高橋フィジ@キャリア相談×読書

物理学超伝導体の作製方法を研究し、 卒業後物理学の高校教諭として勤務。 その後キャリア…

高橋フィジ@キャリア相談×読書

物理学超伝導体の作製方法を研究し、 卒業後物理学の高校教諭として勤務。 その後キャリア支援を本業とするため、キャリアアドバイザーとなる。現在も本業の傍ら、進学校を中心として高校向けの進路支援を行っている。

記事一覧

豊かさの逆襲。「脳化社会」を超える新しい生き方のヒント。

これまで養老武先生が述べていた「脳化社会」というキーワードから考察した記事を作成してきました。 ここでは「脳化社会」とは何か?ということについて書いています。 …

速すぎる未来の罠。技術革命が私たちに仕掛けた心理トラップとは?

技術は味方か敵か?私たちの脳は疲れている 現代社会を見渡してみると、驚くべきスピードで技術が私たちの生活に浸透し、変革をもたらしています。スマートフォン、AI、ビ…

脳化社会とは?人間と社会が歩んできた発展のサイクルを探る。

養老孟司先生が仰っていた「脳化社会」というワードが頭に残っている。 感覚的に幼少期を過ごし、学校で論理を覚え、社会では感覚を仕事にする人、論理を仕事にする人、そ…

働くに幸せを。労働の歴史から考える。

「働く幸せ」をテーマに最近考えている。 自分の友人が「働くに幸せはない。労働は苦役。」と言い切っている。それはそれで面白いのだが、調べるとそれは、少し前にマルク…

GDP上がらないことってそもそも課題か?

これまでの経済の変遷とGDP(国内総生産)について、一般的な理解を深めるために、以下の要点を押さえながら進めていきます。 経済の変遷の概要 経済は人類の発展に伴っ…

学んだことがすぐに使えなくなる時代

学んだ知識が、変化の激しい時代において、無駄になる。 これは、多くの方が抱えている不安であるように思う。 学んだことがすぐに使えなくなる時代 実際に『LIFESHIFT』…

読書:手ぶらで生きる。

この本は2018年にミニマリスト しぶさんによって書かれた本。 2020年にこの本を読み、再読した。 流行してから、廃れることなく、未だ根付きながら、導入する人が増えてい…

読書:世界一流エンジニアの思考法

1 生産性を高める方法 2 得た情報を整理、記憶するための最良の方法 3 何らかの専門的技術を高める方法 この3つに得た学びを集約し示す。 1生産性を高める方法について …

「事実」より「仮説」

圧倒的なデータを有していることが、大企業や歴史の長い企業の強みである。 そのデータをどう扱うか、ということをテーマに「データサイエンティスト」が引く手数多の状態…

ビジョンとともに働くということ 山口周×中川淳

ビジョン、パーパース、ミッション、さまざまな言葉で表現されているが、これらは、企業のありたい姿、あるいは個人のありたい姿、成し遂げたいことを指す際に使われる。 …

個人のコンセプトだけ決めるということ

「何か資格取得したいけれど、どうしよう?」 「仕事における目標がなくモチベーションが上がらない」 「何か頑張りたいけれど、何をしよう?」 そのように考えたことはな…

この求人を見たら「あ、倍率高いな」と察してしまう

日々、仕事として求人を見ている。 求人を見ると、 会社単位ではどのポジジョンで強化をしようとしているのか。 業界単位ではどの業界の人員が不足しているのか。あるいは…

読書:その仕事、全部やめてみよう 小野和俊

気づきを3つ示す。 1.ラストマン戦略を立てる。 2.品質過剰ではなく「遊び心」。 3.来るべき時に向けて技術習得しておく。 1.ラストマン戦略を立てる。について。 この…

読書:『インプットルーティン』から知るクリエイターの無限のインプット

本から得た気づきを3つ示す。 1.アウトプットの質と量はインプットの質と量が決める 2.インプットの賞味期限 3.アイデアの公式 1.アウトプットの質と量はインプットの質…

キャリア:天職は存在するのか?

天職。自分に最も合う仕事。 これにつくことができている人はごく稀であるように思う。 働き盛りの同世代も「迷い」を抱えながら働いている。 私も今の働き方がこれからも…

転職がうまくいく人とそうでない人の差は何か?

