Creative Organized Technology 研究会(創造性組織工学)

糸川英夫博士の生み出したCreative Organized Technologyの研…

Creative Organized Technology 研究会(創造性組織工学)

糸川英夫博士の生み出したCreative Organized Technologyの研究会(創造性組織工学研究会)。 写真は組織工学研究会の忘年会(1989年)にて糸川さんと【お問い合わせ】 https://note.com/inootanaka/message

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マガジン

  • もっとも成果の上がる方法が、もっとも効率いいという働き方改革

    会社の法的都合として従来の残業を減らす、有給、育休を取得するというレベルの従来の「働き方改革」は、人口減少社会ではすぐに限界になる。個人の労働生産性=成果/労働時間の分母だけで考えるのではなく、分子の成果を追求することで労働時間が減り、「もっとも成果が上がる方法が、もっとも効率がいい」という好循環なスパイラルが生まれる。これこそが「働き方改革」と言えるだろう。このマガジンでは6回にわたり私の実践した「働き方改革」を紹介した。結果、1日1時間で仕事が終わることができたのである。

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糸川英夫の一日一発想カレンダー

【April】4月26日 トップ 新人のピアティゴルスキーがはじめてステージに上がったとき、客席真ん前にチェロの巨匠カザルスがいた。あがってしまいしどろもどろの演奏になったが、ガザルスは大拍手を送った。後年拍手の真相を聞くと、長年私が求めていた音を見事に弾いたあなたは私の先生だ、と。#糸川英夫 4月25日 特オチ恐怖症 日本のメディアにおいて、他社が一斉に扱っている大きなニュースを自社だけが報道できずにいる状態を特オチという。かつての中産階級意識では”人並み”から外れ

    • 『試すとフィードバック』(4−1)試すとリーンスタートアップ

       2−1から2−5で「引いて考える」(インサイト⇒目標設定⇒使命分析)、3−1から3−6で「組み合わせ」(現状分析⇒オルタナティブ⇒システム合成⇒システム分析⇒失敗研究)と解説してきたが、いよいよ最後の「試す」を解説していく。  糸川さんがCreative Organized Technologyの体系を開発したのはロケット開発だ。ロケット開発のルーツはナチス政権時代に開発されていたV2(報復兵器)に行き着く。V2計画は戦時下のドイツ最優先プロジェクトだったため、資金と労働

      • 『組み合わせとオルタナティブ』(まとめ)創造性(オルタナティブ)を生み出す環境

        この記事はメンバーシップに加入すると読めます

        • 『プロフェッショナルマネジャー』重要な視点が欠けている(他社の歴史)

           ユニクロの柳井氏が師と仰ぐ、ハロルド・ジェニーン氏の経営論をまとめたもの。Creative Organized Technology(創造性組織工学)の新商品、新ビジネスを推進する役割の人を、書題と同じ「プロフェッショナルマネージャー」と呼んでいるので、役割の違いを確認するため読んでみた。  参考になったのは、ビジネス理論で経営できるものはない、という考え方だ。たとえば、ボストンコンサルティンググループが開発したキャッシュ・カウ&スター(PPM理論)についての考察だ。

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        • もっとも成果の上がる方法が、もっとも効率いいという働き方改革
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          『試すとフィードバック』(4−1)試すとリーンスタートアップ

          「スタンダードプラン」に参加すると最後まで読めます

           2−1から2−5で「引いて考える」(インサイト⇒目標設定⇒使命分析)、3−1から3−6で「組み合わせ」(現状分析⇒オルタナティブ⇒システム合成⇒システム分析⇒失敗研究)と解説してきたが、いよいよ最後の「試す」を解説していく。  糸川さんがCreative Organized Technologyの体系を開発したのはロケット開発だ。ロケット開発のルーツはナチス政権時代に開発されていたV2(報復兵器)に行き着く。V2計画は戦時下のドイツ最優先プロジェクトだったため、資金と労働

          『試すとフィードバック』(4−1)試すとリーンスタートアップ

          『組み合わせとオルタナティブ』(まとめ)創造性(オルタナティブ)を生み出す環境

          「スタンダードプラン」に参加すると最後まで読めます

          『組み合わせとオルタナティブ』(まとめ)創造性(オルタナティブ)を生み出す環境

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−6)企業参謀の武器「システム分析」

          「スタンダードプラン」に参加すると最後まで読めます

           (3−5)1人の天才より多様な人材の組み合わせで天才以上の能力を!では、「システム合成」について解説した。  ランチ定食という身近な例ですら108の組み合わせになることから、システム合成によってアイデアが自然に無理なく生まれることがわかったと思う。この瞬間が、多様な人材集団が天才を超えるときだ。  次は108の組み合わせから実際にランチ定食として顧客に出すメニューを決める必要がある。Creative Organized Technologyでは、意思決定はトップがやるべ

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−6)企業参謀の武器「システム分析」

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−5)1人の天才より多様な人材の組み合わせで天才以上の能力を!

