泥辺五郎

ドロベ・ゴロウ。二児の父。脳脊髄液減少症。何かしら書いてます。旧名「名無しさ」「村野」…

泥辺五郎

ドロベ・ゴロウ。二児の父。脳脊髄液減少症。何かしら書いてます。旧名「名無しさ」「村野」「楢山孝介」「新都社モラトリアム新書」など。

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入院記録(脳脊髄液減少症による入院)※全文読めます

脳脊髄液減少症(脳が浮かんでいる液が減る病気)により入院中。入院費の足しにするため投げ銭設定。本文は全部読めます。 ② ③ ④ ⑤ ⑥ 2月7(水)入院初日  ひ…

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泥辺五郎
3か月前
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耳鳴り潰し43

 買い物帰りに自転車を漕ぐ速度がかなり遅くなる。どうにかギリギリの状態で家路につく。すぐに倒れるというわけではないが、まだ午前中なのに大丈夫か、という感じ。  …

泥辺五郎
9時間前
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架空書籍紹介(15冊目~21冊目)

15冊目「デニス・ヒッピー」 デニス・ホッパーに憧れ、なおかつヒッピー文化に傾倒している少年が「デニス・ヒッピー」を名乗り、自分を変えていく物語。破れたズボンを持…

泥辺五郎
1日前
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耳鳴り潰し42

 朝から息子が咳をしていたが、咳止めシロップで治まりホッとする。娘の修学旅行が近づいているので、何かしらの蔓延は勘弁願いたい。  怪獣人形を使っていろいろ遊ぶ。…

泥辺五郎
1日前
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耳鳴り潰し41

 まだ疲れが残っているらしく「今日公園行かない」という息子。気が抜けたのか、私は少し休むつもりが、二時間横になっていた。先週もそんな感じではなかったか。  しか…

泥辺五郎
2日前
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耳鳴り潰し40

 鳴り続ける巨大な耳鳴りを潰すために書き始めたこの文章も40回目となる。ここのところ大半が息子とカナちゃんの遊びの記録になっている。カナちゃん初登場はいつだろうと…

泥辺五郎
3日前
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「声がら」#シロクマ文芸部

 金魚鉢に残された金魚の抜け殻を見つけ、夏が近いことに気がついた。確か去年もそうだった。今年の夏は暑いのかな、と独り言を呟くと「そうみたいだね」と返事が返ってき…

泥辺五郎
4日前
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耳鳴り潰し39

 このところ昼間に二時間ほど横になっていたのを短くするために、「横になるのは息子が学校から帰ってくる30分前」と決め、他のことを行う。とはいえ買い物もあり大したこ…

泥辺五郎
4日前
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耳鳴り潰し38

 引き続き続いていく体調不良で横になりながら、岡部えつ「夢に抱かれてみる闇は」を読み進める。楢山孝介名義で、彼女と並んで「きらら携帯メール小説」の月間賞を受賞し…

泥辺五郎
5日前
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耳鳴り潰し37

 夜中に息子が足を痛がって何度も起こされたのであまり眠れず。湿布を貼って痛みは治まり、息子は無事遠足へ。つまりは学校からみんなでいつもの公園へ。暑くなってきたの…

泥辺五郎
6日前
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耳鳴り潰し36

 朝からどん底の体調のため、就労支援相談は来週に回してもらう。  とにかく休もうと思ったが、睡眠は十分のため、横になってもあまり休めず。松田優作主演の「探偵物語…

泥辺五郎
7日前
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架空書籍紹介(8冊目~14冊目)

8冊目「ダンゴムシ平和論」 子どもたちがダンゴムシ一匹で仲良くわいわいするのを見た著者が、様々なぎすぎすした場所にダンゴムシを放り込んだ実験記録。ダンゴムシのお…

泥辺五郎
8日前
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耳鳴り潰し35

 雨模様なので公園はお休み。身体を休めるためにも定期的に雨は降った方がいいのかもしれない。そういえばカナちゃんは「公園には毎日行きたいの」と言っていた。  子ど…

泥辺五郎
8日前
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耳鳴り潰し34

 いつもの公園午前の部。朝食後すぐの時間帯は空気が違った。カモがのんびり水辺を泳ぎ、様々な鳥の声が響き、虫の気配が濃かった。カメラを構えた老人たちが朝の風景を写…

泥辺五郎
9日前
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耳鳴り潰し33

 夜中の三時に起きて眠れずそのまま起きていた。  ちんちん小説が一ヵ月続いたので、いろいろデータを見て分析してみた。  コンセプトこそちんちん縛りであるが、大真…

泥辺五郎
10日前
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「靴になった骨」#シロクマ文芸部

 白い靴のような骨が残った。祖父は日々歩き続けているうちに足が靴のようになった人だった。死因は「歩きすぎ」と診断された。骨が靴の形になるまで歩き続けたものの、足…

泥辺五郎
11日前
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入院記録(脳脊髄液減少症による入院)※全文読めます

