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【治療日記24】楽しみにしていたCT検査の結果は

今日は待ちに待ったCT検査の日。
検査結果がこんなに楽しみになるなんて初めてだ。それは確実に「良くなっている」という実感があるからだろう。

採血、採尿、CT検査を終えて診察室へ。今日は夫もついてきた。「ガンが小さくなっているのをどうしても自分の目で見たい」そうだ。

いつものように主治医の「調子はどうですか?」から始まった。
副作用の倦怠感とお腹の痛みはあるけれど、最初の頃のような目立った副作用はないこと、血圧はたまに上がるけれど、160以上になったら降圧剤で対処しているので問題ないこと、辛すぎる時は自分の判断でレンビマを1日休薬していることなどを伝えた。

話している間も私は目の前に置かれた採血の結果用紙が気になって仕方なかった。
腫瘍マーカーのところに「H」の文字が見えないような気がしてドキドキする。(基準値より高いとHighのHが記される)
説明を催促するような私の視線に気づいたのか、主治医はパソコンから私の方に向き直って「うん、特に問題ないよ」と言って、「肝臓よし、腎臓よし……」と用紙の数値に赤線をつけながら説明を始めてくれた。

「腫瘍マーカーもすべて基準値」

その言葉を聞いて、私は小さくガッツポーズ。やはりHがない!
800を超えていた数値は、見事に4ヶ月足らずで32まで下がったのだ。(基準値は37以下)
その他も特に問題はなく、やった!やった!と踊り出したい気持ちだった。

そしてCTの画像説明へと移った。
さっき撮影したところなので画像の細かい分析などは次回になるが、とりあえず主治医がわかる範囲で説明してくれる。
前回(4月)に撮ったものと今回のものを左右に並べて比較する。
もう主治医の説明など必要ないほど、誰が見てもわかるレベルで小さくなっていた!
治療前に7センチあったものは4センチに。4センチあったものは2センチに、という具合に、お腹にある大きな腫瘍(5つくらいある)はすべて縮小していた。
さらに、肺や肝臓に転移していた小さなものは、完全に消滅したとのこと。
「あー、よかったー!うれしいー!」と思わず喜びの声が出てしまう。
主治医も「うん、めっちゃ効いてるわ」と満足そうだった。「このまま続けていったら、全部消えるかも」とまで言ってくれた。

順調なので、来週また一泊入院で6回目のキイトルーダを点滴する。
さらにレンビマの量も相談した結果、14mgに増やし、自分で体調を見ながら休薬したり、10mgに減らしたりして調整していく、ということになった。
「もう慣れてきてるから任せても大丈夫やと思う」と主治医。
4月の緊急入院のようなことにならないよう、無理は禁物だ。自分で体調を管理しながら、上手にレンビマと付き合っていく。
まあ、2週間に一度は必ず検診があるので、むちゃをしなければ大丈夫だろう。私もあの死にかけた経験があるので、自分で限界がわかるようになったし。何でも我慢すればいいというわけじゃないと今は理解している。
体の声をちゃんと聞いていこう。

最後に夫が「レンビマがだんだん効かなくなってくることもあるんですか?」と聞いてくれた。
「そういうこともあるし、そうならない人もいますよ。とにかくこんなに効いてる人の例がないから、わからん(笑)」と言われた。
保険適用になって、まだ2年。全国でみてもデータが少ないうえに、この病院で同じ治療を受けている人の中では他に例がないほどダントツで効いているというから、主治医もはっきり答えられないのだ。
私、すごいな〜
ちゃんと奇跡を起こしている。

診察室を出て、夫と目を合わせてマスクの下で笑い合う。
「あのCTの画像ってもらえへんのかな」と言うから、「なんで?」と聞くと、「何回も見たいねん」と言うから笑ってしまった。
血液検査の用紙はもらったので、「ほら、大好物あるで」と手渡すと、めちゃくちゃ食いついて、数値を1つずつ確かめていた。
この人がこんなに喜んでくれるから頑張れるんだなぁと思う。

「次は一番小さいガンは消えてるかもね」
「年内に寛解や!」
帰り道もそんなふうに明るい希望に満ちた会話しかなかった。

とはいえ、病院は疲れるのだ。
検査、待ち時間、診察、入院手続き、処方薬の受け取りと、あちこち歩き回るし時間もかかる。
家に帰ったらぐったりしてしまった。
でも、早くこれを書きたくて、布団の中でスマホで書いている。

今回もここで良い報告ができてよかった。
応援してくれる人たちに、心からの感謝を込めて。
いつもありがとうございます!

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