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『大前提を忘れない』フットボールペアレンツ086

こんにちは。マコトです。

ハルキと取組んでいるサッカーを「高い強度」で表現するためにはどうしたら良いかということを、ここ最近、ハルキと二人で毎日考えています。そして気づくのは、「大前提」を見失わないことが大事だという当たり前のこと。

2022年12月末から先週にかけて、ハルキはたくさんの大人たちに混じり、「いつもより強度の高い場」でプレーし、多くのことを学びました。時系列に並べると

(1)賞金10万円がかかったワンデーフットサル大会(12月末) 強度★★★
(2)over40のサッカーチームを相手とした練習試合(1月末) 強度★
(3)20~40代のプレイヤーが中心のフットサルチームの練習会(2月頭) 強度★★
(4)元Fリーガーなども混ざるフットサルチームとの練習試合(2月半ば) 強度★★

(1)で大人のフットボールを知り、(2)でそこそこ活躍して(4ゴール)大人に慣れたとみせかけて、(3)で今のままだと自分を表現できないことを知り、(4)で「戦う姿勢」は貫けたものの、やるべきことがたくさん、それもはっきり見えたという状況です。

「フィジカルが弱い」とか「体力が足りない」というように、課題を印象でふわっとまとめない。また「大人のサッカーに馴れる」ことを目標にしたいわけでもありません。私とハルキは10年くらい前に相撲にハマって相撲部屋に稽古を見に行ったり、両国国技館で朝から入門したての力士の相撲を見ていましたが、「そもそも身体が出来ていないと何もできない」という現実を何度も目の当たりにしました。

と同時に、身体が出来ている同士においては「相撲の理解の深さと身体の使い方のうまさで勝敗が決まる」というのも感じました。幕内で活躍している力士には、幕下の人たちは体格が良くてもまったく歯が立たないのです。その差は、入門したてVS幕下と、幕下VS幕内だったら、後者の方が大きい隔たりがあるようにさえ感じました

そういう意味で1番重視したいのは、トップレベルで必要な「得点を奪う能力」「チームを勝たせるプレーへの理解」です。

一番相手のレベルが高かった直近の(4)の試合において、打ったけれど入らなかったシュート、ゴールにつながったアシスト、攻撃にスイッチを入れられた(あるいは入れられなかった)場面などをベースに検討する。常にゴールを上げられる、チームを勝たせるために必要なプレーを創造し実践できるように改善する方向で進めています。

それらをていねいに整理・研究した上で(あるいは整理・研究しながら)、フィールドで実現するために、どのようなフィジカルが必要なのか、今取り組んでいるフィジカルトレーニングのどこをどう修正すればよいかを考えていきたいです。大人に吹っ飛ばされた場面や、ヘロヘロになって走れていない場面(わかりやすい短所)を切り出して「こんなにできなかった」というのは簡単ですが、それぞれのシーンにおいて「フットボールをしようとしているか」「ゴールを奪い合う闘いの文脈に自分を置けているか」という確認が先だと考えます。

また「いつもより高い強度」に置いて、一番大切なのは「逃げない」ということです。もっと正確にいえば「逃げても意味がない」ということを、頭でも身体でも知ることです。「ゴールを奪い合うゲーム」において、そして「失敗することが即負けにはならないゲーム」において、ゴールを狙わない、ただボールを取られないためにパスしたり、自信を無くして仲間に頼るプレーをすることはまったく意味がないということを(3)の試合で学んだハルキは、(4)の試合では、最初から最後まで、一貫してゴールへ向かう姿勢を見せていました

ゴールへ向かう姿勢=立派ではなく、言うまでもなく大前提なんですよね。でも試合に感情を持ち込むと、「失敗したくない」「取られたくない」「ミスはいやだ」「下手な自分と向き合いたくない」「相手が上手そうだ」「相手のレベルが高すぎる」という、およそフットボールとはかけ離れた部分で怯んでしまいます。

これはメンタルを整えるとかそういう話ではなく、フットボールの大前提から出発しようということです。常に「ゴールを上げる」「チームを勝たせる」につながっているかを確認し、そこに寄与する最善手を自分自身が取れるようにコンディションを整え、必要なフィジカルや強度を備えておく。

コンディションが整ったからとか、身体が強くなったからさあ頑張ろうではないと思います。たとえば自分のフィジカルがまったく問題にならない相手だったら、何点でも得点できるかもしれないけれど、そのとき上げた得点は「フットボールの構造」を理解し、「最善手のおかげ」でゴールしたものであるかはわかりません。逆に、フィジカルがかなわなかったからといって、フットボールの理解も自信もぜんぶ捨てて「まずはフィジカル」というのも違うと思います。

フィジカルが原因で、プロの舞台に上がれない。
フットボールの理解のなさが原因で、プロの舞台で活躍できない。

そんなつまらないことにならないように、当たり前の構造をとことん研究し、効果的なトレーニングをしてフィールドでの表現を楽しみたい。

そんなフットボール観をもって、今日もこのあと、フットボールの研究仲間と、トレーニングをしてきます。


フットボールを楽しんでいるみなさんの参考になると嬉しいです。

◎01~10

01 『親としてはやめてほしくない』
02 『できない子を笑わない』
03 『サッカー選手になれなかった人がフットサル選手になる』
04 『サッカーに熱心な親だらけ!』
05 『左足で走るのが苦手とかあり得る? 個人的には画期的な大発見』
06 『走る(ドリブル)は誰でもできる』
07 『子どものプレーにイライラしがちなお父さんお母さんへ』
08 『両足で蹴ればシュート力は2倍になるぜ!!!』
09 『セレクションは気にしない!~12打数12安打11ホームランでも、まぁまぁはまぁまぁ』
10 『パパはゲームメーカー! ボールにいかないと世界がまったく変わります!』