          「スタンダードプラン」に参加すると最後まで読めます

           Creative Organized Technologyは個人のポータブルスキルとしての側面と組織に創造性を発揮させる側面がある。組織で使う場合のキャッチフレーズは次のものだ。 「1人の天才より多様な人材の組み合わせで天才以上の能力を!」  これはCreative Organized Technology(創造性組織工学)の肝を一言で表現したものと言ってもいい。今回はその秘密を解説してみよう。

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−5)1人の天才より多様な人材の組み合わせで天才以上の能力を!

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−4)垂直・水平思考と生成AI

          「スタンダードプラン」に参加すると最後まで読めます

           『仕事を減らす』で、生成AIの2つの考え方を紹介した。改めて整理しておくと、人工知能(Artificial Intelligence)は、創造性を含めた人間の脳の機能をそのまま代替するもので、拡張知識(Augmented Intelligence)とは、人間の能力を補完し、新たな知識や洞察をもたらし、人間の判断やクリエイティビティを引き出す手段として位置づけられる。  (3−2)オルタナティブを生む垂直思考においても、(3−3)オルタナティブを生む水平思考においても、オル

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−4)垂直・水平思考と生成AI

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−3)オルタナティブを生む水平思考

          「スタンダードプラン」に参加すると最後まで読めます

           (3−2)オルタナティブを生む垂直思考に続いて、「オルタナティブを発見するチャート」の水平思考に話を移す。糸川さんの水平思考とは、時間を現時点に固定して、地球を東西南北と自由に移動することでオルタナティブを出す方法だ。水平思考では、1)居をかえる、2)旅をする、3)知識を広める、4)情報を集めるの4つの方法がある。順にみていこう。

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−3)オルタナティブを生む水平思考

        記事

          『ウォーデン 消えた死刑囚』

           舞台はイラン革命前のシャー政権時代。新刑務所への引っ越しの際に一人の囚人が消えた。それを追う刑務所長と女性ソーシャルワーカーのサスペンス物語。  イラン映画は人間の心理描写が深く、とてもハリウッドでは制作することができない哲学の国ならでは面白さがある。しかも、低予算なので、イマジネーションを掻き立てるようにして聴衆の心の中に映像を描き出す。この映画も舞台は刑務所とその周辺だけ。出演者は10名ぐらいとカエル。肝心の囚人は影が一度だけ出演するだけ。さらには、刑務所長の出世が確

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−6)企業参謀の武器「システム分析」

           (3−5)1人の天才より多様な人材の組み合わせで天才以上の能力を!では、「システム合成」について解説した。  ランチ定食という身近な例ですら108の組み合わせになることから、システム合成によってアイデアが自然に無理なく生まれることがわかったと思う。この瞬間が、多様な人材集団が天才を超えるときだ。  次は108の組み合わせから実際にランチ定食として顧客に出すメニューを決める必要がある。Creative Organized Technologyでは、意思決定はトップがやるべ

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−6)企業参謀の武器「システム分析」

          『生きがい』日本の出版物は人口減少でシュリンクするが、日本人の本質はグローバルでは異質だ

           イギリスの出版エージェントからの依頼で、脳科学者の茂木健一郎氏が日本人の「生きがい」についてを英語で紹介した本。なんと、世界中で200万部以上売れたベストセラーだ。  海外では最近、日本の「生きがい(Ikigai)」という言葉が話題で人気だという。英語圏ではこの単語に値する訳がなく”Ikigai”という単語として浸透している。生きがいはブルーゾーンの研究の中で海外の学者によって発見された。ブルーゾーンとは世界の他の地域よりも居住者の平均余命が長い地域のことを指す。  筆

          『生きがい』日本の出版物は人口減少でシュリンクするが、日本人の本質はグローバルでは異質だ

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−5)1人の天才より多様な人材の組み合わせで天才以上の能力を!

           Creative Organized Technologyは個人のポータブルスキルとしての側面と組織に創造性を発揮させる側面がある。組織で使う場合のキャッチフレーズは次のものだ。 「1人の天才より多様な人材の組み合わせで天才以上の能力を!」  これはCreative Organized Technology(創造性組織工学)の肝を一言で表現したものと言ってもいい。今回はその秘密を解説してみよう。

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−5)1人の天才より多様な人材の組み合わせで天才以上の能力を!

