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片思い、不倫、ケンカ中、孤独、後悔、喜び、珠玉のアンソロジー

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様々な恋のシチュエーションをテーマに等身大の感情を読み込んだ詩集です!
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記事一覧

スイカ

スイカ

色褪せない時間

スイカを食べるとなぜか中学生の時の私を

思い出す

学校と家庭でまだエアコン設備がなかった
1991年8月―。

太陽に照らされて
ほてった体を鎮(しず)めるため、母が用意をしてくれたスイカを食べる

シャリッ。
口の中が涼しく潤う。
思春期、まっただ中の私は
スイカを食べると冷やされて
透明な甘さがした

ほろ苦い思い出や甘酸っぱい記憶も

スイカを食べると

瞬く間に

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よしあし(詩)

よしあし(詩)

こっぴどく 貴方に
ふられたままの 私がいる

こっぱずかしく ひでるように
野暮ったいままの 私がいる

恋も愛もすべて
よしあしがあったの?

見抜ける能力が
欲しいと

よろずに
涙顔

がむしゃらに
くしゃみ

あなたと出会って(プチ詩) 
頬は桃色に染まり
私の鼓動は鉄よりも熱く
希望の翼が躍動する

stray sheep(プチ詩)
stray sheep stray sheep
貴方に好きと言えなくてゆっくり歩調でいたら
他の女性に奪われた
眺めることしかできなくて ゆっくり口調でいたら stray sheep stray sheep迷える子羊
とこだまする

イリュージョン(詩)

イリュージョン(詩)

久遠より生まれ出づる種々の宝たち
時空を超越し 境地を究めてく

森羅万象 綺羅星のごとく
燦然(さんぜん)と虹 懸(か)かり
笛と楽器のハーモニー 奏で響けば

ひらりと
遊戯に身を任せ
喜楽を共す

大地振動なり 生けとし生ける者たちは

妖精ら 過去を追わずして
螺旋(らせん)のごとく
クルクル 舞い廻(まわ)る

雨が降り 嵐来たり
宝たちは 幾多の難
渾身の力で 乗り超ゆる
空を仰ぎ潤す

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幸せの形(詩)

幸せの形(詩)

ちょっとしたすきまに

  ねぎら(犒)いを

すべりこまして

  いつく(慈)しみを

 エゴの発現(はつげん)

これで 抑えつけられる

したたかさ(詩)

したたかさ(詩)

知っているわけでも
わからないことでもないさ
ひとすじ縄でいけないのは
見せるそぶりに含まれているだけ

たぶん
どこからともなく
芯の強さが
見え隠れしてる

秘密(詩)

秘密(詩)

すんなりと くちびるから

もれた本性…

どこに 包み隠せるの?

引き出しとなる 逃げ道

用意しなくては

私とコーラとそして男友達(詩)

私とコーラとそして男友達(詩)

【note月さんの「毒のようなもの」の記事より詩作】

私が飲まないコーラ いつも飲む男友達

押しては引いて返す波の中に漂う海月(クラゲ)
時々彼はピリッと私を刺す生き物になる

意地っ張りな私たち
時々海の月の影の様に静かにケンカ
だけども賢くユーモラスな男友達
本心を覗こうとすると
深い深い海面の底に隠された

ねぇ?苦しかったの?
ねぇ?コーラの原価をバカにしながら何で飲んでたの?
もっと

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熱意 (詩)

熱意 (詩)

惜しみなく 絆(ほだ)されました

あなたの人格に

だからもう

気づいてください

澱み(よどみ)なく

あなたに惹かれているのです

【詩】はぐれたままの私

【詩】はぐれたままの私

発作的に
勾配(こうばい)の色が 差してきた
美化した想い出が 切なく現れ
いたたまれないほどの想像
あなたが好きだという稀な事実を
意識した

どんな月夜でも

いくつかの愛しい季節が

過ぎ去っても

あなたとの恋の夢を見て
出口の扉を開けずに
はぐれたままの私でいるの

【詩】【月光恋花】

【詩】【月光恋花】

紅い花びらに 

託す想いを伝えます

銀色をした露の雫たちが憧れる

おごそかに白く輝き放つ

月(あなた)だから

私はその優しい光に照らされ

静かに揺らいでいる

清く儚い一輪の花なのです…

愚かな花姿だと思ってください

あなたを見つめ続けることができた私は

嬉しくて 花びらいっぱいに
幸せを感じてゆく

せめて秘めやかに秘めやかに
美しく咲かせて

あなたが雲隠れした時

静かに散

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【詩】【異次元】

【詩】【異次元】

幻覚の夢の色の花の種を蒔いた

あなたの中心点は ふところ深い

もし愛されたなら
慈しむ様な無条件な愛で
見返りを 期待されず
私に訪れる幸せを与えるだろうか…

もしも愛したなら
恵みの豊かさと
忍び寄ったゆとりの中で
あなたは足音立てず
くつろぎ涼むだろうか…

底無し気配のない私と

華々しく メルヘンな ままで…

【詩】【後回し】

【詩】【後回し】

愛の深さにうごめいて

不思議と悪い思惑もひしめきます
こんな私にした おおらかなあの人よ
なぜ 遠い距離感があるの

何も変わらない現実だけど
大切にしている彼女は
情が豊かな人でしょうね

「惚けなすッ」とあの人に
この前 口走った
せせこましい私

いつか ありがとうと言える日まで
その二人を見届けていたいの

感服の至りは
後回しにしてもいいですか?