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2023年8月の記事一覧

夜の涙 (詩)

夜の涙 (詩)

あなたは知らない
私の涙を

夜のしじまに溜め息一つ
叶うことのない恋に
求めても手に入らない恋に 

ラブソングを聴くと、あなたを思いだす
声が聴きたくて
夜毎、一筋の涙
あなたには見せたくない

時に、悲しみが渦巻く中
禁断の恋ゆえ
背徳感に襲われながら
涙に浸る自分に酔う私がいる

(ツイッターに投稿した詩に、少し文字数を加えました。毎日お題が出るので、詩を書く練習になりますね😅 まあ、お

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蝉時雨 (詩)

蝉時雨 (詩)

その鳴き声は
悲しみの慟哭か
短い命を惜しんでいるのか
嘆いているのか

それとも、短い生涯を閉じる前に
後悔を残さぬよう
命を燃やし尽くそうとしているのか
生の喜びを謳歌しているのか

でも、やっぱり
もっと生きたいと泣いてるように聞こえるよ

(先日ツイッターに投稿した詩に、少し文字数を加えました)

【最近暑くて食欲ありません。好きなお菓子も食べたくない。体重減りました💦
こんな夏は初めて

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忘れさせてくれるなら (詩)

忘れさせてくれるなら (詩)

今日も待ちぼうけ
いいの、あなたが現われるまで
ずっとあなたのことを考えていられる
余計なことを考えなくていいから

いつものカフェで
私はしきりにドアに目を向ける

いいわよ、都合のいい関係でも
彼を忘れさせてくれるなら
がんじがらめになってる私を連れ出して

愛の対象じゃなくてもいい
愛は求めないわ
都合が良くても、2番目でもいい
あなたが好きだから

だから、あなたも
彼女のこと、口にしない

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幸せは刹那的…… (詩)

やっとつかまえた
そう思った途端
幸せはスルリと逃げていく

あの日、燃えるような目で私を見てたあなた
今は、視線を宙に投げかけている
今度はいつ会える?
反応しないのね
聞こえないふりしないで

いつも幸せは刹那的
とどまっていてくれない

何がどこでどうすれ違ってしまったんだろう
愛が重かった?
でも、ほどほどになんてできない

分かってるわ
ささやかな幸せを望むのは
私達には罪なこと

だけ

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思い出だけでは生きていけない(詩)

思い出だけでは生きていけない(詩)

ふと、あなたの横顔が蘇る
すると
私を真っ直ぐ見つめるあなたの眼差しも蘇る 
他の記憶も次々と蘇る
止めどなく溢れる思い出
同時に、チクりと胸が傷む

甘美な思い出
でも、思い出だけでは生きていけない
あなたの不在は意味がない
今、あなたがここにいなければいけないのに
今、あなたと触れ合いたい
声が聴きたい

美しい思い出なんかいらない
思い出に浸りたくない

あなたの不在は意味がない
思い出だけ

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【詩】 陽炎(かげろう) 

【詩】 陽炎(かげろう) 

過ぎ去りし遠い日々が
目蓋の奥で揺らめく

故郷の花火
練り歩く優雅な踊りの行列
目を閉じると
目蓋の奥で花火の残滓が揺れる
陽炎のように

あと何回
両親と花火が見れるだろう
そう思ったのが最後だった
次はなかった
永遠はない
命に限りがあることを
まざまざと思い知らされた

あの時、両親と見た花火が
今でも時を越えて
目蓋の奥に
陽炎のように揺らめく