          『Invention and Innovation: 歴史に学ぶ「未来」のつくり方』歴史の中で発明やイノベーションを相対的に俯瞰できる(技術の歴史)

           著者はカナダのマニトバ大学の特別栄誉教授。カナダ王立協会フェローで、日本政府が主導する「Innovation for Cool」(ICEF)の運営委員会メンバーだ。  筆者は発明は4つのカテゴリーに分類している。 手製の道具:はじめての石器など 機械:大型水車、風車など 新素材:金属、合金、化合物など 製造・管理方法:大量生産、TPSなど  また、イノベーションについては次のように定義している。  歓迎されていたのに、迷惑な存在になった発明では、有鉛ガソリン、

          『Invention and Innovation: 歴史に学ぶ「未来」のつくり方』歴史の中で発明やイノベーションを相対的に俯瞰できる(技術の歴史)

          『白鯨』ユダヤ・キリスト教の視点から、白鯨=ハマス、足を奪われ復讐に燃える船長=イスラエルと比喩すると作者の意図がよくわかる

           世界の10大小説と言われるアメリカの小説家・ハーマン・メルヴィルの長編小説を映画化したものだ。  主人公は白いマッコウクジラを追いかける捕鯨船に乗り、最後に生き残った一人で、イシュメイルという。船長のエイハブは片足を食われた白鯨を執念のように追いかけている。  旧約聖書を読む人はわかると思うが、エイハブはアブラハム、イシュメルはアブラハムが下女ハガルに生ませた子イシマエルのことだ。このことからも旧約聖書を含むキリスト教に対するメッセージではないかと仮定すると、本妻である

          『白鯨』ユダヤ・キリスト教の視点から、白鯨=ハマス、足を奪われ復讐に燃える船長=イスラエルと比喩すると作者の意図がよくわかる

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−4)垂直・水平思考と生成AI

           『仕事を減らす』で、生成AIの2つの考え方を紹介した。改めて整理しておくと、人工知能(Artificial Intelligence)は、創造性を含めた人間の脳の機能をそのまま代替するもので、拡張知識(Augmented Intelligence)とは、人間の能力を補完し、新たな知識や洞察をもたらし、人間の判断やクリエイティビティを引き出す手段として位置づけられる。  (3−2)オルタナティブを生む垂直思考においても、(3−3)オルタナティブを生む水平思考においても、オル

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−4)垂直・水平思考と生成AI

          『読者を没入させる世界観の作り方 ありふれた設定から一歩抜け出す創作ガイド』作家は自分の書きたいこと以外はいっさい書く義務はない

           ファンタージやSFに限らず、1冊の本や連載、ちょっとしたインタビューから講演まで、スリーリーは重要な要素になる。どんな分野でもそうだと思うが、言語化というアウトプットをすることで、自分の考えはクリアにまとまってくるものだ。それに読者を魅了するストーリーをもたせることができればどんなに素晴らしいことだろう。  本書からそのノウハウをピックアップしてみよう。  プロローグと第1章があるということは、本の冒頭にフックが2つあると考えてもいい。これにより作家は読者に対して2つの

          『読者を没入させる世界観の作り方 ありふれた設定から一歩抜け出す創作ガイド』作家は自分の書きたいこと以外はいっさい書く義務はない

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−3)オルタナティブを生む水平思考

           (3−2)オルタナティブを生む垂直思考に続いて、「オルタナティブを発見するチャート」の水平思考に話を移す。糸川さんの水平思考とは、時間を現時点に固定して、地球を東西南北と自由に移動することでオルタナティブを出す方法だ。水平思考では、1)居をかえる、2)旅をする、3)知識を広める、4)情報を集めるの4つの方法がある。順にみていこう。

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−3)オルタナティブを生む水平思考

          『Winny』新しいものにはエシカル&リーガルの観点からの分析が必要

           Winnyが2chに公開されたのは2002年、裁判がはじまったのは2004年で終わったのは2011年だ。ちょうどその頃はインターネットブームで、日本では楽天、米国でAmazonが生まれていた。  映画の中に、ナイフで殺人を行った場合、ナイフを作成した人に罪はあるかを問うシーンがある。Winnyがゲームやビデオの違法コピーを許してしまうことを比喩したものだが、有史以来の道具であるナイフを例えに使うには無理がある。  新しものを生み出すということは絶えずこのようなリスクがあ

          『Winny』新しいものにはエシカル&リーガルの観点からの分析が必要

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−2)オルタナティブを生む垂直思考

           『糸川英夫のイノベーション』では、糸川さんの作成した「Creative Organized Technologyのフローチャート」だけでなく、次のような「オルタナティブを発見するチャート」も紹介している。  糸川さんのイノベーションのHOWであるCreative Organized Technologyは、糸川さんのライフワークの集大成として『創造性組織工学講座』がテキストブックとして出版されているので、それを読むことでキャッチアップすることができる。  しかし、より効

          『組み合わせとオルタナティブ』(3−2)オルタナティブを生む垂直思考

          『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』SNSの炎上で生まれた本(世界の歴史)

           2021年2月、小論文を教える予備校講師が指導する女子高生がヒトラーのファンで、ナチス政権を徹底的に肯定した小論文を提出した。あまりに文体が完璧だったため、講師が添削に困ったとSNSにツィートした。これを受けて筆者が「30年くらいナチスを研究しているけどナチスの政策を肯定できるとこないすよ」と返した。これに対し、ナチスの失業対策の成功、アウトバーンの建設、フォルクスワーゲンの開発、歓喜力行団の旅行事業などの反例を挙げた意見で炎上した。この経験がきっかけになり、これらの事実を

          『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』SNSの炎上で生まれた本(世界の歴史)