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NewJeans〝にゅじ〟おじさんの独り言
Ditto MVはミュージックビデオなのでなんとなく歌や曲のイメージを豊かにする洒落た映像かと思ったら、ストーリー性のあるハンディタイプのビデオで撮った断片の記憶や記録のデータがパッチワークのようにつながれて編集されている。Dittoのリズムと歌詞に合わせ映画のようなストーリー仕立てだ。短編映画のようだ。それも SideA と SideB に分かれている。韻を踏んだ切ないハスキーボイスのリズムに映
もっとみるスターバックスの魅力
スターバックスにはどうも足が向いてしまう魅力がある。店内の席に座るにはちょっとした気構えがいるのでもっぱらドライブスルーが多い。
連休初日に草刈り鎌の補修で少し離れた金物屋に行った。帰りに暑かったので冷たいものを飲もうと運転しながら考えた。セブンイレブンでマンゴーアイスを買って家で食べるかクーポン20円を使ってアイスコーヒーにするか。距離はあるがコーヒーゼリーに長門牧場のソフトクリームがのったの
ベートーベンと云えば
ベートーベンと云えば「ダダダダーン」や「ジャジャジャジャーン」。副題の「運命」で有名な交響曲第5番ハ短調作品67。八分休符の音なき音から始まるフレーズは曲全体のモチーフだ。とくに古典は作品番号で呼ばれ題名が最初からあるわけではない。「運命」も後々にネーミングと曲がセットで自然と広まった。副題の印象が強すぎると先入観なしに作品に対峙したい人には厄介である。しかし同時期に並行して作曲された第6番へ長調
もっとみる《批評》という語のイメージ
《批評》とはある対象の価値、それをどのようにとらえるかという基準を示すひとつの指標である。誰もが「そうだ」と首肯できる根拠が感じられないと独りよがりのただの感想に埋没してしまう怖さがつきまとう。
芸術作品でも人物でも、またある時代でも森羅万象すべてが批評の対象になりえる。批評は批判や批難ではない。批評しようとする側が、その対象を語りたいと選ぶ時からすでに批評は始まっている。批評家はなぜそれを選
間宮改衣『ここはすべての夜明けまえ』早川書房SFマガジン2024.02
100年後には今生きている人はこの世には誰一人も存在しない。ただ一人生き延びた「わたし」を除いては。
不老不死として脳の融合手術を受け、マシンの身体と脳が融合した人工人間の「わたし」。ヒトの人たる由縁が揺らぐ、記憶の断片が走馬灯のように浮かび、雪片のような淡く儚い記憶が次々に蘇る。誰にあてて書くのか。自分の1世紀前の家族について。
生きていることがつらくて、自らいったん終止符を打つと決意した。
チャック・パラニューク『インベンション・オブ・サウンド』早川書房 2023.1 電子書籍版
この小説はかなり衝撃的だ。本物よりも本物らしく聞こえてしまう「悲鳴」が彼方から聞こえてくるホラーサスペンス。
太古から生き物に宿る音の記憶が想起され、ヒトの脳に共鳴して導き出される世界に交錯する二人。ゲイツ・フォスターは17年前に行方不明になった娘をひたすら探し続ける私立探偵。雑踏の数多の人の容姿をコンピュータのエイジプログレッションシステムを使い顔認証して、自力で犯人を捜して復讐することを誓う