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山椒魚戦争/カレル・チャペック、栗栖継(訳)







チェコの作家カレル・チャペックの
「山椒魚戦争」を拝読しました📖´-
(2022,9,4 読了)





読書会 すみれ」のオンライン読書会の課題本になっていたので購入して拝読しました。
開催日ギリギリに手元に届き慌てて読了したので、だいぶ斜め読みになってしまいましたが💦
読書会で他の方の感想を聴いて少し理解が深めれたように感じます。





この作品を通じてチャペックは人類の愚行を鋭くつき、科学技術の発達が人類に何をもたらすか、と問いかける。現代SFの古典的傑作。
岩波文庫の表紙より




簡単に言うと、利用価値のある山椒魚を人間が便利に使うために色々教え、道具を与えていたところ気づいたら知性と力を高めた山椒魚に人間の方が追い詰められていくというような物語です。



テーマ的には重いのですが山椒魚が相手というのがユニークなのと、中盤過ぎた辺りから畳み掛けるように物語が展開していくのでハラハラドキドキしながら楽しく読み進めれました。
私が頭の中で勝手にウーパールーパーをイメージして拝読していたので、山椒魚を何だか可愛く感じて読みやすかったのもありますけれど🫣





始めは些細な事だったものが、人間の身勝手さや欲でどんどん大事になっていき、結局人間を破滅へと追いやる羽目になって自業自得というか、人間って本当に勝手な生き物だなと思います。
自然を破壊していった人間の末路を描かれているなと。
たくさんの皮肉が込められたこの物語は、拝読する度に考えさせられるものがあることでしょう。




そして、知性や力を身につけた山椒魚が幸福になるのかというとそういう訳でもなく。
結局、人間と同じように欲が出てしまうと不幸の一路を辿ることになるのかもしれません。
物語の終わり方がハッキリとしないのでこうだとは断定できませんが、決してハッピーエンドではありません。



人間の欲が知恵を磨き技術を高め、その恩恵を受けて今自分が不自由なく生きているので、決して欲の全てが悪いとは思わないけれど、強欲になり傲慢になってしまうと必ずしっぺ返しはくるんだなというのが、本書に対しての今の私の感想です。
また、時間を置いて再読したい1冊📖。






















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