離れていても、夢で会いに来てね。
「ねえ、好きな人の夢に出られる方法って、知ってる?」
昨晩読んでいた青山美智子さんの小説『鎌倉うずまき案内所』の中に、こんなセリフが出てきて、ふと思い出したことがあった。
現代では「好きな人」の夢を見ると、それは「自分」が「相手」のことを好きで、その想いが募って「相手が夢に現れた」と考えるのが普通だ。
朝目覚めた時、「昨日、Aくんのことを考えながら眠ったから、夢に見ちゃったんだなぁ……」なんて、誰でも一度くらいは思ったことがあるのではないだろうか。
それが、古典の世界