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アフター・コロナの社会哲学(7)-ミクロとマクロの相互作用について-
おさらい前回は以下のことを主張しました。すなわち、計量不可能ゆえに対処不能な「不確実性」は、計量可能で対処可能な「リスク」に転嫁してしまえば、対応できる。
とはいうものの、「自分にとって不確実な問題とは何か」を選ぶのは難しい。どうやってそれを選ぶか。それを考えよう。このような話をしました。
話しは私の思わぬ方向に進んでしまった本稿の目的は、「社会哲学」という大きな思考枠組みで、アフター・コロナ
アフター・コロナの社会哲学(6)-不確実性に対処する方法-
おさらい前回、リスクと不確実性はそれぞれ独立しているものではなく、連続している(らしい)、という話をしました。さて、ここで話を一歩進めます。
不確実性に対処する方法は本当に、ないのか?社会科学の通念(ガルブレイス)によると、リスクは、計量可能ゆえに対処が可能です。それに対して不確実性は、計量不可能ゆえに対処が不可能です。しかし、本当にそうでしょうか。不確実性に対処する方法は、ないのでしょうか。こ
アフター・コロナの社会哲学(5)-リスクと不確実性は繋がっているか-
今回は、前回の続きです。不確実性とリスクには何らの対応関係もないのだろうか。この疑問で、前回の話は終わりました。今回は、それを考えます。
おさらいリスクは計量可能ゆえに対処できるもの、不確実性は計量不可能ゆえに対処のできないものです。これが、リスクと不確実性の定義であり、それぞれが持つ性質です。そしてフランク・ナイトの場合、西洋二分法の考えに立っているのですから、両者は独立なものと想定されていま
アフター・コロナの社会哲学(4)-リスクと社会/不確実性と世界-
前回まで、コロナ・ショックについて、次のことを話してきました。すなわち、①ショックの意味内容、②リスクと不確実性のちがい、③社会と世界のちがいです。その際、想像力とか限界合理性ということばも用いました。
今回は、リスク、不確実性、社会、世界の4つの用語が、どのように関係しあうのかを、お話しします。
リスクと社会は同じ地平にあるまず、リスクについて考えます。これは、社会とペアになります。なぜなら
アフター・コロナの社会哲学(3)-社会と世界のちがいとは何か-
社会と世界のちがいこの論考も、中盤に入りました。今回は、社会と世界のちがいについて一緒に考えたいと思います。
わかりやすくいうと社会と世界のちがいを、直観的にわかりやすいように、比喩でいうと、次のとおりです。すなわち、「パラレル・ワールド」ということばはありますが、「パラレル・ソサエティ」ということばは、ありません。これをヒントにして、社会と世界のちがいを考えたいと思います。
社会とは肌触りの
アフター・コロナの社会哲学(2)-リスクと不確実性/社会と世界-
リスクと不確実性、社会と世界前回は、コロナショックの「ショック」の意味内容は何か、を述べました。そして、①リスクと不確実性、②社会と世界の概念そして、③それらがどのように関係しているかが、ショックを理解するうえで大切である、と指摘しました。今回から、そのことについて述べます。
リスクと不確実性のちがいは、計量可能か否かこの定義は、社会哲学や経済学で、よく知られていることです。内容を敷衍します。2
こんにちは。素朴な疑問を社会科学の方法論で考えるnoteです。
こんにちは、三國雄峰と申します。よろしくお願い申し上げます。この「note」においては、他のSNSよりも詳しく、私の切り口で、次のような提案記事を書きたいと思います。すなわち、哲学・社会哲学・社会科学の切り口でニュースや社会問題を考えると、こういうふうに考えることもできる。「おお、なるほど、そう来るか」と思ってもらえるような記事が書けたらいいなあ、と夢想しております。遠慮せずに「スキ」をポチッとし
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