Creative Organized Technology 研究会(創造性組織工学)

糸川英夫博士の生み出したCreative Organized Technologyの研…

Creative Organized Technology 研究会(創造性組織工学)

糸川英夫博士の生み出したCreative Organized Technologyの研究会(創造性組織工学研究会)。 写真は組織工学研究会の忘年会(1989年)にて糸川さんと【お問い合わせ】 https://note.com/inootanaka/message

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  • もっとも成果の上がる方法が、もっとも効率いいという働き方改革

    会社の法的都合として従来の残業を減らす、有給、育休を取得するというレベルの従来の「働き方改革」は、人口減少社会ではすぐに限界になる。個人の労働生産性=成果/労働時間の分母だけで考えるのではなく、分子の成果を追求することで労働時間が減り、「もっとも成果が上がる方法が、もっとも効率がいい」という好循環なスパイラルが生まれる。これこそが「働き方改革」と言えるだろう。このマガジンでは6回にわたり私の実践した「働き方改革」を紹介した。結果、1日1時間で仕事が終わることができたのである。

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『組み合わせとオルタナティブ』(まとめ)創造性(オルタナティブ)を生み出す環境

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『プロフェッショナルマネジャー』重要な視点が欠けている(他社の歴史)

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『試すとフィードバック』(4−3)他者に影響のある「試す」はlittle-c

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 (4−2)他者に影響のない「試す」はmini-cでは、mini-cについてまとめたので、今回はlittle-cに視点をあてる。

 little-cとは、試行錯誤的にいくつかのmini-cを試すことで、その中で日常に他者への貢献のあったものを指す。また、他者への貢献が評価されることもあり、little-cを生み出す思考習慣はメンタルを強くするという研究結果もある。

 mini-c⇒ littl

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『ある画家の数奇な運命』絵画になることで意味が生まれる(世界の歴史)

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 第2次大戦前から戦後を描いたフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督の作品。『善き人のためのソナタ』が良かったので観てみたが、最高に大好きなタイプの映画だった。前日に同じ第2次大戦から戦後を描いた『ゴジラ-1.0』を観て、あまりのストーリーの薄っぺらさに呆れてしまった後だったので、深い感動と余韻に浸ることができた。

 モデルは画家のゲルハルト・リヒターだという。ナチ党政権下のドイツ。戦

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『ブッダという男 初期仏典を読みとく』ロヒンギャ迫害の理由がわかった(世界の歴史)

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 ブッダは無から仏教を発明したわけではない。当時のインドの諸宗教の前提を受け継ぎ、それを批判し乗り越えるかたちで仏教は生まれた。イエスがユダヤ教を批判したのと同じことだ。

 本書は仏教でなく、ブッダそのものの思想を問い直すものだ。そのため、ブッダ当時の各部派を超えて一致している箇所を考察の対象にしている。それは、初期仏典として上座部仏教が伝持してきた三蔵(経蔵、律蔵、論蔵)だ。この三蔵は、建前と

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『試すとフィードバック』(4−2)他者に影響のない「試す」はmini-c

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 カフマンの4つの創造性の段階についは、『働き方改革のイノベーション』(まとめ)カフマンの4つの創造性ですでに解説した。さらに、 「創造性=新しい組み合わせ」という例を『仕事を減らす』『糸川英夫のインベーション』で解説してきたことを、『組み合わせとオルタナティブ』(3−1)4つの創造性と組み合わせで整理してあるので、改めて再読いただきたい。その上で今回は、mini-cに視点をあててみる。

 糸川

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『メメント』後付再構築(Postdiction)の映画と言える

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 クリストファー・ノーラン監督の弟ジョナサン・ローランの小説をベースにした映画。Mementoとはラテン語で「思い出せ」を意味し、過去の体験や出来事などを思い出すために保管しておく小さな思い出の品を指す。

 妻を殺されそのショックから10分間しか記憶を保てないという記憶障害を抱えることになった主人公が、妻を殺害した犯人を探す過程を描いており、ストーリーを終わりから始まりへ、時系列を逆向きに映し出

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『宇宙船地球号 操縦マニュアル』フラーのデザインサイエンスはスティーブ・ジョブズのミーム(技術の歴史)

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 バックミンスター・フラーが生きた時代は1895年から1983年だ。本書が出版されたのは1969年。アメリカでは、北ベトナムへの空爆が強化され、アポロ11号が月面に着陸した。日本では東大の安田講堂が占拠され、新宿西口で機動隊と学生が衝突した年だ。

