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作業日誌 伸びゆくボウズヘッド

 坊さんの使う木魚にBOSEと落書きした、という冗談をこないだ思いついた。BOSEとはスピーカーのブランドのことだ。その木魚は重低音がよく鳴ることであろう。坊さんがBOSEを使ってラウドなポクポク音と読経。そんだけ。

 BOSE、いやボウズといえば私の頭もボウズだったが、もうだんだん伸びてきちゃってんね。角刈りの手前みたいなところまではきている。一ヶ月でこのくらいは伸びるらしい。秋にはいい感じのさわやかなヘアーになればいいね。帽子をかぶるのも楽しかったけど、かぶらずに行ってみても気楽であろう。

 作業。昨日は思いっきりサボった。用事があったこともありつつ空いた時間もダラダラと。パスカルを読み進めていたり。今日はやろうと思う。創作ノートにはまたまとめ出しているのでそれをもとに書いていく。パートごとに書いてるんでうまくつなぐこと。作品全体をまとめたファイルをひとつ作ること。まだどれほどの小説になるのかはわからない。無惨な爆死か栄光の勝利か。ともあれ目の前のことをやるだけである。

 美術館、博物館へ行きたいぜー、と思うもコロナの猛威えげつなく、せめてピークを過ぎてまた感染者が減ってきたあたりでの決行としたいものですね。常設展に行ってみたい。あれこれと、ちょこちょことは行ったけれども、まだ未見のものなどいくらでもある。時代や場所を超えてそこに残る、人類がやったことの記録。そういうの学んどいたほうがいいんだろうと。展示を見ていったらはるか昔に作られた黒っぽい板状のものがガラスケースに。ちんまりと置かれているそれはチョコレートにも見えるが噛んだら固そうである。説明書きを見る。だがなんだかわからない。何かの道具だったらしいこと。す、と手が上から出てきてその道具をとる。袖は緑色の地に和柄。手の持ち主を見上げると色白の平安貴族。冷たい流し目でこちらを見、何か雅やかなひとことふたことをいうが意味はわからない。道具を両手に持って上下に割る。何かの入れものだったらしい。その中には丸い菓子。爪の伸びた指でひとつつまんだ平安貴族、それを口に入れて、入れものの蓋を閉じて元通りにガラスケースの中に置いた。ひとりごとのようにまた何かいう。さっぱりわからない。気がつけば閉館の時間。せっかく会えて、名残惜しかったが帰ることとした。彼は扇子をひらひらと振って涼んでいた。

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