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文豪へのいざない:色川武大#1

この本に出会ったのは、何を隠そう図書館である。(早速書き方から笑)

今年の目標はnoteでの投稿や、「私がnoteを始めた理由」という記事(細かく更新してます♪)、Xにての投稿にて挙げたわけですが、

それ以外で今年2024年、noteにて目指したい目標があるんです。

それは文豪になること。いちnoteの中堅を目指す今年、中堅になるからにはやはり文学もある程度ということで、文学に手をつけていくわけですが、

まずはシリーズ読破ということで、ちくま日本文学全集シリーズを読破しようと決めました。

ここでは一つの話ずつ取り上げ、感想、そこから得たことを書いていこうと思います。

1話:書籍情報

シリーズ名:ちくま日本文学全集

著者:色川武大

出版年:1991年5月20日


2話:著者紹介

色川武大 1929-1989

東京生まれ。幼いころから病弱で旧制中学中退後は放浪生活。雑誌記者をつとめながら麻雀に熱中。阿佐田哲也のペンネームで「麻雀放浪記」などの麻雀小説を書く。四十ちかくになって「怪しい来客簿」などで実力を認められ、「百」「生家へ」「狂人日記」などの秀作を発表、その矢先に急遽した。

参考書籍より

色川武大さんとはどういう人物か全く分からなかったため、ページを開くなり、著者紹介を見たわけだが、

圧倒する経歴。まずなかなか著者紹介に放浪生活などといった類の言葉を見かけない上に、麻雀で紹介の内容が半分近く持っていかれている。

このような個性が強い人には興味を抱いてしまう性分のため、早速次のページへと向かった。


3話:取り上げるお話ー「ひとり博打」

私も、私を知る限りの世間から、さまざまな判定を受けている。一応の稼業の、雑誌編集者、というあつかいをはじめ、賭博常習者、怠け者、男色者、生活音痴、鬱的楽天家、大体こういう線が多い。
ーーー
自分とは何者であるか、という問いつめは無論必要であるにしても、その結果、ポロリと解答が出てくる式の、その解答自体はほとんどなんの意味もないことのように思われる。要するに何者だって(人間でなくたって)かまやしないので、したがって、私が無類であるとか、ないとか、いかなる気質でどんな風に生き、生きようとしているか、などについて記述するつもりはない。

何が記述したいか。私と砂漠との関係である。

参考書籍より

4話:分析

まず冒頭にて始まるのが彼の職業や彼に対するイメージが書かれている。

この単語に注目すると、やはり豊富な言葉が並んでいる。

例えば、生活音痴、鬱的楽天家など。

生活×音痴、鬱的×楽天家を掛けることで、彼自身の像を浮かばせる表現なのではないかと思う。

そして彼の心の思いは()内にて表現されている。

人間でなくたって、かまやしないと言い切れる、彼の実直さがもろ文章に表れているようにも思える。

そこに加えて、今までの掛け合いを否定し、今までの現実染みた一般論的な話から自分の世界へと導いている。

接続詞を使わず、そのまま書いている点にも注目すべきだ。


5話:感想

いやー、引き込まれる文章。

さすがは文豪です!

語りかけている様で語り手でもある様な。

こんな文章が書けるようになりたいですね✨

そして文末表現が多彩!!

なぜか暗いことも盛り込まれているのにも関わらず、まったくそれを文章に感じさせない秀逸さ。

ぽつり、ぽつりと

独り言を言うかのように。(まるで弾き語りの様。)

そこに、ガラスのように透き通る心情としっとりさが感じられます。


最初は1話だけやろうかと思っていましたが、どんどん引き込まれてしまったのと、勿体ないという思いから、本に収録されている中から特に影響を受けたものを抜き出していくスタイルとします!

ここまでお読みいただきありがとうございました。ぜひ、いいなと思った方は👍とフォロー、Xにて拡散をしていただけるとうれしいです。それでは👋




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