マガジンのカバー画像

笹の葉捨てずにとっておく

31
この葉っぱは嫌いだし食べないで捨てておこう。でも、そういう葉っぱにこそ自分に必要な栄養があったりするから。内側の自分と向き合うエッセイ。
運営しているクリエイター

#スキしてみて

大吉より素敵な二人と夏

大吉より素敵な二人と夏

オリンピックで日本人選手が喜びを爆発させている瞬間が眩しすぎる。あれ程スポーツで感情があふれ出した瞬間がないので、ちょっとだけ羨ましく見えました。でも剣道はスポーツじゃないからな。柔道とJUDOは違うって言われているけれど出場している種目は一緒だし、選手は特に言及していないから外野がどうこう言うのはねって感じです。

二個上の先輩二人に半年ぶりに会うことができました。先輩なんだけれど半分友達みたい

もっとみる
写真を嫌がる理由

写真を嫌がる理由

初めて携帯を持つことができたのは、中学3年生の時でした。携帯って聞くとiPhoneやAndroidを思い浮かべる人がほとんどじゃないですか?当時の僕が持っていたのはいわゆるキッズ携帯です。少しいい家庭の小学生が防犯ブザーとして持っていたあれ。十字キーと4つのボタンしかない、本当に純粋な連絡手段としての携帯を、夕方の塾終わりにだけ親に使わせてもらっていました。

高校に入学するときに初めてAndro

もっとみる
22歳になりました

22歳になりました

もう誕生日から一週間ほど経ちましたが、22歳になりました。スケジュールとか体調とか一切関係なく、なんとなく書けるタイミングっていうのがあって、それがやっときた感じです。ちょうど大学の補講日(休み)が誕生日と重なってたんですけど、気持ちと行動の波長がなかなか合わずに一週間くらいダラダラしてました。

21歳のときのnoteを読み返したら、祝われることに怯えていました。でも怯えているわりには、メッセー

もっとみる
夜に駆ける

夜に駆ける

夜の10㎞ランニングを再開した。温泉の鏡に映った自分の全身に曲線が多くて、どこか情けなかった。去年の健康診断の時よりも1㎏増えていた。現状のままではダサい自分が加速していくかもしれない。そんな自分を許せるほどの余裕はなかった。

ランニングの前に準備運動と軽い筋トレで心と体を整える。腕立て伏せも腹筋も、すべてが苦しい。ここまで弱っていたのかと悲しくなるし、こんなにできなくなったのかと辛くなる。でも

もっとみる
二重否定と肯定と

二重否定と肯定と

 自分の意思を伝える時、できるだけ素直な言葉をすっと口から発するように心がけている。でも、素直な感情を載せた言葉が必ずしもそのままの意味で相手に伝わるとは限らない。相手を傷つけないように、必要以上の優しさのようなものによって。僕の言葉は防護カバーをかぶせられたようになってしまっているのかもしれない。中の言葉が見えにくいぐらい丁寧に包装されて。

 肯定的な表現を用いることが苦手だ。それは「好きです

もっとみる
あけこ

あけこ

いやもう10日経ったけど、なんて言わないでください。このnote上では3回目の新年の挨拶ですが、正直ネタ切れな部分はあります。今年の目標も表明しなくていいし、だってつまらないものですから。

とは言いつつ、何か書くことはないかなとネタを探していたら10日経っていました。240時間もあったとは思えない。秒針の進む速さって本当にいつも同じ間隔ですか?人間のように気まぐれな時もあると思うんだけどな。

もっとみる
素数

素数

生きづらいなぁ、の毎日を綴り続けている。皆のようなスピードで物事を理解することができない。自分の考えを言葉に変換して端的に説明することも苦手。不器用で、人見知りで、要領が悪い。

人に頼ることも苦手だから、自分一人で抱え込む。でも限度があるからいつかは倒れてしまう。落とした荷物を拾いあげる度にそんな自分が嫌になる。今までいろいろ諦めてきたはずなのに。

