Kaori

企業取材、インタビューが中心のフリーライター(唎酒師)。取材やプライベートで訪れた酒蔵…

Kaori

企業取材、インタビューが中心のフリーライター(唎酒師)。取材やプライベートで訪れた酒蔵は100社以上。業界誌『酒蔵萬流』でも執筆中。実績・仕事のご依頼はこちら→https://www.k-sannou.com/。趣味は飲み歩き、料理、キャンプ旅、読書など。

マガジン

  • 治療日記(2024.2.28~)

    再発がんの治療をスタートすることになりました。 このマガジンは自分の記録用の治療日記をまとめています。 キイトルーダとレンビマの併用療法は2022年に保険適用になったので、経験者が少ないです。私もネットで体験談などを探すのに苦労したので、これが同じ治療を受けるか迷っている人などの参考になれば幸いです。

  • 「今日の注目記事」に選ばれました!

    「今日の注目記事」に選んでいただいた自分の記事のまとめ。500以上のスキをいただいた記事もありますので、よろしければこちらも読んでいただけるとうれしいです!

  • ガンはメッセンジャー

    今も体にガンを抱えたステージ4だけど、5年近く治療もせずにきた私。でも、ここまでは本当に大変だった。ガンになってから今までの話をまとめていきます。

  • わたしの本棚

    読んだ本の感想をまとめています。

  • キャンプの話をしよう。

    年間30日は野外!キャンプで楽しむ酒のアテ、キャンプの魅力など。

最近の記事

  • 固定された記事

書くことがすべてだった、四半世紀のライター人生を振り返る。

noteを読んでいると、「ライター」や「webライター」と名乗っている人や、「ライター志望」「ライターになりたくて勉強中」という人をよく見かける。私自身がライターだから、そういう記事が「おすすめ」に上がってくるからかもしれない。 見かけると、やはりどういうお仕事をされているのかな、どういう考えやスタンスでライターをやっているのかな、と興味が湧き、ちらちらと見てしまう。仕事や夢に向き合う姿勢が素敵だなと感じれば、こちらからフォローもさせてもらっている。 どちらかといえば、20

    • 病める時も健やかなる時も、そばに。

      病める時も健やかなる時も、 悲しみの時も喜びの時も、 貧しい時も富める時も、 これを愛し、これを助け、 これを慰め、これを敬い、 その命のある限り 心を尽くすことを誓いますか? 「誓います」 2007年4月29日、私と夫は人前式で誓い合い、署名した。 家族や友人の大きな拍手とあふれる笑顔に包まれ、今ここにある幸福を噛みしめた。 最近になって、よく「病める時も健やかなる時も」という言葉を思い出す。あの時はそれがどういう「時」なのか、具体的には想像できていなかった。 ずっと

      • 【治療日記26】1週間レンビマ休薬になった

        ちょっと痛みが楽になってきた日があったかと思えば、朝から全く動けない日が続くこともある。 この数日はあまりにしんどいので、日曜にレンビマを休薬した。 これで持ち直すかと思い、翌日はレンビマを飲んだらダウンした。 やはりこの2週間、10から14mgに変更したのが良くなかったか。その蓄積で体がダメージを受けていることを感じる。 血圧が上がり、高圧剤を飲んでもなかなか正常値にならない。夜だと上が150から170台まで上がる。下も100を超えることがしばしば。朝もたまに140を超え

        • 「今からは客として飲みます!」これが若き日の私の“全力”だった。

          いつかもう一度訪れたいと思っていた店があった。 それは福岡県久留米市にあるアイリッシュパブだ。 最初に訪れたのは1998年7月、旅行情報誌(福岡)の取材だった。 それから時が流れること17年。 2015年に夫と九州を旅行した時に、「どうしても」とお願いし、久留米まで足を延ばし、この店を再訪した。 久留米に着き、懐かしいパブのドアを開けると、お客さんは誰もおらず、カウンターの中にマスターが立っている。 夫と二人でカウンターの椅子に腰掛け、メニューも見ずに「ギネスください」と

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        書くことがすべてだった、四半世紀のライター人生を振り返る。

        • 病める時も健やかなる時も、そばに。

        • 【治療日記26】1週間レンビマ休薬になった

        • 「今からは客として飲みます!」これが若き日の私の“全力”だった。

        マガジン

        • 治療日記(2024.2.28~)
          26本
        • 「今日の注目記事」に選ばれました!
          7本
        • ガンはメッセンジャー
          11本
        • わたしの本棚
          28本
        • キャンプの話をしよう。
          27本
        • 酒のない人生なんて。
          33本

