高橋フィジ@キャリア相談×読書

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最近の記事

「事実」より「仮説」

圧倒的なデータを有していることが、大企業や歴史の長い企業の強みである。 そのデータをどう扱うか、ということをテーマに「データサイエンティスト」が引く手数多の状態である。 実際に私が所属する企業でも圧倒的なデータ量が強みであり、それをどう活用するかという点に関心が集まっている。 社内プロジェクトにおいて、 「組織内でのナレッジを共有する文化が定着しているが、どういう情報を学ぶか?」という点についてはしばしば課題になる。 脱属人化は、組織としてのテーマであるが、 個人とし

    • ビジョンとともに働くということ 山口周×中川淳

      ビジョン、パーパース、ミッション、さまざまな言葉で表現されているが、これらは、企業のありたい姿、あるいは個人のありたい姿、成し遂げたいことを指す際に使われる。 現企業の事業部長の仕事として、 「ビジョンを定める」というものがあった。 半年間の期間を経て、外部の専門家とのやりとりを重ね、 事業のビジョンを定められた。 定着度合いや、その意義が、事業にどう反映されるのか、 結果はまだ先であるが、 大企業でもベンチャー企業でも、今や伝統の長い中小企業でも、 「うちも、ビジョン

      • 個人のコンセプトだけ決めるということ

        「何か資格取得したいけれど、どうしよう?」 「仕事における目標がなくモチベーションが上がらない」 「何か頑張りたいけれど、何をしよう?」 そのように考えたことはないだろうか。 私自身、転職相談を受けているが、よく聞くのは前者の資格取得についての相談。 確かに、変化の激しい時代に、長い時間をかけて、専門性を獲得するというのは、 少し怖い気持ちもわかる。 この問いに対して、考えをまとめたい。 VUCAの時代だから、コンセプトだけ決める。 これは現在独立研究家の山口周さんが澤円

        • この求人を見たら「あ、倍率高いな」と察してしまう

          日々、仕事として求人を見ている。 求人を見ると、 会社単位ではどのポジジョンで強化をしようとしているのか。 業界単位ではどの業界の人員が不足しているのか。あるいは増員しようとしているのか。 ということが見えてくる。 それ以上におもしろいものが、 今どういう企業に応募が集まりやすいのか? というところである。 この傾向を知ることは、 ポテンシャルの高い未経験者を採用したい企業には、目から鱗のような情報になると思う。 結論、 社会貢献性の高い仕事や企業に応募者が集中する傾

          読書:その仕事、全部やめてみよう 小野和俊

          気づきを3つ示す。 1.ラストマン戦略を立てる。 2.品質過剰ではなく「遊び心」。 3.来るべき時に向けて技術習得しておく。 1.ラストマン戦略を立てる。について。 この本で最も面白いと感じた部分はここ「ラストマン戦略」を立てるということ。 これは、組織において、最も得意とする能力やスキルを意図的に身につけるということ。 「野菜屋に入って、肉に詳しくなる。」 こういう進み方でも問題ないという。 野菜屋に入って、自分より野菜に詳しい人はたくさんいる。 しかし、肉に詳しい人

          読書:その仕事、全部やめてみよう 小野和俊

          読書:『インプットルーティン』から知るクリエイターの無限のインプット

          本から得た気づきを3つ示す。 1.アウトプットの質と量はインプットの質と量が決める 2.インプットの賞味期限 3.アイデアの公式 1.アウトプットの質と量はインプットの質と量が決める の話 著者の話でとても面白いなと思った部分がある。それは「インプットの質と量が低いのに優れたアウトプットの質と量を維持している人には出会ったことがない。」という話だ。 この著者は数々のクリエイターやアーティストと一緒に仕事を経験しており、年齢もかなりベテランの方である。そこまで断定表現をし

          読書:『インプットルーティン』から知るクリエイターの無限のインプット

          キャリア:天職は存在するのか?

          天職。自分に最も合う仕事。 これにつくことができている人はごく稀であるように思う。 働き盛りの同世代も「迷い」を抱えながら働いている。 私も今の働き方がこれからもずっといいねといえるかとそうではないと思う。 AIが産業革命を起こしているこの時代に、一度は「本当に私はこの仕事をずっと続けるのだろうか?」と考える瞬間があるだろう。 それでは、天職をどう見つけるのか? 結論、色々やってみる中で結果的に周りから喜ばれることを続ける、のが良いと感じる。 なぜなら、周りから喜ばれて

          キャリア:天職は存在するのか?

          転職がうまくいく人とそうでない人の差は何か?

          転職支援をしていると初回の打ち合わせで 「あ、この人は内定を複数もらえる方だ。」 と気づく。 その要素は何か? 勿論実務経験やコミュニケーション力と言ってしまえば、一言で済む話だが、話ができる人、実務経験がある人が必ず評価されるわけではない。 「素直さ」 「吸収する姿勢」 「相手の立場を考える力」 この3つの要素が重要である。 能力や実務経験については書類上で判断できる。 そのため書類は通るけれど、 面接が通らないという人には上の要素で欠けている部分があることが多い。

          転職がうまくいく人とそうでない人の差は何か?

          webライターの未来:正社員採用は終わったのか?

