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『試すとフィードバック』(4−3)他者に影響のある「試す」はlittle-c

 (4−2)他者に影響のない「試す」はmini-cでは、mini-cについてまとめたので、今回はlittle-cに視点をあてる。

little-c:他者への貢献がある⽇常的な創造性
鉄の外枠だけのベイゴマの中心部に鉛を組み合わせて連戦連勝したベイゴマ。『糸川英夫のインベーション』より
説得力があり共有されやすいプレゼンとは、パワーポイントのプレゼン資料にその内容を1行や1枚に凝縮したものと「ので理論」を組み合わせたもの。『仕事を減らす』より

(3−1)4つの創造性と組み合わせ

 little-cとは、試行錯誤的にいくつかのmini-cを試すことで、その中で日常に他者への貢献のあったものを指す。また、他者への貢献が評価されることもあり、little-cを生み出す思考習慣はメンタルを強くするという研究結果もある。

 mini-c⇒ little ⇒ Pro-c ⇒ Big-Cと個人レベルの創造性が社会レベルへと影響が大きくなる。little-cは他者への貢献があるものを指すため、mini-cで試行錯誤して生み出した創造性を、同じ部署内や同じ会社内の人に貢献できるものになったらlittle-cということになる。

 前述の『なぜ、クリエイティブな人はメンタルが強いのか?』では、little-cを次のような例で紹介している。

  • レジ打ち係の人が、買いものかごに商品をいかに無駄なくきれいに入れるかを工夫することでお客さまに喜んでもらう

  • バスの運転手が、降りる乗客に対して、「後ろから自転車がきているので、気を付けてください」とマイクでひと言アナウンスする

  • ビルの清掃員の人が、来客したお客さまに、「いらっしゃいませ」とひと言声をかける

 これらの例において、感謝の言葉などのポジティブなフィードバックがあると成功体験として記憶される。すると、脳にドーパミンが分泌され成功体験を再び味わいたくなることで、次のlittle-cにつながっていく。(同時にウェルビーングを高める効果がある)

 働き方改革の生産性の向上を目的とした業務改善行動はもちろん、製品のバージョンアップ、組織内の制度設計、顧客対応方針の改訂など、組織のパフォーマンス向上につながるようなアプローチはすべてlittle-cと言える。

 では、Creative Organized Technologyにおいて、little-cをどう考えて、どう実行するかを考察してみよう。

UchuBiz連載より

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