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『三手一組の準備ができていれば得点王も夢ではない 』フットボールペアレンツ054

こんにちは。
藍澤誠/Jの先生です

本日のハルキの動画はこちらです。

★心の準備をする
最初のシュートは「ごく普通のすごくないシュート」に見えると思います。ただ、ここでハルキの気持になってみてください。シュートを打とうという心の準備をしないでパスを受けてしまうと、ボールをどのくらい運べばいいか判断できないままドリブルに入ってしまいます。すると角度のないところで打たされたり、相手二人をうまくかわす必要が出てきてしまいます。

キーパーの好守でシュートは入りませんでしたが混戦から脱出して即シュート打てたのは、「シュートを打とう」という心の準備が事前に済んでいたためです。※ただ、よく考えると、これは当たり前すぎるくらい当たり前で、シュートを打つという目的を持たずにオフェンスがフィールドにいる意味があるのでしょうか

★スペースを準備する
2番目のシュートも「どこがすごいの?」というように映るはずです。ここでは心の準備とともに、スペースの準備が整っている点が注目です。ディフェンスの小学生たちは、コーナーキックの前に、ハルキではなくボールとキッカーを見てしまっています。一方ハルキは、自分が蹴ることができるスペースを確保した状態で準備しています。そしてシュートも寄せてきた子供たちにぶつからないように(ただ思い切り蹴るのは危ないので)蹴っています。こうした準備をしていないとボールを子どもの顔面に当ててケガをさせてしまうのです。この注意深さを養えるのは、子どもと大人が混ざって練習するスタイルにおける、大人側が受けられるメリットの1つでもあります。

★身体の準備をする
3番目のシュートは私のとても好きなプレーです。フランス代表のジルーやジダン、ベルギー代表のデブライネ、ポルトガル代表のフィーゴの動きをいろいろと参考にしてきたからこそできた動きです。切り返したあとの足の入れ替えに注目です。この入れ替えをすることでハルキの身体は滑らかに即座にシュート体勢に入り、ディフェンスはアンクルブレイクされています「切り返したときに体を止めない」というたった1つの原則に基づいて動きを研究すれば、どの選手もだいたいこのような動きを習得できると思います。

★ルートを準備する
4番目のシュートはゴールまでのルート設計の準備が勝利のカギです。まず最初のボールタッチ(トラップ)した右足がそのまま後方に流れて、加速の反発をもらう作用をもたらしているのに注目です。そしてルートはディフェンスの間を抜けるコースが選択されています。この間を縫う動きは難しそうでいてとても効果的です。観客のボルテージも上がると思います。

青いディフェンスが横から素早く詰めてきても、ルートの方向が違うので置き去りにすることが可能です。またボールが大きく出てしまったあともハルキが減速していないのがわかります。エンジ色のディフェンスの子のファーストタッチを奪うイメージで、つまり相手に協力してボールを止めてもらうつもりで構わず突き進んでいます。このスピードがあれば、ボールの跳ね返りを拾え、さらに設定していたルートに高速のまま復帰できます。あとはゴールに向けて走るようにシュートするだけです。

★三手一組で準備する
最後の5番目のシュートは混戦から横方向に抜け出し、手薄なルートを通ってゴールを奪うというものです。プレッシャーがかからないルートを設定しています。混戦からの脱出→運ぶ→シュートがワンセットになっていると、ボールを受けた時点でゴールが確定に近い感じになっています。

YouTubeでメッシのゴール集などを見ると、たいてい混戦から運んでシュートを決めていることがわかります。つまり激しいマークを受けることを大前提とした場合、三手一組で準備していないと、一つ一つのプレーが相手によって分断されてスピードがあがらず、シュートまで至らないという事態になります。逆に言えば、常に三手一組で経験を積んでいけば、詰め将棋で終盤力がエグくなった将棋の藤井聡太さんのように、圧倒的な決定力を持った選手、得点王になることも夢ではないと思います。