転職支援をしていると初回の打ち合わせで 「あ、この人は内定を複数もらえる方だ。」 と気づく。 その要素は何か? 勿論実務経験やコミュニケーション力と言ってしまえば…

豊かさの逆襲。「脳化社会」を超える新しい生き方のヒント。

豊かさの逆襲。「脳化社会」を超える新しい生き方のヒント。

これまで養老武先生が述べていた「脳化社会」というキーワードから考察した記事を作成してきました。

ここでは「脳化社会」とは何か?ということについて書いています。

その点に関して警鐘が鳴らされている状態で、より豊かに生きるということをテーマにして考えると我々に何ができるか?
これを主題としてこの記事を作成しています。

脳化社会の限界:本当の豊かさを求めて
「脳化社会」は、技術と情報処理の効率性を

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速すぎる未来の罠。技術革命が私たちに仕掛けた心理トラップとは?

速すぎる未来の罠。技術革命が私たちに仕掛けた心理トラップとは?

技術は味方か敵か?私たちの脳は疲れている

現代社会を見渡してみると、驚くべきスピードで技術が私たちの生活に浸透し、変革をもたらしています。スマートフォン、AI、ビッグデータ、そしてインターネット。それらの技術によって、かつては考えられなかったような利便性が実現しました。しかし、この「技術革命」には罠があります。私たちの脳は、便利さに引き換えに、かつてない負荷を受けているのです。

情報はどこから

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脳化社会とは?人間と社会が歩んできた発展のサイクルを探る。

脳化社会とは?人間と社会が歩んできた発展のサイクルを探る。

養老孟司先生が仰っていた「脳化社会」というワードが頭に残っている。

感覚的に幼少期を過ごし、学校で論理を覚え、社会では感覚を仕事にする人、論理を仕事にする人、その両方を仕事にする人と分かれていく。

現代はどちらかというと論理を重んじられている傾向がある。資本主義が主流であるために、その主義に従って動くと、何も考えなければ基本的には効率を求めるようになる。

効率を上げれば「幸せになれるのか?」

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働くに幸せを。労働の歴史から考える。

働くに幸せを。労働の歴史から考える。

「働く幸せ」をテーマに最近考えている。
自分の友人が「働くに幸せはない。労働は苦役。」と言い切っている。それはそれで面白いのだが、調べるとそれは、少し前にマルクスがそうなることを明確に示唆していた。

しかしながら調べてみると、
資本主義が主流となる少し前は
「労働が楽しい」と考えていた人もいたようだ。

おそらく今も、労働を楽しいと感じている人と、労働はしんどいと感じている人、またはその両方を行

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GDP上がらないことってそもそも課題か?

GDP上がらないことってそもそも課題か?

これまでの経済の変遷とGDP(国内総生産)について、一般的な理解を深めるために、以下の要点を押さえながら進めていきます。

経済の変遷の概要

経済は人類の発展に伴って複雑化し、異なる時代ごとに大きな変化を遂げてきました。
大まかな流れは以下のように分類できます。

古代~中世:
- 経済活動は主に農業と物々交換に依存していました。中央集権的な帝国や封建制度のもとで、地域的な経済活動が中心でした。

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学んだことがすぐに使えなくなる時代

学んだことがすぐに使えなくなる時代

学んだ知識が、変化の激しい時代において、無駄になる。
これは、多くの方が抱えている不安であるように思う。

学んだことがすぐに使えなくなる時代

実際に『LIFESHIFT』にも書かれているように「1869年のアメリカにおけるGDPの中での農業の割合は40 %であったが、2013年に農業はGDPの1 %」となった。
これは150年間での遅い変化に感じるが、工業に置き換えて考えていくと、さらにその後

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読書:手ぶらで生きる。

読書:手ぶらで生きる。

この本は2018年にミニマリスト しぶさんによって書かれた本。
2020年にこの本を読み、再読した。
流行してから、廃れることなく、未だ根付きながら、導入する人が増えている「ミニマリスト的思考」をライフスタイルに落とし込んで、記述した本である。

ミニマリスト的な考え方とはなんなのか?

