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李琴峰『ポラリスが降り注ぐ夜』を読む
肉体の捕囚・存在の哀しみから美しい夜明けを迎える
この一冊は7つの話からなる。7話は「日暮れ」からはじまり、ポラリス(北極星)の光が降り注ぐ夜を経て「夜明け」で終わる構成で、セクシャルマイノリティの女性たちを描いている。1頁目から戸惑って、まず語の意味から調べて読み進めた。「ネコよりフェムリバ」は、見た目は女性的レズビアンで男役も女役も出来るが性行為はどちらかというと受け身という。レズビアンの
『どうにもとまらない歌謡曲——七〇年代のジェンダー』舌津智之 を読んで 「やさしい男たちと激しい女たち」
1970年11月、三島由紀夫は45歳で割腹自殺し、強い男の文学が終わり、反安保・学生運動は終焉し、奇妙な静けさに、やさしい男の歌があらわれた。この『どうにもとまらない歌謡曲』の分析する通り、時代と社会を「映し」かつ「移す」歌謡曲(12頁)は、闘争につかれた男たちが自己中心主義の社会生活者として、冷たく臆病な「やさしさ」で生きる姿を映した(『神田川』かぐや姫)。女たちは激しく強く連帯することを求め
もっとみる多摩川のほとりを歩いて、アオサギの佇むすがたを見た。川の哲学者だ。岸辺には蕎麦の花が白く匂うが如く咲いている。10/13
朝の多摩川は爽やかな風、澄み切った青空、気持ちいい! 川面に鮎が次々に銀鱗を光らせてジャンプ!!
10月11日(水) すっかり秋、空が高い。ハケで描いたような薄い筋雲が遠くの山なみにかかっている。