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仕事で“初めて”のことを学ぶ
私の施設ではポスティング作業を行っている。
どの利用者とも行ったことがあるが
配るエリアの中でたった一箇所だけ
私は行ったことがなかった。
それが、月に二回、リーダーが担当するエリアである。
地図からして難易度が高いし
一緒に行く利用者も多動の方とマイペースな方なので
私は最強エリアだと思っていた。
だからいきなり、「今日俺と一緒に回って覚えてもらえますか?」とリーダーから言われた時は内心穏やかじゃなかった。
しかし部下の私が断れるはずがない。
私は地図を片手に緊張しながら
リーダーと利用者と共にそのエリアに行った。
地図で見た通り
そしてリーダーが任されるだけあり
やはり難易度が高かった。
覚えること、気をつけることが多すぎる。
次回担当になった時にしくじる自信があった。
今まで、ここまでの難易度はなかった。
やはりリーダーはリーダーなだけある。
リーダーはすごいなぁ、と内心思っていると
「今日は真咲さんがいたから早く終わったなぁ。」
と、リーダーが言う。
私は初めて歩く道にわたわたし、いちいちメモし、利用者やリーダーの動きを見るのに精一杯だった。
だから
「私、何もしてないですよ。」
と、言った。
「いやいや、利用者を見てくれていたじゃないですか。真咲さんが確認したり、手伝ってくれたから助かりましたよ。」
リーダーは優しい。
私は泣きそうなくらい嬉しかった。
少しでも力になれて嬉しかった。
次に間違えずにやる自信はまだないけど
昨日の自分よりは
前に進めた気がする。
あと少ししたら
全エリア全利用者と
ポスティング作業ができるようになるかもしれない。
余談だが
午後は午後で、利用者と施設長を乗せて初めての場所に行った。
緊張したが、無事道を覚えられてよかった。
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