レオン

サクサクのメロンパン

レオン

サクサクのメロンパン

マガジン

  • レオンの小説

    私が書いた短編小説を集めました。

最近の記事

  • 固定された記事

初めてファンレターを送った話。

精神疾患を患ってから元気がなくて生活もままならない状態になった。 当たり前のことが当たり前にできなくなった。起きる、ご飯を食べる、お風呂に入る、歯磨きをする、寝る、生活の基礎にある行動へのハードルが高くなってそれを超えるために費やすエネルギー量がとてつもなく大きくなった。 面倒くさいとか、怠けているとは全く異なる状態だった。やりたくてもできない、身体と心が私の言うことを聞いてくれないような感覚だった。 心のうるさい声をかき消すためにあーっと叫びたくなり、それが落ち着くと

    • オンライン読書会に参加しました

      昨日ふらりさんが主催するオンライン読書会に参加してきました。 20分間本を読んでその後15分くらい本の内容についてお話しするという流れでした。 そしてふらりさんの記事にも書いてあるのですが、最後のトークタイムの相手が私だったんです! 数日前にふらりさんからトークタイムで一緒にお話ししませんかというお誘いを受けました。人見知りで気にしいで緊張しいな私にとって不特定多数の人が聞いている前で話をすることはとても難易度が高いものだったのですが、noteを始めた初期の頃からお世話

      • 7/21(日)20時からふらりさん主催の読書会が開かれます!実は私もふらりさんのお話相手として参加します!もしみなさんもご都合よろしければぜひ参加してみてください! https://note.com/frikka/n/n321141f9f14b

        • なぜ私は内容を思い出せないのに本を読むのか|『暇と退屈の倫理学』

          「あなたの趣味は?」と聞かれると私は読書だと答えるようにしている。趣味を答えることは私にとって難しい。 難しいと感じるのは趣味を公言することはある種の危険性を孕んでいるからだ。それは同じ趣味を持つ人が知識の豊富さや歴の長さや技術力の高さで優位性を示してくることがあるからだ。 私は、趣味とはプロや専門家としてではなく単純に楽しむために行う事柄であると定義している。 それにも関わらず、趣味に関して知識の豊富さとか歴の長さとか技術力の高さを基準にされると私はそれらに関して劣っ

        • 固定された記事

        初めてファンレターを送った話。

        • オンライン読書会に参加しました

        • 7/21(日)20時からふらりさん主催の読書会が開かれます!実は私もふらりさんのお話相手として参加します!もしみなさんもご都合よろしければぜひ参加してみてください! https://note.com/frikka/n/n321141f9f14b

        • なぜ私は内容を思い出せないのに本を読むのか|『暇と退屈の倫理学』

        マガジン

        • レオンの小説
          6本

        記事

          『52ヘルツのクジラたち』を読んで

          町田そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』を読んだ。 ずっと読みたいと思っていた本を一気に読んでしまった。苦しかったし吐きそうになったし泣いちゃったけど素晴らしい小説だった。 嫌なことを色々思い出してしまって読んでいる間とても苦しかった。それでも読み進めた。見たくないものを、聞きたくないことを、なかったことにするのは簡単で残酷だから最後までその声を聞こうと思った。 私は心がダメになってしまってから、いや、そのちょっと前からは「誰かと関わると傷ついてしまうから遠ざかりたい

          『52ヘルツのクジラたち』を読んで

          note用のついったーアカウント作りました!もしよければフォローしてください!@leon_noteno

          note用のついったーアカウント作りました!もしよければフォローしてください!@leon_noteno

          2024年上半期に読んだ59冊を晒します。

          「願望として、どこかで今年一年に読んだ本の感想を述べる(文章になるか音声になるか分からないけど)会をしたいとは思っているけど労力がかかりすぎるのでやらなさそう。やらなさそうなので今から準備しておくべきなのでは?と思っている」 と思い立ったのが昨日の15時49分である。それから一夜明け、熱があるうちに半年分だけでもまとめておこうと思い今日は朝から今年読んだ本を振り返っていました。 今年とは言っても一月は全く読めなかったので実質五ヶ月で読んだ本たちです。漫画は本じゃない派の人

          2024年上半期に読んだ59冊を晒します。

          目玉焼きではなくヨーグルトを食べる自由はあったのか

          目覚ましの音が静寂を破り私を夢の世界から現実世界へと呼び戻す。 私はまぶたの重みに耐えながらも身体の状態を起こし右手を伸ばしてスマホを手に取りアラームを切る。 ベッドから抜け出しコップを手に取り水を飲む。飲み込んだ冷たい水が乾いた身体中を駆け巡り潤していく。 ぐぅーっとお腹が私に何かを訴えてくる。 抵抗する理由もないので冷蔵庫のトビラを開き朝食に出来そうな食材を探す。 何か特定のものを食べたいという強い感情はなかったので朝といえばの卵料理にすることにした。 どうし

