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【詩のようなもの】ハロウィーン

駅から家までの間
寒暖差に耐えきれず
疲れきって歩く


ただでさえ暗い道
雑木林の横を通りすぎると
怖ささえおぼえる


足早に暗い中を
通りすぎようとすると
奇妙な音が林の中から
聞こえた


くわぁーくわぁーと子供の声のような
何かを呼ぶ声でもあり


恐ろし過ぎるその状態は
背筋を凍りつかせた
止まるも地獄
歩くも地獄


ゆっくりと一歩一歩進む
気のせいだ
きっと気のせいだ


よくよく耳を近づけると
クンクンとかわいい声にも聞こえた


恐怖を乗り越え雑木林に近づくと
籐でできた小さい籠に
2匹の仔犬が震えながら鳴いている

近寄って仔犬を抱き上げ
ハンカチできれいにしてあげる
カバンに入ったタオルを取り出し
暖めて道に座りこむ

暗い中で暖めていると大きく感じる気配
それは白い大きな物体で
悪い夢をみているとしか思えず

勇気を出して顔をあげると
それは大きいキティちゃんで
声は野太い男の声だった


大丈夫?


この状況が大丈夫じゃない



俺も気になって戻って来たんだ
やっぱり仔犬だったのか



大きいキティちゃんはひどく優しい声で
仔犬のことを案じ



ちょうど犬を飼おうと思ってたところだから
2匹とも持ってかえるよ



ハッピーハロウィーンと言うと
颯爽とカッコいいキティちゃんは
その場を去って行く



僕は突然キティちゃんを好きになった

カッコいいキティちゃんを

背の高い顔だけ大きいキティちゃんを



ハッピーハロウィーン





寒暖差にやられているハロウィーンの日を
それらしく書いてみました笑







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