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生欲

不幸せに酔いしれることってあるよね。

社会構造や心身の病気による不幸せではなく、ただ単に上手くいかない出来事が連続したとか、周りと比べて自分だけが劣って感じるような不幸せの時って不幸な俺かっこいいぜという気持ちになることがある。

自分で自分のことかっこいいと思えてるからそこまで忌避することじゃないと考えてしまうんだけど、それって結局は見栄を張っているだけなんだよね。不幸せな自分が惨めに感じないように強がっているだけだから早めに助けてあげないといけない。

社会構造や心身の病気による不幸せの場合、私は寄り添ってくれるような優しさが助けになる。大丈夫だよ、そんなことないよ、いつでも力になるからね、というような抱きしめてくれるような温かい言葉。

その一方でただ単に上手くいかない出来事が連続したとか、周りと比べて自分だけが劣って感じるような不幸せの時は突き放すような言葉の方が私にとっては救いになることがある。

最近は後者の方の不幸せな時期だったんだけど、相変わらず不幸せの沼にハマっているくせに居心地が良くなって抜け出そうともしない日々が続いていた。

そんな時にYOASOBIの『UNDEAD』がリリースされた。中毒性の高い曲だということはもちろん最高なんだけど、その歌詞がまさに今の私が求めていた言葉たちだった。

生きることを諦めようとしたことは何度もあってその考えがこの先完全になくなることはないのかもしれないけど、何だかんだ私は生きているんだよね。生きることを諦めきれていないんだよね。死んでいないんだよね。

甘えんなよとか諦めるなよっていう言葉はなんとなく古臭い感じがするし直接言われたらたぶん拒否反応が出るけど文字にしてメッセージとして与えられるとなんだか頑張ろうっていう気持ちになる時があるんだよね。単に不幸せのぬるま湯に浸かっているときはその言葉が余計に沁みる。

華麗に綺麗に完璧で完全な幸せを手に入れるんじゃなくて泥臭くても失敗してもいいから、幸せになりたいという欲とか生きたいという欲をひたすら追い求めるのもかっこ悪いけどいいんじゃないって思う時があるんだよね。

私は死後の世界を信じていないから、死んでない今なら出来ることがたくさんあるはずなんだよね。死ぬことなんていずれ出来るからさ、もっと生きてみようかなって思える。身体の底から生欲が湧いてくるような、そんな気持ちにさせてくれる曲に出会えてとても嬉しい。

みんな生きようね。幸せになろうね。

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