          正社員での採用は企業にとっては投資でもあり、支出にもなる。 AIがクリエイティブな仕事も代替する現在にて、webライターの仕事はあるのか? 私はキャリア支援を行なっている。 そのため時折「webライティングの仕事をやりたい」という人と話をする。 ほとんどが未経験で興味軸での話となるが、中には「元記者」「アナウンサー」「ブロガー」など関連のある人からの声もある。 実は、webライティングの求人はある。 勿論欠員募集の背景もあるが、増員募集をしている企業もある。 基本的には正

          webライターの未来:正社員採用は終わったのか?

          1周回って「金持ち父さん貧乏父さん」を読むと面白かった

          気づきを3つ示す。 1.資産と負債。 2.会社での昇進。 3.マネーリテラシーの高め方 1.資産と負債 この本の中で最も重要な項目はこれ。 資産と負債の違いを理解するという事。 この理解ができていないと、基本的には負債が膨れ上がり、貧しい状態となり続ける。 なぜか。背景から簡単に示す必要がある。 資産=収入となるもの 負債=支出となるもの このような定義となる。 そのため、持ち家など、 支出を生み出すものは負債と定義される。 まずは、資産を買うためにお金を使う事、 このシン

          1周回って「金持ち父さん貧乏父さん」を読むと面白かった

          記事メモ 無目的なインプット

          アウトプットを前提としたインプットが重要。無目的なインプットは無駄。 そういった意見が多くある中で、 それとは真逆の考え。 根拠としてはいざ舞台に立った時にそこから練習を始めても遅いのではないか?というもの。 あらためてインプットを続けたいなと思う。 目的を必ずおけと言われると自分の専門とは畑違いな書籍を読むのを躊躇ってしまうがそれでは面白くないと感じていた。 むしろ自分の専門についての知識を深めることで、対象自体がレアであれば希少性があるが、基本的にはそうでないことが多い。

          記事メモ 無目的なインプット

          何回説明しても伝わらないはなぜ起こるのか 著者:今井むつみさん

          気づきを3つ示す。 1.スキームが存在すること 2.優秀な人は「忘れる」を念頭におく 3.意図を読むこと 1.スキームが存在する スキームは、人の認知の枠組み。 同じ内容を聞いても、どう解釈、理解するかはその人のスキームにより決まるということ。 前提となる認知の枠組みが整っていなければ正しく理解することはできない。 言い換えると、相手にも正しく伝えることができないということ。 今日も会議で、1人の人の悩みを2人の聴く側が15分経っても理解できていないということがあった。こ

          何回説明しても伝わらないはなぜ起こるのか 著者:今井むつみさん

          超ミニマル主義 ダイヤモンド社

          気づきを3つ示す。 コトも手放す 興味に最適化する 仕立てる この3つが集約されている本だと感じた。 1.コトも手放すについて モノを手放すという手段を、ミニマリストは先に取る。不要なものを捨て、自分の興味に最適化するというためだ。 しかし、この本が面白いのは「ものではなく、コトも手放す」ことが書いてある事だ。 通常、労力、責任、気掛かり、さまざまな事にとらわれながら生きている。 これらコトも手放してこそのミニマル主義である。 2.興味に最適化する 筆者は、登

          超ミニマル主義 ダイヤモンド社

          好きなことをするだけで生きる人が成功する時代著者:トッド・ローズ オギ・オーガス

          気づきを3つ示す 1標準化時代に合わせた価値観を脱却すること 2自分の強み、個性に最適化すること 3大きな情熱ではなく小さなモチベーションに従うこと 1つ目 標準化時代というのは、国や組織が一定の価値観を指定している状態のことだ 例えば、学校教育の例がわかりやすい 一定の学業を修めると、出世コースの土台に乗ることができる その先にマネージャー、部長、というような階段がある これに乗り、他の人よりより優秀であれ、というのが標準化時代の価値観だ。 これに問題提起をしている な

          好きなことをするだけで生きる人が成功する時代著者:トッド・ローズ オギ・オーガス

          2021

          「起業!」 自分でビジネスを起こして進めている人を見て感動した。 2020年HOPEという学生向けイベントに参加して,東京の学生と話をした。「堀江さんが・・・」「落合陽一さんは・・・」同じ人の名前が何回も出てくる。皆憧れる人は似通ってくるものなのかと感じた。「このままではマスとなってしまう」と危機感を覚えたと思う。 2021年,私は物理の教師だった。2月,3月は授業がなくなった。業務量がかなり減ったので楽だ。給与も変わらず振り込まれる。これが公務員なのであろう。繁忙期と

          「成長という病」

          成長とは「外の基準を内在化させることだと思っています。」 成長したい。という気持ちは人の普遍的な欲望なのか。「成長欲求」がある人からすれば誰もが持つ欲求だと思うのではないだろうか。しかし、そうではない。 成長は,文明が作り上げた幻ともいえる。資本主義では利益を出すことを求められる。組織の成長と資本主義の相性は最高だ。ここで,当然のように組織に所属している個人の成長も求められると考える。それゆえ,これにとらわれていない人もいる。私の近しい人もそうだ。「成長くそくらえ」そんな