 ジュブズのハーバード大学の演説で有名になった「stay hungry, stay foolish」は『ホール・アース・カタログ』の裏面に掲載されてい

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『スパイの妻』アドホック組織であった関東軍

『スパイの妻』アドホック組織であった関東軍

 関東軍の731部隊(関東軍防疫給水部)のペスト菌による生物兵器などの開発を告発しようとした夫と妻の物語。イスラエルやアラブのスパイ映画を観すぎているためか、設定が現実的でない印象を受けてしまう。

 それにしても、関東軍というのは不思議な組織だ。 日露戦争によって獲得した関東州と南満洲鉄道の守備や諸権益確保を目的にした駐屯軍というアドホックな組織にも関わらず、本部を無視して既成事実を作っていく。

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『なぜガザは戦場になるのか イスラエルとパレスチナ 攻防の裏側』パレスチナ問題とは土地と水の争い(世界の歴史)

『なぜガザは戦場になるのか イスラエルとパレスチナ 攻防の裏側』パレスチナ問題とは土地と水の争い(世界の歴史)

 ガザ戦争で緊急発売された1冊。ガザの人口は220万人(≒名古屋市民)、地中海に面するガザは古代からエジプト綿を輸出する港だったことから、ガーゼという言葉はガザがルーツだという。

 ハマスがイスラエルを奇襲した2023年10月7日の50年前の10月6日は、エジプトとシリアがイスラエルを奇襲して第4次中東戦争がはじまった。現在、ハマスの治安部門のリーダーであるヤヒヤ・シンワル氏は、2011年にハマ

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『試すとフィードバック』(4−1)試すとリーンスタートアップ

『試すとフィードバック』(4−1)試すとリーンスタートアップ

 2−1から2−5で「引いて考える」(インサイト⇒目標設定⇒使命分析)、3−1から3−6で「組み合わせ」(現状分析⇒オルタナティブ⇒システム合成⇒システム分析⇒失敗研究)と解説してきたが、いよいよ最後の「試す」を解説していく。

 糸川さんがCreative Organized Technologyの体系を開発したのはロケット開発だ。ロケット開発のルーツはナチス政権時代に開発されていたV2(報復兵

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『プロフェッショナルマネジャー』重要な視点が欠けている(他社の歴史)

『プロフェッショナルマネジャー』重要な視点が欠けている(他社の歴史)

 ユニクロの柳井氏が師と仰ぐ、ハロルド・ジェニーン氏の経営論をまとめたもの。Creative Organized Technology(創造性組織工学)の新商品、新ビジネスを推進する役割の人を、書題と同じ「プロフェッショナルマネージャー」と呼んでいるので、役割の違いを確認するため読んでみた。

 参考になったのは、ビジネス理論で経営できるものはない、という考え方だ。たとえば、ボストンコンサルティン

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『ウォーデン 消えた死刑囚』

『ウォーデン 消えた死刑囚』

 舞台はイラン革命前のシャー政権時代。新刑務所への引っ越しの際に一人の囚人が消えた。それを追う刑務所長と女性ソーシャルワーカーのサスペンス物語。

 イラン映画は人間の心理描写が深く、とてもハリウッドでは制作することができない哲学の国ならでは面白さがある。しかも、低予算なので、イマジネーションを掻き立てるようにして聴衆の心の中に映像を描き出す。この映画も舞台は刑務所とその周辺だけ。出演者は10名ぐ

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『組み合わせとオルタナティブ』(3−6)企業参謀の武器「システム分析」

『組み合わせとオルタナティブ』(3−6)企業参謀の武器「システム分析」

 (3−5)1人の天才より多様な人材の組み合わせで天才以上の能力を!では、「システム合成」について解説した。

 ランチ定食という身近な例ですら108の組み合わせになることから、システム合成によってアイデアが自然に無理なく生まれることがわかったと思う。この瞬間が、多様な人材集団が天才を超えるときだ。

 次は108の組み合わせから実際にランチ定食として顧客に出すメニューを決める必要がある。Crea

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『生きがい』日本の出版物は人口減少でシュリンクするが、日本人の本質はグローバルでは異質だ

『生きがい』日本の出版物は人口減少でシュリンクするが、日本人の本質はグローバルでは異質だ

 イギリスの出版エージェントからの依頼で、脳科学者の茂木健一郎氏が日本人の「生きがい」についてを英語で紹介した本。なんと、世界中で200万部以上売れたベストセラーだ。

 海外では最近、日本の「生きがい(Ikigai)」という言葉が話題で人気だという。英語圏ではこの単語に値する訳がなく”Ikigai”という単語として浸透している。生きがいはブルーゾーンの研究の中で海外の学者によって発見された。ブル

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