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それ、幻想かもよ!

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本当の自分とか幸せとか、そういうのって全部幻想かもしれないよ。
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#少子化

欠乏感とは所得の多寡ではなく「どれだけ取られたか」で決まる

欠乏感とは所得の多寡ではなく「どれだけ取られたか」で決まる

「モノより思い出」という名コピーの広告があった。1999年の日産セレナの広告である。

1999年といえば、すでにバブルが崩壊して時がたち、直前に銀行や証券会社も破綻して、不景気まっしぐらと突き進む入口であり、若者にとっては氷河期と真ん中でもあった。

が、その頃はまだ国民全体に「モノより思い出」に共感できる心の余裕があった。

今、20-50代の現役世代は、心の豊かさより物の豊かさを重視するよう

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「結婚したらしあわせになれる」という自己呪い

「結婚したらしあわせになれる」という自己呪い

あの台風10号の時に、大分県に出張しまして、そこで収録をした動画の前編が公開されました。婚活界の瞬間接着剤といわれる荒木直美さんとの対談動画です。

いつも言ってるような事をコンパクトにまとめて(言葉を選ばずに)言ってます。ちょっと視点を変えてみただけでも世界は変わりますよ、と。

ぜひご覧ください。

このように、ありがたいことに地方の自治体にお呼ばれしていろいろとお話もさせていただくのてすが、

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「少母化」の認識があるのならその先の対策の的を見誤らないで

「少母化」の認識があるのならその先の対策の的を見誤らないで

自民党の新総裁は石破茂氏と確定した(久しぶりに午後長々とテレビを見てしまった)。

決選投票が「石破vs高市」となることは、大方のメディアも政治評論家も予想をしていたが、決選投票にいたる党員投票で、高市氏がトップをとるなど、1位抜けしたことから、決戦投票の間では、Xなどでは高市総裁を確実視する声が多かった。
が、それらの予想に反して石破氏の逆転当選となった。その差21票という僅差だった。

印象的

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政治的男女平等と未婚率と出生率

政治的男女平等と未婚率と出生率

フランスの民間世論調査会社イプソスが実施した欧米やアジア、アフリカなどの各地域の29カ国計約2万1800人を対象にした調査で面白い結果が公表された。

詳しくは以下の記事を読んで頂きたいが

それぞれの国で、「すべてのグループの人々の平等を促進する試み」について、①やり過ぎ②少しやり過ぎ③適切④もう少し前進させる必要がある⑤さらにもっと前進させる必要がある⑥わからない――の6択で尋ねたところ、日本

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「金がないと結婚できない」を否定する高齢・高収入・好環境者

「金がないと結婚できない」を否定する高齢・高収入・好環境者

これも飽きるほど何回も言ってることだけど、人間の本性なんてものは大昔の奈良時代だろうが現代だろうがたいして変わらない。

しかし、本性は変わらなくても、環境は変わる。環境が変われば当然そこにいる人間の行動は変わる。心の中で何を思っているかはわかりようがないので、目に見えるアウトプットとしての行動だけが見える化される。
しかし、行動は必ずしも「変わらない本性」通りではなく、時代時代の環境に応じて、定

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実質賃金がたった1%プラスになっただけで「明るい動き」?

実質賃金がたった1%プラスになっただけで「明るい動き」?

林芳正官房長官が、8/6の記者会見で、6月の実質賃金が前年同月比1.1%増になったことに対して「賃上げの明るい動きが明確になってきた」と述べたらしい。

明るい動き?

確かに、6月の実質賃金は前年同月比プラスにはなったがそれまで27カ月連続でマイナス続きだったことを忘れてやいないか?

