「白い病」カレル・チャペック著/阿部賢一訳/岩波文庫。1937年プラハで発表された戯曲。戦争目前の世界で猛威を振るう未知の疫病の特効薬を発見した医師が弱者が生きる権利のために戦い、独裁者に対し戦争放棄と恒久的平和への転換を要求する物語。人間愛に満ちた言葉の数々に強い感銘を受けた。
ある人が私に「できるだけ細く高い音で口笛を吹いてごらんなさい、猫は不思議なようすを見せて興奮しますから」と言ったことがあります。…猫はあなたの膝にとびあがり、あなたに熱烈にすりよってきます。 ※カレル・チャペック「コラムの闘争」(1925)より