        記事

          平日昼間の「焼きビーフン」評論家

          数年前まで、「焼きビーフン」というものを食べたことがなかった。 なんとなくその存在は知っていたが、もともとインスタントラーメンの類も食べないので、スーパーでも乾麺売場(?)に立ち寄ることがほぼなく、棚に売っているのも見たことがなかった。 ある時、友人たちとの持ち寄りパーティで、親友のFが焼きビーフンを作ってきた。 おおっ!これがあの焼きビーフンか!と、生まれて初めて口にしてみると、なかなかおいしい。 「焼きビーフン、おいしいなぁ。初めて食べた」 そう告げるとFは「えーっ!

          平日昼間の「焼きビーフン」評論家

          とりあえず「やってみること」で見えてきた

          昨日はここ数ヶ月の中で特別な日だった。 前日に休薬したこともあり、朝から体調がよかったので、「今日を逃してはならぬ」と思い、パソコンに向かって創作大賞の記事を書き始めた。 途中で何度か休憩を挟んだが、午前中から夜9時過ぎるまで集中して書くことができた。 夫が「めっちゃ集中してたなー。昔のかおりみたい。俺がドア開けて見てたのも気づいてなかった?」と聞いてきた。 私は書くことに集中すると、まわりの音や動きが一切入ってこないほど自分の世界に入り込む。集中が切れると、しばらくぼんやり

          とりあえず「やってみること」で見えてきた

          誰かの暗い足もとを照らす光になれたなら

          ◆「書くこと」が私の生きる意味になる 「自分のペンでごはんを食べて生きていく」 いつからかそれが私の夢になった。 といっても、本来の「夢」のように、希望に満ちた響きのあるものとは少し違っていたかもしれない。ただ、それがこの世で唯一の「自分の存在意義を見出せる方法」だった。 子どもの頃から何も得意なことがなく、劣等感の塊だった。 運動神経ゼロ、歌も絵も下手、見た目もパッとしない、極端な偏食でこの世のほとんどのものは食べられない、引っ込み思案で臆病者。 7歳の時の記憶は、「

          誰かの暗い足もとを照らす光になれたなら

          「できたこと」を数える

          確かに身体は回復に向かっているのだけど、レンビマの副作用で何もできない日が続いている。 10から14mgに増やしたこともあるだろうが、倦怠感と腹痛に苦しみ、寝るか、本を読むか、テレビを見るか、それくらいしかできずに1日が終わる。 食欲はほぼ戻った。 一時期37キロまで落ちた体重も40キロまで増えた。 ただ、外が暑いこともあり、外出もしないから、運動不足になっている。 なんとかしないといけないと思いながら、これも何もできないまま日が暮れる。 通信教育のボールペン習字を始めた

          「できたこと」を数える

          退院して帰ってきたら、発売されたばかりの漫画が2冊置いてあった! 夫が買っておいてくれた。 好きな漫画を読む時間は至福です。 『ONE PIECE』は何度か挫折しかけたけど、ここまで読んで良かった! いろんなことが少しずつ回収されていくのが面白い。 尾田先生は天才か✨

          退院して帰ってきたら、発売されたばかりの漫画が2冊置いてあった! 夫が買っておいてくれた。 好きな漫画を読む時間は至福です。 『ONE PIECE』は何度か挫折しかけたけど、ここまで読んで良かった! いろんなことが少しずつ回収されていくのが面白い。 尾田先生は天才か✨

          【治療日記25】6回目のキイトルーダ点滴

          今日は6回目のキイトルーダ点滴で一泊入院している。3週間に一度のこの入院生活にも慣れてきた。 相変わらず点滴ルートが取れず、今日は3回失敗。もう最後の砦となっていた血管も弱ってしまって使えないと言われた。仕方なく、手の甲から取った。ちょっと痛いけど、何度も失敗されるよりいいかもしれない。次回から手の甲でやってもらおう。 点滴の後、血圧が170台から下がらず、降圧剤を飲んでも変わらない。 看護師さんが1時間おきにやって来て何度も測ってくれるが、最終的に168までしか下がらな