人の五倍頑張ってようやく凡人レベルかな。頑張

もっとみる
先輩≧友達

先輩≧友達

 友達というものは、同じ年齢の人にしか現れない関係性だと思っていた。自分よりも年齢が上や下であると、いくら仲が良くても先輩後輩という関係性に帰属すると思っていたからだ。でも、もしかしたらそうではないこともあるかもしれない。イレギュラーなことが。

 急に電話がかかってくる。何か怒られることでもしたかなと脳内記憶さかのぼりツアーに出かけていたときに、ずっとLINEを無視してる状態になっていることに気

もっとみる
僕が見つけたいもの

僕が見つけたいもの

この世で一番綺麗なものってなんだろう。
世界遺産、女優、夜景...上げるとキリがない。
勿論、感性は人それぞれだ。
僕が一番綺麗だと思うものは“月”である。

「広瀬すずが一番だ!」
「いやいや橋本環奈でしょ」
「結婚したけど石原さとみじゃない?」
「吉高由里子も個性的だよね」

たぶん、芸能人で考えるとキリがない。
皆美しい。けれど、好みは人それぞれだし。
まあ、芸能人はもう一般人ではないと思う

もっとみる
だが、情熱はある

だが、情熱はある

「だが、情熱はある」が最終回を迎えた。
若林正恭さんと山里亮太さんの2人の物語。

しかし断っておくが、
友情物語でもないし、
サクセスストーリーでもない、
そしてほとんどの人において、
全く参考にならない、
だが、情熱はある

水卜アナのナレーションで始まるこのドラマ。
ずっと続けばいいのにな、と思っていた。

2人の生々しい感情。
妬み、嫉み、辛み、恨み...
生きづらくてもそれでも踏ん張って

もっとみる
瓢箪みたいに流れていたい

瓢箪みたいに流れていたい

年が明ける度に、年越しへのワクワク感が薄くなっていった。そういう点ではziplocの技術には感心してしまう。ziplocほど鮮度を保つことのできる商品はないだろう。ぼくのワクワク感も入れておくべきだったな。

初詣に行かなかった。人生初かもしれない。言い訳をするなら、願ったことを三ヶ日すぎると忘れてしまうから。他の参拝者は願いを一年中覚えていられるのか気になってしまう。神様もハードワークだろう。次

もっとみる
再会

再会

友人AのLINEの文面が変わった。きっと何かいいことがあったのだろう。でも深追いはしない、ぼくには関係のないことだから。

一年半ぶりに友人Bの家に遊びに行った。あの頃と同じ散らかり具合の部屋。お酒とゲームが増えてたぐらいで、友人Bはいつもの友人Bだった。

友人C(友人?)から「部活の5人で集まろ」とLINE。卒業から全員で集まれていないから連絡してくれたのだろう。正直、気乗りしない。やんわり断

もっとみる
ゴッホと弟、そして自分

ゴッホと弟、そして自分

「なんだよお前、見にきてみろよ」
彼に、そう言われた気がした。

 ゴッホ展に行ってきた。美術に興味はない。それでも何か惹かれるものがあった。なんとなくだが、ゴッホには風景画のイメージを持っていた。美術の教科書で彼の人物画を見た記憶がなかったから(教科書の表紙は“夜のカフェテラス”)。

 彼は意外と人物画を描いていた。モデルとなる人物は笑顔などの明るい表情はなかった。疲れているような、苦しんでる

もっとみる
褒め言葉は鈍器みたいで

褒め言葉は鈍器みたいで

「雰囲気イケメンですねって言われたんだ!」
 彼は興奮気味に話す。でも裏を返せば、「イケメンじゃないですよね」と真正面から言われてるのと同じだよなと。イケメンだと思っていたなら、わざわざ”雰囲気”という修飾をしないと思うから。そんな心の声が漏れないように細心の注意を払いながら、「良かったやん」と言った。彼は嬉しそうだった。

 イケメンが全てかと言われたらそれは違うと否定をするが、イケメンじゃない

もっとみる