脳脊髄液減少症(脳が浮かんでいる液が減る病気)により入院中。入院費の足しにするため投げ銭設定。本文は全部読めます。 ② ③ ④ ⑤ ⑥ 2月7(水)入院初日  ひどい頭痛の鎮痛薬を前日ロキソニンに変える。効果あったかに見えたが、夕方頭痛がひどくなった際に飲むも効果得られず。  帰宅後、近くにある脳神経外科医を調べ、向かうことにする。ルート案内では自転車で14分だが、20分ほどかけてたどり着く。院内は暖かく、頭痛がよりひどくなる。MRI検査を受けた後、「クモ膜下出血で緊急

有料
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耳鳴り潰し43

 買い物帰りに自転車を漕ぐ速度がかなり遅くなる。どうにかギリギリの状態で家路につく。すぐに倒れるというわけではないが、まだ午前中なのに大丈夫か、という感じ。  昼食を食べながら探偵物語第6話「失踪者の影」を観た。ネタバレあり。軽薄な男が冗談で口にした「結婚しようよ」を真に受けて、男を追いかけて都会に出た女の子の話。最終的に撃ち殺される彼女を見て、松田優作は怒りに震える。私は彼女が不幸だったか幸せだったかを考える。探偵の説得に応じて田舎に帰っても、彼女は幸せになれるとは限らな

架空書籍紹介(15冊目~21冊目)

15冊目「デニス・ヒッピー」 デニス・ホッパーに憧れ、なおかつヒッピー文化に傾倒している少年が「デニス・ヒッピー」を名乗り、自分を変えていく物語。破れたズボンを持っていなかったので自分でズボンを破り、親と衝突するデニスは、親友「ピーキー・ホンダ」と旅に出る。 ※ニッポンお風呂バンド「デニス・ヒッピー」はこちら。(山下チンイツは泥辺の別名義) 16冊目「俺はもう栓抜きを拾わない」 地面に落ちている物をすぐに拾う癖のある人の話。まだ肉のついている動物の骨を拾ったりもする。

耳鳴り潰し42

 朝から息子が咳をしていたが、咳止めシロップで治まりホッとする。娘の修学旅行が近づいているので、何かしらの蔓延は勘弁願いたい。  怪獣人形を使っていろいろ遊ぶ。最近また出番が増えてきて嬉しい。ドラゴンボールごっこの場合の、100%近いシナリオ作成の負担がないのも助かる。  そういえば視聴中の「ドラゴンボール超」の最終回が近い。娘は自分の推しキャラが退場していくと露骨に興味を失っていったが、自爆したと思われた人造人間17号が生きていたのでテンションが復活していた。  前野

耳鳴り潰し41

 まだ疲れが残っているらしく「今日公園行かない」という息子。気が抜けたのか、私は少し休むつもりが、二時間横になっていた。先週もそんな感じではなかったか。  しかし夕方「やっぱり公園行く」と言い出したので公園へ。先にカナちゃんも来ていた。以前遊んだことのある、同じクラスの男の子とその妹さんも。もう一人同じクラスらしい女の子に名前を呼ばれていたが、あまり関わりのない子なのか、よく覚えていないようだった。さらに、同じ幼稚園で違う小学校に行った男の子とも再会。息子の名前を呼んで抱き

耳鳴り潰し40

 鳴り続ける巨大な耳鳴りを潰すために書き始めたこの文章も40回目となる。ここのところ大半が息子とカナちゃんの遊びの記録になっている。カナちゃん初登場はいつだろうと読み返してみたら、初回から出ていた。同じ幼稚園の一つ下のエストニア人リカと出会った印象が強かった。その後ブランコで隣り合わせになった同じクラスのカナちゃんと息子はいつの間にか話し始めていた。  このところの体調不良は、これが本来の自分の姿なのではないかと思い始めた。妻がフルタイムで働くようになり、家で一人でいる時間

「声がら」#シロクマ文芸部

 金魚鉢に残された金魚の抜け殻を見つけ、夏が近いことに気がついた。確か去年もそうだった。今年の夏は暑いのかな、と独り言を呟くと「そうみたいだね」と返事が返ってきた。でもそれはこの部屋を去っていった恋人の残したいくつかの「声がら」のうちの一つであって、私と会話が成立したわけではなかった。  買い物の途中で出会う野良犬も衣替えの季節か、脱皮したての自分の抜け殻をくわえて私に寄ってきた。一度懐かれてしまうと、彼の縄張り近くを通るたびに駆け寄ってくるようになってしまった。犬の抜け殻

耳鳴り潰し39

 このところ昼間に二時間ほど横になっていたのを短くするために、「横になるのは息子が学校から帰ってくる30分前」と決め、他のことを行う。とはいえ買い物もあり大したことはできず。  探偵物語第四話を観る。ヤクザの親分が自分の息子を射殺するシーンで胸が痛む。子どもがいない頃に同じシーンを観ても同じ感慨は湧かなかっただろう。  岡部えつ「夢に抱かれて見る闇は」読了。人の、女の人の、怖さがよく出ている。岡部えつ入門本としてもお勧め。  息子の「パパ! パパ!」という大声で起床。鍵

