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Aprilの日。

2023.4.1

庭に咲いている花を摘んで
ひとつずつ輪に挿して、朝日を待つ。

クリスマスローズ、ヒヤシンス
ヴィオラ、パンジー、デイジー
勿忘草、キンセンカ、水仙
マーガレット、プリムラジュリアン
椿、菫。

4月さん、ようこそ。

リースの枝は、モッコウバラの剪定をしたときのもの。
まだ柔らかいうちに丸く曲げておいた。


🌿

大尊敬する
カレル・チャペック先生は

4月を、恵まれた園芸家の月と呼び、

《シュートと、蕾と、芽は、
自然界における最大の奇跡だ》

と、おっしゃっている。

4月のハジマリの日の
《荒れ果てた庭》にも、

ギボウシの芽。
もう、15年くらい元気。
百合の芽。
これも15年くらいの。
去年植えた、ベルガモットも、
もう、葉を出していた。
今年は、あの赤い花を
たくさん、見たい。
コスモスのちいさな芽。
こぼれ種が、発芽している。
薔薇の赤い葉。
シュートがぐんぐん伸びている。


チャペック先生がおっしゃる《奇跡》が
あたりまえのような顔をして、

そこここに、在る。


去年、庭に、
とつぜん、一本、
ひょろひょろと咲いた
青い花のこぼれ種が

早春にたくさん発芽して

去年の姿とは、まるで別人のように
たくさん葉をつけ、育っている。

あまりに発芽するので、
だいぶ、間引いた。
このふたつは、いちはやく
大きくなった。
まだ、庭のそこここで
いくつか育っている。


去年、種も採取したが、

この分では、蒔かなくて良さそうだ。


この花は、千鳥草、だと
気づいたのは、最近だ。

別名、飛燕草。

さいきんは、ラークスパーという
名のほうが、よく知られているかもしれない。

どこからか、庭へと
やってきた種は
大事にしたい、と思いつつ、

あまりに、増えすぎるのも、と
思案中だ。

が、種をつけるまえに、
切花にしたら、

初夏の花を
おおきな、素朴な花瓶に
どっさりと活けてみたい、という

少女のころからの夢、は
叶いそうだ。

矢車草も、こぼれ種から
たくさん育っているので、

青飛燕草と矢車草(白、ブルー、ピンク)
とコスモスを合わせて。

🌿

冬を越したエキナセア。
ことしは花が咲くといいなあ
アジュガも、花芽をつけた。


ひとつひとつが、うれしく
庭を、何周も、する。

ギリアが蕾をつけている。
赤い躑躅も。
貧しいながら。



こぼれ種で育ってきたコモンセージを
広い場所へ、移植した。

おなじく、ディルも。

そんなこと、の
ひとつひとつが、やっぱりうれしい。

ふと、カレル・チャペック先生の

《どんな革命も、
発芽の時期を早めることはできない》

のコトバを思い、じんわりと
胸が熱くなる。

わたしは、
発芽の四月に、
庭に、いる。

父と母の庭を
一度だけでも
不恰好でも
花と葉でいっぱいにしてみたい。
それが、わたしの夢。





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