フットボールを楽しんでいる人たちの参考になると嬉しいです。

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◎01~10

01 『親としてはやめてほしくない』
02 『できない子を笑わない』
03 『サッカー選手になれなかった人がフットサル選手になる』
04 『サッカーに熱心な親だらけ!』
05 『左足で走るのが苦手とかあり得る? 個人的には画期的な大発見』06 『走る(ドリブル)は誰でもできる』
07 『子どものプレーにイライラしがちなお父さんお母さんへ』
08 『両足で蹴ればシュート力は2倍になるぜ!!!』
09 『セレクションは気にしない!~12打数12安打11ホームランでも、まぁまぁはまぁまぁ』
10 『パパはゲームメーカー! ボールにいかないと世界がまったく変わります!』

◎11~20

11 『思い出しただけでイラつく経験を語っても……』
12 『ボールにいかない派とかじゃなく、目的は何かっていう話なんだけど』13 『ボールにいかないと1人目のディフェンスはいないも同然。味方はグラウンダーでパスを出さなくてもいいし、利き足じゃなくてもかまわない』
14 『子どもが主役の合宿は、世代を超えて受け継がれていた』
15 『イノシシやゴリラにプレスされても大丈夫! ~今が未来につながっている~』
16 『リフティング(1) ボールを拾って役立てようと 僕は思ったわけでもないが』
17『リフティング(2) 空に向かって蹴るのが楽しい!』
18 『リフティング(3)親と性格が違い過ぎると怒っちゃう問題はこうして解決した』
19 『リフティング(4)私たち親子が回数を目標にしなかった理由
20 『親視点(1)みんなドリブルでいっちゃうツライ日々』

◎21~30

21 『牛若丸ターン! ターン後の着地の姿勢で勝負がついていた』
22 『ドリブルの練習をやめたら劇的にうまくなりました』
23 『質問です。未来を意識していた人は誰でしょう? ゴールの角上とつながる』
24 『原文ママさん 手持ちの動画について意見を交わし合う場を作りました』
25 『世代なので死ぬまでにマラドーナのドリブルを身につけたい――運動神経がダメダメな私でも走れば抜けます
26 『ゴールへの意識があればレアルマドリードにもたどり着ける
27 『4ステップはつまずきそうで怖いという質問への回答』
28 『ギュンです! ボールに触れた瞬間に超絶加速する――写真の次のコマの形を当てられたらあなたは名選手に違いないです』
29 『続ギュンです! たいして傾いていなくてももちろん抜けます』
30 『ハルキの自主練なんて一回もみたことないです』

◎31~40

31 『内田史上最強の動き――研究手を基本動作にするプロセス』
32 『7番と9番へ! ディフェンス目線で整理する走る(ドリブル)2022年8月バージョン』
33 『トップ選手との対決で学んだこと――真夏の微妙な大実験』
34 『ボールにいっちゃっている状態とは何かよくわかります』
35 『手を動かしてイラストにしてみるとフォームを覚えられます――中西を描いてみる』
36 『フリーキックの練習を初めてしました』
37 『4ステップがない世界はもう考えられない』
38 『パパさんでも5人ダイレクト成功』
39 『ボールのレイヤーと身体のレイヤーが違うことで、滑らかなスーパープレーが生まれる』
40 『身体はオートマチック、判断はコース取り』

◎41~50

41『プロは目指すものじゃない――どうしても怒っちゃう自分を克服したきっかけ』
42 『ボールなしの練習は最重要!! しゃべるが先で飴玉は後』
43 『走りながらボールに合流する方法』
44 『すべてのプレーはゴールへ続く』
45『景色のプレーと脳内のプレー』
46『試合を動かす選手になる』
47 ルールは拘束的なものではなく、創造的なもの』
48『ドリブル超得意だけど、、、ドリブルのドの字もみせないぜ!
49 『親視点(2)止める蹴るを正確に!! なんてまったく考えていません』
50 『そもそもシュート練習をする前に・・・

◎51~60

51 『なぜ父親が練習しているのか』
52 『 身体を止めずにシュートを打つ』
53 『常識よりも前提。短い距離でもインステップ 』



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