「国家と芸術家」シリーズ、最終作は、『カレル・チャペック』

今日、1月9日は、チェコの作家、カレル・チャペックの誕生日だそうです。それを聞いて、慌てて、この文章を書いています。

現在、劇団印象-indian elephant-では、「国家と芸術家」三部作公演と銘打ち、”第二次世界大戦時に、国家という枠組みに翻弄された作家や画家に注目し、国境を飛び越える“自由”な視点や思想、作品を創り出す芸術家たちが、なぜ国家や国民によって“自由”が縛られるということが生じるのかを描く”シリーズを企画・上演しています。

こちらの記事にあるとおり、
第1部『藤田嗣治~白い暗闇~』
2021年10月27日~11月2日 会場:小劇場 B1(東京都世田谷区)

第2部『ジョージ・オーウェル(仮)』
2022年6月8日~12日 会場:駅前劇場(東京都世田谷区)

と予定しておりましたが、第3部は、『エーリヒ・ケストナー~消された名前~』(2020年初演 会場:駅前劇場)の再演ではなく、新作書き下ろしの評伝劇『カレル・チャペック(仮)』を、東京芸術劇場シアターウエストで上演する、ということに計画を変更します。

理由は、二点あるのですが、
1.『エーリヒ・ケストナー~消された名前~』は、ケストナーがクリスマスシーズンに合わせて、彼の児童文学作品を発表していた、という史実を踏まえた内容で、クリスマスシーズンでの上演を前提に書かれた戯曲なのですが、その時期に、東京芸術劇場シアターウエストを予約できなかったため。
2.劇団の中で、再演ではなく、新作に挑戦していきたい、という声が大きかったため。
です。

というわけで、カレル・チャペックの評伝劇を、「国家と芸術家」シリーズの最終作として、上演することに決めました。

第3部 『カレル・チャペック(仮)』
公演日時:2022年10月7日(金)~10日(月・祝) 全6ステージ(予定)
会場:東京芸術劇場シアターウエスト(東京都豊島区)

小説家、そして、劇作家でもある、チャペックの文筆活動の期間(1916年~1938年)は、チェコスロバキア共和国の誕生と消滅の期間(1918年~1939年)と、ほぼ重なります。まさに、「国家と芸術家」の関係を描くという意味において、おもしろい人物だと思います。ご期待いただければ、嬉しいです。

劇団印象-indian elephant-
鈴木アツト

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