◎11~20

11 『思い出しただけでイラつく経験を語っても……』
12 『ボールにいかない派とかじゃなく、目的は何かっていう話なんだけど』
13 『ボールにいかないと1人目のディフェンスはいないも同然。味方はグラウンダーでパスを出さなくてもいいし、利き足じゃなくてもかまわない』
14 『子どもが主役の合宿は、世代を超えて受け継がれていた』
15 『イノシシやゴリラにプレスされても大丈夫! ~今が未来につながっている~』
16 『リフティング(1) ボールを拾って役立てようと 僕は思ったわけでもないが』
17『リフティング(2) 空に向かって蹴るのが楽しい!』
18 『リフティング(3)親と性格が違い過ぎると怒っちゃう問題はこうして解決した』
19 『リフティング(4)私たち親子が回数を目標にしなかった理由
20 『親視点(1)みんなドリブルでいっちゃうツライ日々』

◎21~30

21 『牛若丸ターン! ターン後の着地の姿勢で勝負がついていた』
22 『ドリブルの練習をやめたら劇的にうまくなりました』
23 『質問です。未来を意識していた人は誰でしょう? ゴールの角上とつながる』
24 『原文ママさん 手持ちの動画について意見を交わし合う場を作りました』
25 『世代なので死ぬまでにマラドーナのドリブルを身につけたい――運動神経がダメダメな私でも走れば抜けます
26 『ゴールへの意識があればレアルマドリードにもたどり着ける
27 『4ステップはつまずきそうで怖いという質問への回答』
28 『ギュンです! ボールに触れた瞬間に超絶加速する――写真の次のコマの形を当てられたらあなたは名選手に違いないです』
29 『続ギュンです! たいして傾いていなくてももちろん抜けます』
30 『ハルキの自主練なんて一回もみたことないです』

◎31~40

31 『内田史上最強の動き――研究手を基本動作にするプロセス』
32 『7番と9番へ! ディフェンス目線で整理する走る(ドリブル)2022年8月バージョン』
33 『トップ選手との対決で学んだこと――真夏の微妙な大実験』
34 『ボールにいっちゃっている状態とは何かよくわかります』
35 『手を動かしてイラストにしてみるとフォームを覚えられます――中西を描いてみる』
36 『フリーキックの練習を初めてしました』
37 『4ステップがない世界はもう考えられない』
38 『パパさんでも5人ダイレクト成功』
39 『ボールのレイヤーと身体のレイヤーが違うことで、滑らかなスーパープレーが生まれる』
40 『身体はオートマチック、判断はコース取り』

◎41~50

41『プロは目指すものじゃない――どうしても怒っちゃう自分を克服したきっかけ』
42 『ボールなしの練習は最重要!! しゃべるが先で飴玉は後』
43 『走りながらボールに合流する方法』
44 『すべてのプレーはゴールへ続く』
45『景色のプレーと脳内のプレー』
46『試合を動かす選手になる』
47 ルールは拘束的なものではなく、創造的なもの』
48『ドリブル超得意だけど、、、ドリブルのドの字もみせないぜ!
49 『親視点(2)止める蹴るを正確に!! なんてまったく考えていません』
50 『そもそもシュート練習をする前に・・・

◎51~60

51 『なぜ父親が練習しているのか』
52 『 身体を止めずにシュートを打つ』
53 『常識よりも前提。短い距離でもインステップ 』
54 『三手一組の準備ができていれば得点王も夢ではない 』
55『あわや大ケガ……準備も確認も怠らないこと』
56『日本人ってメチャ楽しそうにプレーするね!』
57『忍者?! 一瞬の速さだったら体格差は関係ない』
58『メッシはボールコントロールではなく、身体のコントロールが正確なのでは』
59『ワンステップシュートで文字通り✨超一流✨』
60『このドリブルの最大のコツは、ディフェンスの矢印に意識を払うことだけど』

◎61~70

61『動画編集=宝さがし』
62『ディフェンス時における身体操作(第1歩目)』
63『攻撃の手を緩めない 足を止めたりしない』
64『上手く止めることを目的にしない』
65『次の展開を予想しないでプレーする方がずっと難しくないですか?』
66『親の自分もビビッてしまうけど・・・何ができないかを知りにいく! 』
67『守備の意識が劇変しました』
68『ジンガやフリースタイルのように見えるかもしれないけど』
69『引き込みドリブルのbefore after
70『自然に思えたプレーがエラーだと気づく』

◎71~80

71『自分も味方も等価で全員を一緒に動かしているイメージ』
72『すべては自分次第。ボールウォッチャーになる? それとも得点者になる?
73『オレは基本的にダイレクトでプレーするぜ!
74『決め打ちを見破れれば超一流』
75『スピードが遅い人は 矢印をたよりに!』
76『ハルキの即接地トラップ、イニエスタ選手のトラップ、日本代表のトラップ』
77『毎日プレー動画を編集。研究を続ける』
78 『シュートはすべてギリギリのコース。狙うは角上!』
79『練習後のお楽しみ』
80『練習すると下手になることもある』

◎81~90

81『AIが判定するベストプレイヤーになる』
82『ステップ2回はマジで慌てるんですけど』
83『好プレーのショート動画を編集する』
84『ハードスルーは超便利!』
85『トラップとターンとシュートが一つの挙動になる

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