耳鳴り潰し38

 引き続き続いていく体調不良で横になりながら、岡部えつ「夢に抱かれてみる闇は」を読み進める。楢山孝介名義で、彼女と並んで「きらら携帯メール小説」の月間賞を受賞していた頃から15年以上が経つ。彼女はプロとなり、本を出し続けている。私は病に臥せって、家族がみんな外出した家で本を読み続けている。  AIに少し触れる。無料で短い動画も生成できる時代になっていた。ボロボロのギターがいい感じにできあがったので、我が家のボロボロのギターを押し入れから出して弾いてみる。何年かぶりに触れると

耳鳴り潰し37

 夜中に息子が足を痛がって何度も起こされたのであまり眠れず。湿布を貼って痛みは治まり、息子は無事遠足へ。つまりは学校からみんなでいつもの公園へ。暑くなってきたので水筒を二本持たせた。「暑かった! 二本あってよかった!」とのこと。 「疲れたから今日は公園行かない! カナちゃんもそう言ってた!」とのこと。  息子やカナちゃんの公園ホーム勢と、アウェイ勢の争いとか起きなかったのかも聞きたかったが、大勢でバタバタしてただろうし、怪我もしてないし何も愚痴ってはいないから問題はなかった

耳鳴り潰し36

 朝からどん底の体調のため、就労支援相談は来週に回してもらう。  とにかく休もうと思ったが、睡眠は十分のため、横になってもあまり休めず。松田優作主演の「探偵物語」を少しずつ観る。  ゆっくり動くことを選択し、昼食後に痛み止めを飲む。  創作で回復しようと、ニッポンお風呂バンドとのコラボ小説を書き進める。後に四ツ丸先生に下書きを確認してもらうと、作中で出した歌に曲をつけて返信が返ってきた。仕事が早い。  夕方少し体調が戻る。あまり動かないのもよくないので、立って読書と軽いト

架空書籍紹介(8冊目~14冊目)

8冊目「ダンゴムシ平和論」 子どもたちがダンゴムシ一匹で仲良くわいわいするのを見た著者が、様々なぎすぎすした場所にダンゴムシを放り込んだ実験記録。ダンゴムシのおかげでパワハラのなくなったブラック企業、荒れた高校がダンゴムシのおかげで県下有数の進学校に変わった話などを収録。 9冊目「癒しメタル最前線」 メタルメンタルクリニック先進国の北欧の現場レポートから始まり、アメリカで行われているメタルにより服役囚の鎮静化、かつての日本で行われていた、メタルによる誤った熱中症対策を教

耳鳴り潰し35

 雨模様なので公園はお休み。身体を休めるためにも定期的に雨は降った方がいいのかもしれない。そういえばカナちゃんは「公園には毎日行きたいの」と言っていた。  子どもたちと洗濯物をたたむ際に、ずっとAdoを流していた。幼少期からAdoを聴ける幸福を想う。  家の中で、子どもはエネルギーを使うが私は省エネな遊びをした後、休む。少し横になるだけのつもりが、がっつり三時間眠っていた。週半ばからずっとこの状態。  起きてから息子とレゴやらぬいぐるみやらを使ったアナログ遊びが大半。私

耳鳴り潰し34

 いつもの公園午前の部。朝食後すぐの時間帯は空気が違った。カモがのんびり水辺を泳ぎ、様々な鳥の声が響き、虫の気配が濃かった。カメラを構えた老人たちが朝の風景を写真に収めていた。  こちらも写真と動画。  オオヒラタシデムシは二年前よく公園で遊んでいた時期にも出会っていたので覚えていた。大きい個体に驚いて「これなんやろ」というパパさんに「オオヒラタシデムシといって、死んだ小動物やミミズを食べる……」と解説していたら、その子どもに「誰この人? パパの知り合い?」とめっちゃ不審

耳鳴り潰し33

 夜中の三時に起きて眠れずそのまま起きていた。  ちんちん小説が一ヵ月続いたので、いろいろデータを見て分析してみた。  コンセプトこそちんちん縛りであるが、大真面目に書いているので成果がたくさんある。その一つに「アイデアに対する可否のスピード大幅アップ」である。思いついたアイデアに対して、それはどの程度の水準に達しているのか、書くべきなのか、といった判断が早くなった。  今週のシロクマ文芸部に参加した「靴になった骨」にもそれは活かされている。「白い靴」という書き出しのお題

「靴になった骨」#シロクマ文芸部

 白い靴のような骨が残った。祖父は日々歩き続けているうちに足が靴のようになった人だった。死因は「歩きすぎ」と診断された。骨が靴の形になるまで歩き続けたものの、足に身体がついていけなかったのだ。上半身と精神は足からどんどん離れていき、下半身は歩き続けながらも、上半身は寿命を迎えてしまった。お通夜は騒がしかった。バタバタ暴れる下半身を無理やり棺桶に納めるのに苦労したからだ。  祖父の死以来、飛び回るような忙しさで夫の死の後始末をしている祖母には羽根が生えてきた。あちこち移動する