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福祉の仕事

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仕事中に気づいた発見や喜びを書いています。
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#ポスティング

てるてる坊主に願いをかけて

てるてる坊主に願いをかけて

2月に入り、20度前後の春のようなあたたかい日が続き
このまま春になるかと思いきや
気温が下がり、梅雨のような雨の日が続いている。

 
ポスティング作業をやる我が施設にとって
雨は死活問題である。

私「明日、明後日は雨予報なんですよね。来週は月曜日が雨ですが、火曜日、水曜日が大丈夫そうです。」

 
ポスティング作業は大抵が、三日以内に配るよう依頼されている。
月~水曜日以内に配り、別のチラシ

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雪が降った日の仕事

雪が降った日の仕事

1月に入り、雪予報の日があった。

だけどその日は仕事が休みであったし
雪は一時間ほどで止んでしまった。

 
先日、職員の休みが相次いだ日
その日は晴れ予報だったが朝から雲行きが悪く
利用者が登所する頃から雪がちらつきだした。

みんなで驚いた。
その日は確かに朝から冷え込みもひどかったが
職場がある地域は雪予報ではなかった。

 
予想外の雪に頭を抱えた。
その日はポスティングの予定であったし

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ポスティングしながら眠くなる

ポスティングしながら眠くなる

最近眠気が強い利用者Aさんがいる。
大体活動や作業が始まって30分くらいで眠気が来る。

 
その日はポスティングの日だった。
私、Aさん、利用者Bさんの三人でチラシを配る予定だった。

 
Bさんは他の作業を担当したかったらしく
なかなかポスティングの準備をしてくれなかった。

15分くらい説得した後、ようやく重い腰を上げた。

 
出発が遅れた。
私は内心焦っていた。
ポスティングは今日中だか

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別グループでポスティングに行った人

別グループでポスティングに行った人

その日のポスティングは
利用者AさんとBさんと一緒だった。

 
私はAさんに担当のチラシとユニフォーム、名札を渡した。
Aさんは嬉しそうに受け取った。Aさんはポスティング作業が好きなのだ。

 
Bさんは「ポスティングに行きたくない。」と不穏だった。
物を投げ、蹴り、叩き
気持ちがなかなか切り替わらなかった。

 
ハァ、とため息を吐きたくなる。

Bさんの朝の送迎時も
不穏な状態で大変だったの

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雪の日の新施設長

雪の日の新施設長

その日は朝から雪が降っていた。
予報通りだった。

 
その日はポスティング作業の日だったから
私は覚悟していた。
上下カッパを持参し、カサをさせばできないことはない。

 
雪の日に利用者をポスティング作業に連れて行きはしないから
きっと職員だけで行くだろうと覚悟していた。

他の正職員もそうだろう。

 
だが
その日は新施設長が一人で行った。
送迎の後にそのまま一人で行った。

 
そのこと

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クリスマスのおもちゃのカタログ

クリスマスのおもちゃのカタログ

私が働いている施設は
定期的にポスティングの作業をしている。

 
毎年恒例でクリスマスが近づくと
某おもちゃ屋さんのカタログを配布する。

なのでクリスマスのカタログの配布依頼が入ると
あぁ12月が来たなぁと思う。

 
このカタログはチラシではないので
配布バッグに入れるとめちゃくちゃ重い。

 
1回の配布で一人あたり30~70軒分を担当するし
そのカタログ以外にも他社のチラシを配らなければ

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同じ話を伝えた時の反応の違い

同じ話を伝えた時の反応の違い

ポスティング作業をする前日
配るチラシを重ねて折って
ポストに入れやすくする。

量はたくさんあり
それは一日かかる。

 
その日の作業中
それまで真面目にやっていたある利用者が
片っ端からグシャグシャにしたり、破りだした。

以前も一度だけあったが
今回は破る量が多い。

 
私はリーダーに言おうとしたが