          【治療日記25】6回目のキイトルーダ点滴

          【治療日記24】楽しみにしていたCT検査の結果は

          今日は待ちに待ったCT検査の日。 検査結果がこんなに楽しみになるなんて初めてだ。それは確実に「良くなっている」という実感があるからだろう。 採血、採尿、CT検査を終えて診察室へ。今日は夫もついてきた。「ガンが小さくなっているのをどうしても自分の目で見たい」そうだ。 いつものように主治医の「調子はどうですか?」から始まった。 副作用の倦怠感とお腹の痛みはあるけれど、最初の頃のような目立った副作用はないこと、血圧はたまに上がるけれど、160以上になったら降圧剤で対処しているの

          【治療日記24】楽しみにしていたCT検査の結果は

          「ひと夏の恋」が私を待ってくれている

          夏酒を大量購入した。 無意識、とまで言ってしまうと嘘になってしまうが、酒屋からメルマガが届き、「夏酒特集」につられてサイトを見に行ったら、衝動を抑えきれずにいつの間にかカートに5本も入れていた。 飲めないのに。 そう、毎日5~8種類もの薬を服用しているし、副作用も辛い日々で、お酒など飲めないのに、買わずにいられなかったのだ。 昨年あたりからお酒をほとんど飲めなくなった。 今年に入ってからは、2月の最後の出張で仕事仲間と少し飲んだのと、休薬中の結婚記念日に60mlくらいだ

          「ひと夏の恋」が私を待ってくれている

          本当の休業生活が始まって、やりたいことが見えてきた。

          治療を始めてからもうすぐ4か月。 スタート時よりレンビマの量を半分に減らしたことや、体が少しずつ慣れてきたこともあって、最初の頃のように極端に強い副作用は出なくなった。 それでも1週間続けると、あ、そろそろヤバいな、と感じる。 肘や膝の関節痛や倦怠感が強くなり、このまま続けたらまた立てなくなるだろうな(産まれたての小鹿ちゃんになる)、とわかる。1日中寝ているだけで、何もできない日もある。 最近はこのようにヤバいと感じたら、迷わず1日休薬する。 昨日も8日ぶりに休薬した。 1

          本当の休業生活が始まって、やりたいことが見えてきた。

          書き続けていると、たまに素敵な出来事もある

          かなり時間が経ってしまったが、4月末に私がライターとして執筆している日本酒業界誌『酒蔵萬流』40号が発行された。 この号では酒蔵の記事を2本書かせていただいたが、そのうちの1本は親戚のおじさんが働いていた酒蔵だった。 上の記事を書いた時は発行前だったので社名を伏せていたが、徳島県の芳水酒造という。 夫のお父さんのお兄さんがこの蔵で長く働いていたが、もう何年も前に退職されている。 たったそれだけのつながりにも関わらず、取材に行って書いた記事が雑誌に載ると話すと、お義母さんが

          書き続けていると、たまに素敵な出来事もある

          【治療日記23】5回目のキイトルーダ点滴

          キイトルーダの点滴入院もすでに5回目。慣れたものである。 いつもの手順で採血・採尿を済ませ、問題ないことがわかったので入院病棟へ。 今回は大部屋でも場所が入口付近ではなく奥のほうの部屋で、なおかつ部屋の中の窓側だった。ラッキー! 入口付近と違って静かだし、トイレと給湯室もすぐ目の前。たった1泊だが、快適に過ごせるに越したことはない。 しかし、場所は良かったのに、同室者が……。 前の人は昼間からものすごいイビキをかいていて、看護師さんとの会話が聞こえにくいほどだった。さすがに

          【治療日記23】5回目のキイトルーダ点滴

          ライターのセカンドキャリア?職人でありたい自分。

          薬の副作用で関節痛がひどくなってきた。 何かにつかまらないと立ったり歩いたりが難しい。 いつも朝起きた時が一番体調が悪く、髪を振り乱して這いずりながらうめいている私を見て、夫が「貞子かと思った」と言った。 倦怠感もひどく、歯茎もやられて口の中が血の味。口を大きく開けるのも痛い。 薬を続けるとまたヤバくなる気がしたので、この日はレンビマを休薬することに。 午前中は水素吸入をしながらゆっくり過ごした。それで随分ラクになった。休薬バンザイだ。 午後からは原稿を書かなければならな

          ライターのセカンドキャリア?職人でありたい自分。