映画「ザリガニの鳴くところ」感想
盆休みのヒマにあかせて、なにか高尚な文芸映画を見ようとネトフリをさまよううち、よりによって「ザリガニの鳴くところ」を再生してしまう。アダルトビデオやかつてのエロゲーは、しばしば「男性向けフィクション/ファンタジー」なるレッテルで揶揄されてきたものだが、それになぞらえて本作を端的に評するならば、いまはなきハーレクイン・ロマンスの正統なる忌み子であり、女性の欲望を極限にまで圧縮することでショッキング・ピンクの塊に結晶化させた、「薬屋のひとりごと」もマッツァオの、超絶的「女性向け