リーダーは外出中だったので
新施設長に事情を説明した。

「それで、その利用者は仕事の意

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優しい人が休みたい時に気兼ねなく休めるように

優しい人が休みたい時に気兼ねなく休めるように

明日はポスティング作業だ。

ポスティング作業担当の私は前日のうちに割り振りをする。

 
とはいっても
どのエリアを誰がやるかは大体決まっている。
休みが出た場合ややむを得ずできない人がいる場合に
私は調整する役目だ。

だから私は
ある程度好きな配布場所を選べる立場でもある。

 
私はシフト表を見た。
休みの職員を確認する。

…リーダーだ。
リーダーが休みだ。

私は、ガーン、となった。

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一日一緒に作業をした日

一日一緒に作業をした日

利用者Aさんが寝ていた。

「Aさん!起きて!ポスティングだよ!」

私はAさんを揺り起こす。

 
「なんだよ、真咲。なんの用だよ?」

名字呼び捨ては珍しい。よっぽど眠いのだろう。

 
「仕事だよ、仕事!」

私はなおも言う。

 
 
その日はポスティング作業だった。
利用者AさんとBさんと私の三人で出発した。

Aさんは足が早くて
Bさんは足が遅い。

 
Aさんはサッサと歩いて配るが

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仕事で“初めて”のことを学ぶ

仕事で“初めて”のことを学ぶ

私の施設ではポスティング作業を行っている。

 
どの利用者とも行ったことがあるが
配るエリアの中でたった一箇所だけ
私は行ったことがなかった。

 
それが、月に二回、リーダーが担当するエリアである。

 
地図からして難易度が高いし
一緒に行く利用者も多動の方とマイペースな方なので
私は最強エリアだと思っていた。

 
だからいきなり、「今日俺と一緒に回って覚えてもらえますか?」とリーダーから

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「あの子は普通なの?」

「あの子は普通なの?」

ある日、私は有給をとった。

その日はポスティングの日で
チラシ量は多く
私は内心シメシメだった。

 
だけど私の小狡い気持ちをまるで見透かしたかのように
私が休んだ日はポスティングをやらなかった。

 
更に
配る範囲が広かった。

 
世の中とはそんなもんだ。

 
 
その日は曇りだけど蒸し暑く
時折吹く風が気持ち良かった。

 
多動の方が一緒だった為、気を張っていたが
なんとか無事終わ

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ポケモンの話をした結果

ポケモンの話をした結果

ポスティング作業時はたくさん歩く。

 
夏場は汗が止まらないし
なかなかの距離で
段々と疲れが見えてくる。

 
ある日のポスティング作業時にポケモンの話になった。

某利用者はポケモンが好きで
絵を描いたり、話をすると嬉しそうだ。
自宅ではゲームをしているらしい。

 
その日のポスティング作業もなかなかにハードだったが
話していると、足取りは軽いようだった。

ポケモンの種類やひでんマシンの

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半年前とは違うポスティング作業

半年前とは違うポスティング作業

以前、私は利用者Aさんと他の利用者と初めての地域にポスティング作業に行ったわけだが
その時のことはなかなかに印象的だった。

 
Aさんは基本的に単独行動で歩くスピードが速く
グループ行動ができないから
勝手にあちこち配り
それに対して何か言おうものならヘソを曲げた。
他の利用者はペースが遅く
どうしても距離は縮まらない。

 
挙げ句に待ち合わせ場所にはいず
「真咲さんは約束の場所にいない!」と

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嬉しかった電話

嬉しかった電話

電話が鳴り、リーダーが出た。
私はもう帰るところだった。

 
「真咲さん、ポスティング会社から電話です。」

 
帰る足を止め、電話に出る。
電話はかかってくるのは珍しい。

 
話によると
請求書が届いていないらしい。

 
 
私はポスティング作業の担当で
作業や配る場所を振り分け
作業完了メールを送り
請求書を作って投函までが仕事となる。

「いつ頃投函されました?」

私は三日前と答えた

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