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【読書感想文】本当の声なき声とは『52ヘルツのクジラたち』
52ヘルツ。
それは、他のクジラには決して届かない周波数。仲間とすれ違っても気づいてもらえず、孤独の海を彷徨いながら、どこにも届かない声で歌うクジラによく似た人たちのお話。
『52ヘルツのクジラたち』
著者は町田そのこ。
まず、本を読み終えての率直な感想が「ツラい……!」
心のまま書いた私の感想を見る前に、できることなら何の先入観も前情報もなく、このお話に触れてほしい。生身の自分で感じるものを
【読書感想文】人を想うことの悩ましさ『また、同じ夢を見ていた』
また素敵なお話に出会うことが出来ました。
『また、同じ夢を見ていた』住野よる
この著者の作品は、随分昔に『君の膵臓をたべたい』を読んでから二作目になります。たった二冊読んだだけではありますが、思いました。私、この方の作風が大好きです。
お話の主人公は、小学生の女の子。
それも自他共に認める賢い女の子です。
『君の~』でも思ったんですが、この著者の書かれる登場人物、台詞の言い回しが賢いんです
【読書感想文】読むべきは「あなた」か、それとも「アホ」か。『頭にきてもアホとは戦うな!』
『頭にきてもアホとは戦うな!』田村耕太郎
タイトルからして強烈なこの一冊。
サブタイトルには“人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法”ともあります。
内容としては、割とよくある(?)生き抜くための自分の心の在り方と、著者の実体験を踏まえた具体例といったところ。断定的というか、語気が強い印象です。
そして驚くなかれ、「はじめに」の数ページだけでアホというワードが十四回ほど出
もっともシンプルに「バレットジャーナル」を使いこなす
バレットジャーナルというノート術をご存じでしょうか。
これを開発したライダー・キャロルさんの本によれば「人生を変えるノート術」。時間を上手く活用し、人生をよりよい方向へと導く、自分のための一冊のノートを作り出す技術です。
ノート術は以前からインスタなどで流行っていて、やたらとお洒落に飾られたスケジュール帳や日記帳などを私も見ていました。バレットジャーナルで調べても同様に、お洒落なノートがずらっ
【読書感想文】幸せは自分で生み出せる『自分を勇気づけるアドラー心理学7つの知恵』
アドラー心理学、というものをご存じでしょうか。
以前、アドラー心理学にまつわる『嫌われる勇気』という本を読んだことがあるのですが、これがめちゃくちゃ痛快で、人によってはグッサリ心に刺さります。悪い意味で。
アドラー心理学で「人はいつだって幸せになれる」と考える哲人と、「そんなわけあるか!」とそれに真っ向から噛みつく青年の対話形式の内容なのですが、とにかくずっと2人がケンカしてるんです。
例え
【読書感想文】塾講師や家庭教師をする大学生は読んで!『「意味順」式 イラストと図解でパッとわかる英文法図鑑』
いきなり自分語りなのですが、私実は、大学で英語の教員免許を取ったり、塾講師として10年以上働いたりと、結構英語の先生としての経験がございます。なので、英語はそれなりにわかるつもりです。(文法とかね)
そんな塾講師が「授業で生徒に話したいこと」がぎっちり詰まっているように感じた本がこちら。
『「意味順」式 イラストと図解でパッとわかる英文法図鑑』
著者は田地野彰。
これ、1塾講師としてめちゃく