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毒親育ちが努力の先に得たもの

毒親、という言葉は最近、かなり浸透してきたと思います。

「毒」と聞くと、とんでもない暴力を振るうだとか、怒鳴りながら罵倒するだとか、ドラマかと思うほど酷い家庭環境が想像できるのではないでしょうか。
だから、私はこの言葉で自分の親を説明するのが苦手です。

たぶん、毒親、なんだと思う。
自分でも未だに踏ん切りがつかず、けれど自分なりに努力して生きてきた先で、「あのときのあれは嫌だった」とは、思えるようにはなりました。

書いて、少しでも自分の中で消化できるものがあれば。
誰かが読んで、何かの足しにでもなれば。
そう思いながら書いてみます。

ただ、あまり気持ちの良い話でもないので、有料にだけさせていただきます。


1.昔の話

①怒ってないときなんて、なかった

昔から私は、ぼんやりのんびりしていたため、よく親に怒られていました。
学校から貰ったプリントを出さないとか、明日の準備ができていないとか、あとはなんだったかな……。とにかく怒られていました。

母の機嫌が悪いと怒られます。父が頼まれたことをしなかったとか、兄が母の言葉に反論したとか、職場でイライラしていただとか。そんな苛立ちは最終的に、のろまな私に飛んできました。たぶん、私がやらかしたことだけであんなに怒られていたワケではないと、思うんです。

母は怒るとき、目をかっ開くんです。こちらを睨んで、下唇を噛んで。
それから、甲高い声で「もぉーーーーー!!なんでそんなことすんのよ!」とか「なんで何もしてへんの!!」とか、おっきな声で怒られました。

私は壁に背中をつけて、俯いて、じっと耐えるんです。一言も何も言いません。ごめんなさいも、次は気をつけますとかも。言ったってムダです。だって私、のろまでぼんやりして、しっかりしてませんから。絶対次も失敗します。

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