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心うたれたnote

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言葉にできないほど好きな文だったり、ためになったり、助けられたり。そんなnoteを集めています。
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鬱状態のわたし取扱説明書

鬱状態のわたし取扱説明書

一種の救いを求めて坂口恭平さんの『躁鬱大学』という本を読みました。とても読みやすくてなかなか集中して本を読めない時期でしたが一気に読み終えてしまいました。

躁鬱人の特性と苦しさは理解できましたが、私は躁の状態がほとんどないに等しいので、躁の側面をより強く書いていて行動力があったり人に好かれるといった躁に紐付いた部分をポジティブに捉えて書かれたこの本は抑鬱状態ばかりの私にはあんまり参考になりません

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書くことがすべてだった、四半世紀のライター人生を振り返る。

書くことがすべてだった、四半世紀のライター人生を振り返る。

noteを読んでいると、「ライター」や「webライター」と名乗っている人や、「ライター志望」「ライターになりたくて勉強中」という人をよく見かける。私自身がライターだから、そういう記事が「おすすめ」に上がってくるからかもしれない。

見かけると、やはりどういうお仕事をされているのかな、どういう考えやスタンスでライターをやっているのかな、と興味が湧き、ちらちらと見てしまう。仕事や夢に向き合う姿勢が素敵

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母が元気なうちに読んでおきたかった|『くもをさがす』

母が元気なうちに読んでおきたかった|『くもをさがす』

母が亡くなった時に、人は本当に死ぬんだと自覚した。それまで人が死ぬことは分かっていたがそれは「いつか」のことであって「今」ではないと考えていたからだ。

それから数年経って私は西加奈子さんの『くもをさがす』という本を手にとった。

西加奈子さんが乳がんを患った同じような時期に母は同じような病気を患っていたことを知った。

母は数年間治療を続けていた。病気を告知された当初の私はそれをどこか遠い人のこ

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オンライン読書会に参加しました

オンライン読書会に参加しました

昨日ふらりさんが主催するオンライン読書会に参加してきました。

20分間本を読んでその後15分くらい本の内容についてお話しするという流れでした。

そしてふらりさんの記事にも書いてあるのですが、最後のトークタイムの相手が私だったんです!

数日前にふらりさんからトークタイムで一緒にお話ししませんかというお誘いを受けました。人見知りで気にしいで緊張しいな私にとって不特定多数の人が聞いている前で話をす

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KAZENONE BOOKの週報(3/23~3/31)

KAZENONE BOOKの週報(3/23~3/31)

3月23日から始めた、間借り本屋「KAZENONE BOOK」。詳細はぜひこちらの記事をご覧ください。

オープンしてから8日ほどの営業日を過ごしただけなのですが、控えめに言って、控えめに言って、ものすっっっっっごく楽しいです。

楽しすぎて、5月末に終えるのが悲しい。きっとそれ以降は私、抜け殻になってしまうだろうなあと今から思うくらい。

始める前は「大好きな本が嫌いになったらどうしよう」「お店

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小さな取次の口座を持つ――新品の本を仕入れる5つの方法(2)

小さな取次の口座を持つ――新品の本を仕入れる5つの方法(2)

別冊 本の仕入れ方大全 2(2)

中小取次の多様性と仲間卸 大取次の口座を持つためには、それなりの売上を見込むと同時に、保証のハードルを越えなければならない。とはいえ、大きな取次と契約ができなければ、出版流通に乗っている新品の本を扱えないかといえば、必ずしもそうではない。中小取次という選択肢がある。

 大取次と中小取次の違いは、もちろん会社としての規模の違いでもある。だがそれ以前に、そもそも役

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ラジオって素晴らしい!

ラジオって素晴らしい!

5月はラジオをたくさん聴いた月だった。

4月後半から始まった「ふらりとこたつーの聴いてよラジオ」がラジオを聴き始めるきっかけになった。

そこから「ぼっち・ざ・らじお!」「ずっと真夜中でいいのに。の真夜中放送局〜過眠〜」
「はーい!鈴代です! 今行きまーす!」という風に数を増やしていった。

ずとまよさんのラジオは特番的な形だと思うが、その他のラジオは毎週、隔週配信なので一週間の中で楽しみが増え

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大切なことを大切にしたい。そしてnoteオンライン雑談会終わりました〜

大切なことを大切にしたい。そしてnoteオンライン雑談会終わりました〜

大切にしたいことはなんですか?

そんな問いをテーマに始まった「noteオンライン雑談会」。
(テーマについてゆる〜くZoomでお話しする交流会です)

今回の参加者は、Sarahさん、笠井さん、Takakiさんのお三方でした。

みなさん「海外」が共通しており、好奇心旺盛な方々です。

どこか似た雰囲気を持ちつつも、話してみると各々の個性がキラリと光っていました。

大切にしたいことを中心に話つ

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SNSで繰り広げられるお金の話を好きになれない理由

SNSで繰り広げられるお金の話を好きになれない理由

SNSでお金の話をすると嫌われるとよく耳にする。過去にライターさんを採用する立場になったときに、SNSでお金の話をする人は省きましょうという話になった。お金の話をする人はお金の問題によって離れていくがその人たちの持論だった。お金の話はしてもいいし、するべきだと思うが、その場所はSNSではないと考えている。

かつて自身にも未払い問題で悩む時期があった。何もなす術がなくなったときに知り合いに相談する

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諸行無常とマイブーム。

諸行無常とマイブーム。

中学時代、まったく古文に熱心な生徒ではなかった。

それでも平家物語で知った「諸行無常」と「盛者必衰」というふたつのことばは、なんだかやけに耳に残り、心に残っていた。意味なんて、ほんとうのところではまるでわかっていない。お勉強として暗記した辞書的な「正解」を知っているだけで、腹のところでどっしりわかるには、中学生の自分はあまりに若すぎた。

数年前に、四六時中考えていたこと。十年前に、これは自分の

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私もまた、言葉に救われている。

私もまた、言葉に救われている。

まだまだ私は言葉を舐めていた。乾いた土に雨水がぐんぐん染み込んでいくように、私の心は言葉のあたたかさに満ちていく。

たかが人間の、意思疎通を図るために生み出された言葉。単なる言語。なのに私たちはどうして、そこに言葉を超えた意味を見出し、心に広げていけるのだろう。

こうして文章を公開するようになって、3年が経つ。3年もいると素晴らしい出会いもあれば、まあ苦々しい別れだってあった。だけどこんなに続

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皐月まうワールドの魅力に引き込まれて

皐月まうワールドの魅力に引き込まれて

心の調子が悪くなってから本を読むことが難しくなった。文字を追うことはできるがなかなか頭に入ってこない状況が続いていたが、先月は久しぶりに本を楽しんで読むことができた。

それが嬉しくてたくさんの本を読んでいた。だんだん良くなってきたぞと思っていた矢先にまた本を読むことが難しくなった。

文字を追ってそこに書いてあることを頭の中で思い浮かべることが難しくて、できたとしてもとてもエネルギーを費やすこと

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そこに正解はいらないのだ。

そこに正解はいらないのだ。

「女性は『答え』を求めているのではなく、共感を求めているのです」

男性読者向けの恋愛指南やコミュニケーション術系の本に、よく書かれる話だ。たとえば女性が、風邪を引いたかもしれないと訴えてくる。そこで男性は「この薬、けっこう効くよ」と風邪薬を手渡す。違うのだ、と指南本は言う。女性はそういう問題解決の答えを求めているのではなく、「大丈夫?」のひと言がほしいのだと。

男女を問わずそれはそうだろうなあ

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