#自由詩
賽の河原 【幻想詩】
僕のからだは
いつのまにか薄い布になって
ふわふわただよっていた
空から見ると
灰色の荒野の中を
一筋の川が流れている
銀色の砂利が光っていて
鉱物の擦れ合う音が響いていた
川のほとりの風は
灰色の土を巻き上げた
丸い透明なものが
あちらこちらに浮いている
風に吹かれるままに
散ったり 集まったり
その 透明な
しゃぼん玉のなかに
坊さまが棲んでいた
しゃぼん玉のなかで
坊さまの弾く琵琶は
奇妙なリズム 【自由詩】
時おり二つ
次に三つ
ステップが変わる
目を離すとすぐに変わる
時おり三つ
あるいは七つ
変なリズムを刻む
君の足元
ハイヒールが地面を抉りながら
ステップを踏む
二つ 三つ 七つ
ボンゴが喉を鳴らす
おどけた喉を鳴らす
アンビバレントな喉を鳴らし
民族の風を吹かす
偶像が踊る
奇妙なリズム
千手観音が踊る
複雑怪奇なリズム
海坊主が踊る
ニュラルホン ニュラルホン
蛸坊主が踊る
チ