          目玉焼きではなくヨーグルトを食べる自由はあったのか

          【あとがき】存在

          本編を読んでくださった方ありがとうございます。こちらはそのあとがきになります。 今回は何か普遍的なものを書きたいと思っていました。まずは人間にとって(可能なら他の生き物にとっても)普遍的な事柄は何だろうと考えました。 「生き物」と限定したことから答えは想像していたよりも簡単に導かれました。それは死です。 どんな人間も死ぬことは避けられない。そしておそらく生きている間に他の人や他の生き物の死を目の当たりにする。 私たちが普段食べているお肉やお魚だって命をいただいているわ

          【あとがき】存在

          【短編小説】存在

           蟻を殺した。殺してしまったと言った方が適切だろうか。とにかく殺意がなかったことだけは強調しておきたい。たまたま踏んづけてしまっただけなのだ。そんな言い訳を並べても蟻を殺した事実が覆ることはないと分かっている。  とにかくまずはこの死体をどうにかしないといけない。遺棄するわけではなく埋葬したいのだ。いや、火葬が正しいのだろうか。蟻はどのようにして死者を弔うのだろうか。蟻の死生観について考えてこなかったことを悔やんだ。  手軽だという理由で埋葬することにした。手軽だという理由で

          【短編小説】存在

          駄作さえ生み出せない

          趣味で小説を書いている。 別アカウントも含めて公開した小説は三作品ある。投稿した作品は時間をかけて書いたので愛着も湧いているし、私が書いているので当然私の好みの小説になっている。 でも、愛着も湧いてない、待ち侘びていたわけでもない人たちが私の書いた小説を読んで、いい作品に巡り会えたと思ってもらえる自信がない。他者から見てそんな作品を書けているという自負が全くない。需要があるとはとても思えない。求められてはいないと思う。 タイムラインやおすすめに流れてきたからスキを押した

          駄作さえ生み出せない

          生欲

          不幸せに酔いしれることってあるよね。 社会構造や心身の病気による不幸せではなく、ただ単に上手くいかない出来事が連続したとか、周りと比べて自分だけが劣って感じるような不幸せの時って不幸な俺かっこいいぜという気持ちになることがある。 自分で自分のことかっこいいと思えてるからそこまで忌避することじゃないと考えてしまうんだけど、それって結局は見栄を張っているだけなんだよね。不幸せな自分が惨めに感じないように強がっているだけだから早めに助けてあげないといけない。 社会構造や心身の

          2024年上半期ベスト作品10選

          ほんの少しだけ気が早いけど2024年上半期の音楽、本、アニメのベスト10選を書き残しておこうと思う。2024年に発売されたものに限定はせずに、今年の上半期に私が聴いたり、読んだり、観たりした作品の中で特にいいなと思ったものを厳選しました。 邦楽 1. 晴る/ヨルシカ 2. さよーならまたいつか!/米津玄師 3. 花一匁/ずっと真夜中でいいのに。 4. KICK BACK/米津玄師 5. リズム64/あいみょん 6. party!!/緑黄色社会 7. ナイスアイディア!/緑

          2024年上半期ベスト作品10選

          『パン屋 まよなかあひる』を読んで

          皐月まうさんの最新小説「パン屋 まよなかあひる」読み終わりました!読み終わった今の気持ちと熱を保存するために感想を書いています。 私はまうさんの小説を過去に遡って読んでいたのでリアルタイムで読むことに憧れがありました。特に『少女よ、星になれ』は連載小説だったので作品を一緒に追いかける体験が出来なかったことに悔しさを感じていました。 そんな中なんと!!!『パン屋 まよなかあひる』が連載小説のような形で一日一話投稿されたんです!これは私が憧れていた作品をワクワクしながら追いか

          『パン屋 まよなかあひる』を読んで

          感想を伝えるということ

          小中学生の頃は感想を書くのが苦手だった記憶がある。何を書けばいいのか分からないので定型分的な形で誰のどの作品に対しても同じようなことを書いていた。 感想を送ることが好きになった直接の要因は分からないけど、おそらくnoteを書き始めて感情や思考を言葉にする楽しさに気がついたからかもしれない。振り返ってみると最近は特に感想を伝えることが増えた気がしている。 noteを読んだりしずかなインターネットを読んだりラジオを聴いたりした時に感想を伝えることもある。身近な人からおすすめさ

          感想を伝えるということ

          ハッピーでラッキーでa beautiful starな日々

          幸せになりたいというよりはハッピーになりたいと感じる時がある。 ただの語感イメージだけど幸せよりはハッピーの方が少し軽い感じがする。 高尚なものを追い求めるというよりはポッと湧き出るものを優しく抱きしめたいと思っていたんだけどまだなんだかピンとこない日が続いていた。 普遍的な幸せって何だろうと考えたり、他人を幸せにするために私は何をすればいいんだろうと考えたりしていたけど、今はこれじゃない感が心の片隅で座っていた。 モヤモヤしていたそんな時に米津玄師さんの「KICK

          ハッピーでラッキーでa beautiful starな日々