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論語に学ぶ生き方②

こんにちは。しいらと申します。
今回も論語から、大事だなと感じた言葉を紹介したいと思います。

1.子曰わく、
学んで思わざれば則ち罔し。思うて学ばざれば則ち殆うし。

今回選んだものは、「学ぶこと」の本質だと思います。

現代語訳では、
いくら学んでばかりでも、考えることをしなければ力がつかない。
自分で考えてばかりでも、人から学ばなければ思考が偏って危険である。

となっています。

学ぶとは、つまり外からの知識の吸収。
そして、考えるとは自分の中での知識の熟成。あるいは、活用。
知識を自分の血肉にするためには、両方のバランスが重要、という考え方ですね。読書好きな方なら伝わると思います。

私も最近ようやく、読書の面白さに気づき始めたところです。小説も勿論面白いのですが、新しい視点が得られる本や、考え方でハッとさせられる本など、勉強になるものも好きです。

ただ、本を読んで「面白かった!」と感想を述べるだけでは、本当に知識を血肉にすることはできていないようにも感じるのです。

勿論、本を読んで「面白かった」と感じるのは、読書において一番大事な点です。
ただ欲張りな私は、そこからもっと何か、自分の成長に繋がるものなどがほしくなったりします。

2.本の知識について、私なりに思うこと

例えば、少し前にアドラー心理学についての本を読みました。

トラウマについての考え方についても書かれていましたが、そこには「トラウマというのは、あなたがそれを“気にしたい”と思っているから気にしているだけなんだ」と、バッサリ切り捨てられるように書かれていました。

赤面症をからかわれたことのある人にすら、対人を避けたいがためにそれを言い訳にしているに過ぎない、と断言するのです。

なるほど、冷たいけどそういうものなのかなぁと考え、自分の中のトラウマについても言い訳!言い訳!と気にしないように心を押し込めたりもしました。

そしてその後、また別の本でトラウマについて学びました。
そちらの本では「トラウマとは、耐えきれない辛い経験から自分を守るために、傷を受けた自分を切り離し、壁の向こうへ追いやって思い出せないようにした状態。生き延びるために生まれた自分と対立するのではなく、ケアすることを目指すべき」とあったのです。

この本には本当に、自分のほしかった言葉がたくさん、たくさん書かれており、ボロボロと泣きながら読みました。まだまだ頑張るのではなく、頑張ってきた自分を労る。よく頑張ってきた、辛い中生き延びるために、よく頑張ってきた。そう考えていいんだと、心の荷が軽くなったような心地でした。

そこで思ったのです。有名な本に書いてあるからといって、必ずしもそれがこの世の真実ではないのだと。あくまでも本は、私たちに考え方のヒントを与えるものであって、それが必ずしも自分に合うとは限らないのだと。

塾のお話になりますが、生徒一人一人に得意苦手があって、それぞれの理想的な授業があります。根っこの部分を理解して初めて、勉強が面白く感じる生徒もいれば、とにかく最短ルートで勉強したい!という生徒もいるのです。

であれば、私にとっての理想的な本からの学びだって、理想はどんな形をしているかわからないはず。どれが合っているかなんて、自分にしかわからない。考えもせず鵜呑みにしていては、思考が偏って危うくなってしまうのです。

本から得た知識を丸呑みせず、自分の中で咀嚼する。自分の中で納得がいくかどうか、思考する。そうして、自分に合う合わないかはさておき、知識を自分の中に落とし込んで活用していけたらと思います。願わくば、私には合わなくても、生徒の力になる知識として使いこなせるようになれれば嬉しいです。

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