#短編小説
お花見note*2021夏【終了】
皆さまお待たせいたしました!お花見企画第2弾のお誘いです。
春に実施したお花見企画。「お花を一緒に楽しむのは桜の時期だけじゃなくてもいいんじゃないか」ということで!今回も一緒にnoteでお花見を楽しめたらいいなと思っています。ご参加お待ちしております!
【企画内容】
ヒマワリが登場する物語(ショートストーリー)を募集します。そして、お気に入りのヒマワリの写真(又はイラスト)を記事に貼ってくださ
【お花見note】夏との距離
容赦なく照りつける日差しが、夏の訪れを知らせていた。わずか15分足らずの距離とはいえ、自転車を漕ぐ身体からは止まることなく汗が流れ続ける。
自動販売機が目に入った途端、無性に喉の渇きを覚えた僕は、迷うことなくそのボタンに手を伸ばした。一瞬自転車に足をかけた僕は、思い直したようにハンドルから手を離すと、木陰となった神社の石段に腰掛け、勢いよくコーラを流し込んだ。鳴り響くセミの声が、再び日向に向かう
サニー・サイドエッグ・シンドローム
容赦なく照りつける日差しが、夏の訪れを知らせていた。この季節、ふとした拍子に頭の中でパッと思い浮かぶ光景がある。あの時も満ち足りた気持ちだったはずなのに、理由もなく心が揺らいだ。みんな若かったのだ、たぶん。
*
<過去のさる夏の日のこと>
カラカラと扇風機が回っている。僕の隣では時折「くぁ」と寝息ともいびきともわからぬ声が聞こえてきた。いつの間にかブランケットが隅に追いやられている。風邪
夏の花見をいつまでも 第560話・8.5
容赦なく照りつける日差しが、夏の訪れを知らせていた。一面に咲くヒマワリが、すうっと吹き抜けていく風に身体を揺らす。
「なんで桜だけが、花見なんだろう」
多くの大人たちが全く疑問に思わないことを、目の前のヒマワリに問いてみる。もちろん返事はない。と思ったらヒマワリが大きく動いた?
「今は風がないのになぜ動くの?」それに私は体がびくついた。そしたら嬉しそうに笑う和夫君が、ヒマワリの間から顔を出す
【noteでお花見】ひまわり/短編小説「羽化」
※小説部分は約900字(約1~2分)で読めます。
「羽化」
容赦なく照りつける日差しが、夏の訪れを知らせていた。
麦わら帽子を被ってひまわり畑を歩いている苑夏(そのか)は、すらりと背が高く、ノースリーブのワンピースからは日に焼けた腕が伸びていた。
ワンピースの裾は風になびいて、苑夏のくるぶし辺りをひらひらと泳いでいる。
黒い大きなアゲハ蝶がふわりと目の前を通りすぎて上昇した。
青く澄んだ空は一
お友達の「ひまわりさん」
容赦なく照りつける日差しが、夏の訪れを知らせていた。
その夏の訪れとともにふたりの前に現れたのは
「ひまわりさん」だった。
ふたりは「ひまわりさん」とお友達になった。
ひまわりさんにはたっぷりの水分が必要だ!
と、思ったのだが…
「あ、私ね〜ちょっと特別な種類なの。もちろん普通なら水分をたっぷりいただかない育たないんだけど、私の場合はね、お話!お話が栄養素なの!だから私と一緒にお喋りしてち
短編小説:月下の花見、私の彼氏
羽のように軽い風が、ひとひらの花びらを運んできた。私は髪に付いた桃色のそれを、指でそっと摘む。ああ、今年もこの季節が来てしまったか。冬から春へのちょうど変わり目の時期は、それまでの気温がまるで嘘かのように体をポカポカと温めてくれる。たくさんの人たちが新しい気持ちで始まりに臨むことだろう。その中で、私の心だけがひとつ置いてけぼりにされてしまうのだ。
*
私の家族は母と父と私、それから母の父に
櫻の花は今が盛り(ショートストーリー)
風がひとひらの花びらを運んできた。私は、髪に付いた桃色のそれを指でそっと摘む。
「…ん…」
私の指の気配に気付いた彼が、少し顔を歪ませた後、薄く目を開けた。
「あ、起こしちゃったね」
私はそう言い、自分の太ももの上にのった彼の頭をゆっくりと撫でる。
「桜の花びらがついてたからとったのよ」
「そっか…俺、ずっと寝てたんだね」
彼は呟いて、大きなあくびをした。うららかな春の日差しが、彼を優しく包んで
お花見企画*投稿記事まとめ①
今年は我慢するだけの春を過ごしたくない…!と、2021年3月15日から企画させてもらっていますお花見企画、『小説noteでお花見』ですが、おかげさまで沢山の方にご参加いただいております。本当にありがとうございます。
せっかくなので、これまで投稿頂きました素敵な作品たちを順に紹介させていただこうと思います。(マガジン追加順での紹介となります。)尚、まとめ記事では10作品ずつの紹介とさせていただきま