり取りを記録しておこうシリーズ。 寝ている息子(4歳)の話。 その1 休日に、私、妻、娘が先に起きてのんびりしていた。 寝床から息子の「パパー!」という声。 お、起きたか、と皆で見に行くと、叫ぶだけ叫んでまた寝ていた。 その2 早朝、一人目覚めた私は屁をこいた。 5連発でこいた。 大きかった。 息子が寝ながら爆笑していた(起きず)。 ただそれだけの話。

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            サランラップの芯とおじいさんとじゃがいもの話

            使い切ったサランラップの芯をガムテープで貼って繋げる。 ↓ 四歳の息子が杖のようにして使う。 ↓ 息子が突如昔話に出てくるようなおじいさんの物真似を始める。 「わしじゃ。おじいさんじゃ」 ↓ 語尾に「じゃ」をつければいいと思っているようだ。 ↓ ふと思いついて 「健ちゃん、『じゃがいも』って言ってみて」 と頼んでみる。 ↓ 「じゃがいもじゃ」 ただそれだけの話。

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            千人伝(百三十一人目~百三十五人目)

            百三十一人目 高橋 高橋は全ての高橋の祖先である。 吊り橋効果がきっかけで付き合い始めた両親は、そのドキドキを永遠のものとしたいがために、吊り橋の上で暮らし始めた。山の上で一番高い吊り橋であったため、橋で生まれた子に高橋と名付けた。 両親がどうであろうと、高橋は橋で一生を過ごしたくはなかった。何より橋の上から釣り糸を垂らして釣る魚と、通りがかりの鳥を食料とするだけでは、食物繊維が不足するのだ。高橋は両親と別れて橋から降りた。七歳の時の決断であった。 その後の高橋は様々な

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            【ピリカ文庫】「夕グレ」(2004字)

             夕グレはゆうぐれ、と読む。たぐれ、ではない。  夕方になるとグレるのでそう呼ばれるようになった。朝も昼も夜も優等生であるのに、夕方になるとグレた。非行に走った。素行不良となった。具体的な例をあげると、塾へ向かわず飛行場に向かって走っていったり、壊れて走行不能になった三輪車に無理やり乗ったりした。  夕方以外の夕グレは人に優しく、ドブネズミのように美しく、栄光に向かって走る列車のような少年であった。夕方を過ぎて晩飯時になると元に戻ったので、両親はあまり心配することなく、そ

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            千人伝(百二十六人目~百三十人目)

            百二十六人目 巣本 すっぽんと読む。カラスの巣と野鼠の巣との間にあった持ち主のいない巣に、かつての読書家が蔵書の全てを詰め込み、本の巣とした。溢れかえり拡張する本の巣を見て、もはや本を必要としない人々、本のことを忘れてしまいたい人々、自分の書いた本を人に見せたい人々が集まり、本の巣はカラスの巣も野鼠の巣も、その土地に住んでいた人々も飲み込んでしまう規模になってしまった。 自然発火か放火かは分からないが、本の巣は焼き払われた。焼け跡で発見された子どもが巣本である。亀のような

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            千人伝(百二十一人目~百二十五人目)

            百二十一人目 手盗栗鼠 てとりす、と読む。手盗栗鼠は飼い慣らした栗鼠を使い、公園に遊びに来た人の腕を噛ませた。痛みに悲鳴をあげつつも愛らしい栗鼠を愛でようとする被害者に、偶然通りかかった栗鼠に詳しい人物の振りをして「栗鼠は可愛く見えて、人間には非常に有害な雑菌を持っていることもありますので」と言葉巧みに近付いた。恐れる被害者に注射を刺して眠らせ、金目の物を盗んだり、腕そのものを切り取ったりもした。 眠りから覚めた被害者は、栗鼠と手盗栗鼠の姿が消え、自分の腕も消失してしまっ

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            千人伝(百十六人目~百二十人目)

            百十六人目 老裸 ローラ、は裸の老人が大勢住む町で生まれた。男も女も老人になると皆裸になりたがるのだった。暑い日に痩せた夫と豊満な妻の老夫婦が互いに上半身裸で手を繋いで歩く横を、全裸で腰の曲がった老人たちが陽の光を全身で吸収しようと、集団で進んでいく。若い頃の老裸には老人が裸になりたがる気持ちが理解出来なかった。 当時仲の良かった異性が「若い人は逆に頑なに脱がなさすぎるよ」と言った。だから君も脱いでよ、という意味の口説き文句だと気づくのが遅かったので、一つの恋は始まる前に終

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            千人伝(百十一人目~百十五人目)

            百十一人目 耳有 みみあり、には耳が有りすぎた。耳の上に耳があり、耳の下にも耳があった。手のひらにも耳があり、脇の下と太ももの内側と、両足の小指の横にも耳が生えていた。耳はそれぞれ音を拾って耳有に届けた。あらゆる声、足音、自らの体内を巡る血液の音、聞きたくはなかったあれやこれや。 耳有は耳を無くした人の話を蒐集した。お経を耳に書き忘れたために化け物に耳を食べられる話だけでなく、朝起きたら耳が独り立ちして去っていった話、夜中に人々の耳だけが集まり、猫の集会に聞き耳を立ててい

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            千人伝(百六人目〜百十人目)

            百六人目 空洞 空洞の身体と心には穴が空いていた。物理的な穴であり、風が吹き抜けた。鳥も通り抜けた。小さな子どもの頭なら入るくらいの穴が、腹に三つ空いていた。窮屈になった内蔵は身体の中で手足にまではみ出していた。 服を着れば隠せるので、空洞のお腹に穴が空いていることを、知らないまま空洞と過ごす人もいた。初めて空洞の裸を見た時に驚く者と、「やっぱりそうだったの」と納得する者とに分かれた。 無理矢理な身体の造りに耐えきれず、空洞は二十代半ばで亡くなった。穴の中で暮らし始めてい

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            千人伝(百一人目〜百五人目)

            百一人目 孤濁 こだく、と読む。 孤濁は誰かといる時は澄んでいるが、一人になると濁った。だくだくと濁った。何を飲んでも泥水のようで、吸う息には空気よりもチリ、ホコリの方が多かった。だから孤濁は常に他人を求めた。すぐに人に寄り添って、交わって、抱き合った。 それでも相手が眠れば、あるいは去れば、時には死んでしまえば、孤濁は一人になってしまう。一人になれば濁ってしまった。濁ってしまえば気持ちもどす黒くなるばかりだった。 孤濁の最期は、大災害で逃げ惑う群衆に踏み潰される、と

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            千人伝(九十七人目~百人目)

            九十六人目 土鳥 つちとり、と読む。土の上にいる虫を啄む鳥ばかり見ているうちに、自身も地面を這い回るように動くようになり、食べるのも虫だけになってしまった。土鳥を昔から知る友人は「そういえば昔からあいつはあんな風だった」と記憶を思い違いしてしまうほど、土鳥の動きは自然なものだった。 土鳥の巨体に邪魔されて自身の食事を思うままに出来なくなった鳥たちは、土鳥を突いて追い出そうとした。しかし逆に土鳥に捕らえられ、羽根をむしられた。むしった羽根を土鳥は背中に貼りつけたが、飛べるは

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