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好きな世界観

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心の琴線に響いたノートをまとめ。なんかすごく変なものが好きな私が超好きになる世界観。
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小説 ファッキン・ナイス・ワーク #5

小説 ファッキン・ナイス・ワーク #5

 古本屋界隈などでは、その作家の本をほしがるやつには気をつけろ、といわれるらしい。読者に妙なのが多いらしく、何かしら問題が起こりがちだという。盗むのなんかは当たり前だし、買ったのにカネを払わない、というようなよくわからないこともあるそうだ。
 作家の名を澁澤龍彦という。
 澁澤の本を探してきてくれ、と頼んできた老人からは特段変な雰囲気は感じなかった。そもそも客観的にいわくを話してきたのが彼なのだ。

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詩 半径五十センチの魔法

詩 半径五十センチの魔法

世にもいわれておりますが
昔の作家のいうことですが
十分に発達した科学技術は
魔法と見分けがつかない
そう申しますね ただしこれは
私はなにぶん 過去を数十年しか生きておらぬゆえ
いまがどれほど 科学と魔法が近しいか
百年スパンでは計りかねる そういう事情もありますが
数十年の範囲で見てみても いまはたいそう魔法の世界
サイエンス・フィクションは現実化してゆき
サイエンス・フィクションはばかにでき

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作業日誌 伸びゆくボウズヘッド

作業日誌 伸びゆくボウズヘッド

 坊さんの使う木魚にBOSEと落書きした、という冗談をこないだ思いついた。BOSEとはスピーカーのブランドのことだ。その木魚は重低音がよく鳴ることであろう。坊さんがBOSEを使ってラウドなポクポク音と読経。そんだけ。

 BOSE、いやボウズといえば私の頭もボウズだったが、もうだんだん伸びてきちゃってんね。角刈りの手前みたいなところまではきている。一ヶ月でこのくらいは伸びるらしい。秋にはいい感じの

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雨あめ降れふれ蘭らんラン@いつもの森

雨あめ降れふれ蘭らんラン@いつもの森

天気予報は雨である。
これで写真撮影を思い浮かべる人は写真好きかもしれない。
ということでここに写真好きな男がいる。
最初に思い浮かべたのは「雨のバイカツツジ」で、想像しているあいだに雨ならなんでもよいような気がしてきた。
そんなこんなで森にいる。
なのに雨は降っていない。
残念な気持ちを引きずりながらトボトボと歩く。
バイカツツジも見つからない。
雨も降らないし、まぁ、いっか、、、
雨と関係なく

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断片 想像力の世界 -ワナビ小説講座-

断片 想像力の世界 -ワナビ小説講座-

 小説は芸術に分類されるものだ。芸術、といって何も偉ぶったものではない。何かを表したものであればそれが芸術だ。表現といいかえてもいい。その芸術または表現には何が最も必要であるか、と考えてみれば、たぶん想像力がいちばん大切なものなのだろう。想像力は人間の能力のうちわりとポピュラーな、使用頻度の高いものである。金井はあんまり空気を読めないが、読もうとするならば想像力を使うことになる。対人の場において相

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断片 甘いものの世界

断片 甘いものの世界

 最近甘いものをよく食っている。酒をやめた代わりなのか、なんだか知らんが食っている。先ほどはカステラを食いまして。うまかったですね。チョコレートは常備してある。これはそのときどきで違う種類を置いていて、ハイカカオのものから通常のもの、スナック状のものなどいろいろ。食い終わったら補充する。あとなんだろう、カリントウとか食ってる。甘いというのはひとつの快楽、ひとつの世界ですなあと思う。これはなかなか。

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中之島バラ園、今年はこんな感じで書くね。

中之島バラ園、今年はこんな感じで書くね。

大阪市にある中之島バラ園のバラたちが次々と咲き始めているので最近少しづつ写真に撮っている。

しかし例年と比べるとお天気の影響か少し咲くのが遅れ気味。

それも楽しみが長く続くから良いけどね。

品種によって差があるけど今は6割くらい咲いてるかなという感じ。

蕾がまだまだ多い。

さて、今年のバラ園に咲くバラたちの紹介はどうやって書こうかなと思った。

たくさんの写真を1つの記事にまとめて載せる

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断片 鼻っ柱へし折られるわ

断片 鼻っ柱へし折られるわ

 昨夜、自分の過去作のあれこれ、セリフだったりシーンだったり人物だったり、そういうのを思い出して「いいなあ、いいなこれ」などとやっていた。ノンアルコールビールを飲みつつえへらえへらとやって、名作じゃん、イイじゃんこれ、と悦に入っていた。そこへ本棚から視線。私を睨んでいる本がある。引っ張り出して読み返した。筒井康隆『創作の極意と掟』という一冊。なつかし、と思ってめくっていたらば、「予定調和に終る冒険

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桜の御苑フォト

桜の御苑フォト

桜満開の新宿御苑へ。
今年は3/19~4/10まで桜のトップシーズンで、この期間は無休・予約制。人混み苦手なもんで今までこのシーズンは来たことがなくて初トライ。

新宿門入って直ぐの所。もうそこらじゅうに桜が咲いていてビックリ。

ピョコンと顔出してるピンクの桜の下は

こんなコがうにょうにょ風になびかれてたり

他の植物とのコラボも楽しい。

とにかく桜がいっぱいで

根っこのところからも咲いて

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ピエール・ユイグのメディアアート

ピエール・ユイグのメディアアート

ピエール・ユイグのメディアアートピエール・ユイグ(Pierre Huyghe,1962- /フランスのメディア・アーティスト)
クロスオーバーする、メディア・アーティストだ。
映画や彫刻から公衆衛生的な作品、そして、生活システムまで に至る。
1990年代はじめから、時間ベースの状況とサイトスペシフィック(その場所に帰属する作品や置かれる場所の特性を活かした作品)なインスタレーション(instal

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断片別項 私とは何か

断片別項 私とは何か

 提案があったのでこのお題で書く。というか考え始めたら止まらなかったので書いて吐き出すこととする。

 私とは何か、というときに、まずその「私」が「ある」ことが前提となる。問い直すならば「ここにある私とは何か」であり、「ここにない私とは何か」とは死者でない限り問うことはできない。問われているのは「生きてここにある私」についてである。いま私が私そのものへの疑問を呈しているのだ。

 具体的に見て、私

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断片 世に果てはなく

断片 世に果てはなく

 旅行をするのが難しい状況になって久しい。パッと海外へでも行きたくなり、そのままの勢いでバックパックを背負う旅、千里の道も成田からというやつ、そういうこともできなくなって、海外のみならず国内ですらやや移動は厳しい。半端な旅人だった頃のことを思う。どこまで行ってもこの世界に果てはなく、果てというのならあるいは、それぞれの場所が果てのひとつひとつだったのではないか。そんなどこか遠くへ自分を放り投げてし

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