ミニマリスト的な考え方を具体で記述されているが、その中でも改めて面白いと感じたポイントを3つ示す。

1 1点

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読書:世界一流エンジニアの思考法

読書:世界一流エンジニアの思考法

1 生産性を高める方法
2 得た情報を整理、記憶するための最良の方法
3 何らかの専門的技術を高める方法

この3つに得た学びを集約し示す。

1生産性を高める方法について

著者がマイクロソフトでエンジニアとして勤務をしている。
周囲には、優秀な社員が多くおり、その社員との交流から得た知見を本書ではまとめてある。
その中で「生産性を高める方法」について記述されていた。

「シングルタスク」「基礎

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「事実」より「仮説」

「事実」より「仮説」

圧倒的なデータを有していることが、大企業や歴史の長い企業の強みである。

そのデータをどう扱うか、ということをテーマに「データサイエンティスト」が引く手数多の状態である。

実際に私が所属する企業でも圧倒的なデータ量が強みであり、それをどう活用するかという点に関心が集まっている。

社内プロジェクトにおいて、
「組織内でのナレッジを共有する文化が定着しているが、どういう情報を学ぶか?」という点につ

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ビジョンとともに働くということ 山口周×中川淳

ビジョンとともに働くということ 山口周×中川淳

ビジョン、パーパース、ミッション、さまざまな言葉で表現されているが、これらは、企業のありたい姿、あるいは個人のありたい姿、成し遂げたいことを指す際に使われる。

現企業の事業部長の仕事として、
「ビジョンを定める」というものがあった。

半年間の期間を経て、外部の専門家とのやりとりを重ね、
事業のビジョンを定められた。

定着度合いや、その意義が、事業にどう反映されるのか、
結果はまだ先であるが、

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個人のコンセプトだけ決めるということ

個人のコンセプトだけ決めるということ

「何か資格取得したいけれど、どうしよう?」
「仕事における目標がなくモチベーションが上がらない」
「何か頑張りたいけれど、何をしよう?」

そのように考えたことはないだろうか。
私自身、転職相談を受けているが、よく聞くのは前者の資格取得についての相談。
確かに、変化の激しい時代に、長い時間をかけて、専門性を獲得するというのは、
少し怖い気持ちもわかる。
この問いに対して、考えをまとめたい。

VU

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この求人を見たら「あ、倍率高いな」と察してしまう

この求人を見たら「あ、倍率高いな」と察してしまう

日々、仕事として求人を見ている。

求人を見ると、
会社単位ではどのポジジョンで強化をしようとしているのか。
業界単位ではどの業界の人員が不足しているのか。あるいは増員しようとしているのか。
ということが見えてくる。

それ以上におもしろいものが、
今どういう企業に応募が集まりやすいのか?
というところである。

この傾向を知ることは、
ポテンシャルの高い未経験者を採用したい企業には、目から鱗のよ

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読書:その仕事、全部やめてみよう 小野和俊

読書:その仕事、全部やめてみよう 小野和俊

気づきを3つ示す。

1.ラストマン戦略を立てる。
2.品質過剰ではなく「遊び心」。
3.来るべき時に向けて技術習得しておく。

1.ラストマン戦略を立てる。について。

この本で最も面白いと感じた部分はここ「ラストマン戦略」を立てるということ。
これは、組織において、最も得意とする能力やスキルを意図的に身につけるということ。
「野菜屋に入って、肉に詳しくなる。」
こういう進み方でも問題ないという

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読書:『インプットルーティン』から知るクリエイターの無限のインプット

読書:『インプットルーティン』から知るクリエイターの無限のインプット

本から得た気づきを3つ示す。

1.アウトプットの質と量はインプットの質と量が決める
2.インプットの賞味期限
3.アイデアの公式

1.アウトプットの質と量はインプットの質と量が決める の話

著者の話でとても面白いなと思った部分がある。それは「インプットの質と量が低いのに優れたアウトプットの質と量を維持している人には出会ったことがない。」という話だ。
この著者は数々のクリエイターやアーティスト

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キャリア:天職は存在するのか?

キャリア:天職は存在するのか?

天職。自分に最も合う仕事。
これにつくことができている人はごく稀であるように思う。
働き盛りの同世代も「迷い」を抱えながら働いている。
私も今の働き方がこれからもずっといいねといえるかとそうではないと思う。

AIが産業革命を起こしているこの時代に、一度は「本当に私はこの仕事をずっと続けるのだろうか?」と考える瞬間があるだろう。

それでは、天職をどう見つけるのか?
結論、色々やってみる中で結果的

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転職がうまくいく人とそうでない人の差は何か?

転職がうまくいく人とそうでない人の差は何か?

転職支援をしていると初回の打ち合わせで
「あ、この人は内定を複数もらえる方だ。」
と気づく。

その要素は何か?
勿論実務経験やコミュニケーション力と言ってしまえば、一言で済む話だが、話ができる人、実務経験がある人が必ず評価されるわけではない。

「素直さ」
「吸収する姿勢」
「相手の立場を考える力」

この3つの要素が重要である。
能力や実務経験については書類上で判断できる。

そのため書類は通

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