27か月ということは2年以上もずっとマイナス続きだったわけで、つまり2年連続マイナス。単に比較対象の2023年

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お仲間集めて自分らの懐を潤すことだけ考えている人達

お仲間集めて自分らの懐を潤すことだけ考えている人達

少子化は婚姻減であるということを言い続けてきて、それはやっと政治の世界でも認識されてきたと思ったら、今度は「婚活支援だ」とか短絡的に言い出してるのは、ホントにどうしようもないとしか言いようがない。
とはいえ、官僚は頭がいいのですべてわかった上で「本気でやる気はないけどやった感だけ出す」ってことをさせられているのだろう。

この件について、以下のようなヤフーコメントを出した。

これには、1.2万以

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親が子の結婚に奔走する時代への先祖返り

親が子の結婚に奔走する時代への先祖返り

子の就職に親が関与する時代へ。

まあ、今までも就職に関して「親のコネ」というものはあって、それこそテレビ局とか広告代理店なんかには、政治家や芸能人、財界人、由緒ある家柄の子どもが一定数コネ入社してきている。当然、会社はコネ入社ではないと言うだろうが、周りの人間は誰もが「コネだろ」と思っている。
相当数の実例を知っているが、いちいちここで名前をあげるといろいろ面倒なのでそれはしない。
コネが悪いこ

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「できもしないことを目標として掲げる」のは政治ではない

「できもしないことを目標として掲げる」のは政治ではない

超党派の「人口減少時代を乗り切る戦略を考える議員連盟」のメンバーらは14日、衆参両院に人口問題を専門に議論する特別委員会を設置することを求めた。らしい。

正直「やっとかよ」という話だが、それでも「人口減少を前提とした政策や社会の在り方について議論する委員会」が立ち上がることは前進。

いつまでもできもしない少子化対策なんか言ってないで、人口も出生も減る前提の国家運営プランこそが必要。超党派である

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小池都政8年で滅茶苦茶減ってしまったもの

小池都政8年で滅茶苦茶減ってしまったもの

東京都知事選挙が近づいてきましたが、現職の小池都知事はまだ正式に出馬表明していない。一部では「出馬しないのでは?」という論もあるが、まあ出るだろうと思う。

というのも、もう小池氏の女性初の首相という目はないからだ。本来ならば、国政復帰して9月の総裁選に打って出るという戦略があったはずで、そのために八王子選挙の応援などもあったのだが、そもそも総裁選まで総選挙が行われない雲行きになった。首相になれな

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便利なものに逃げても結局何も生まれない

便利なものに逃げても結局何も生まれない

舘ひろし「マッチングアプリを語る」
彼はマッチングアプリそのものをよく知らなかったらしいが、なかなか名言がちりばめられている。

「出会いに関して便利になっているだけで恋に関しての便利ではない」

結局、マッチングアプリなんてものは、人間のショーケース化であって、言葉を選ばずにいえば、江戸時代の吉原遊郭の「張り見世」のようなもの。

「張り見世」とは、遊女屋の道路に面した格子つきの部屋(見世)に

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降水確率100%なのに「傘はいらない」っていうわけ?

降水確率100%なのに「傘はいらない」っていうわけ?

例の人口戦略会議が出した消滅可能性自治体のリリースが話題だが、2100年人口8000万人とか現実離れしてる内容である段階でもう取り扱う価値はそもそもない。が、これに対して消滅可能性自治体と名指しされた各都道府県の知事が煽られて不快感を表明している。

そんな中で島根県の丸山知事は以下の通り大層ご立腹である。

「人口減少は市町村や県単位の問題でなく、都市部に人口が集中する日本社会の構造を放置してき

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夫が育休をとれば出生率はあがるのか?

夫が育休をとれば出生率はあがるのか?

「〇〇すれば出生率はあがる」という論説を振りまく有識者とされている連中が多いのだが、それらはほぼ嘘である。
「夫が育休をとれば出生率はあがる」もそうなのだが、検証してみたい。
  

積水ハウスが公開している「男性育休白書2022」なるものがある。

これは、男性の家事育児力を以下の指標に基づいて都道府県別にランキングしたものだそうだ。

1.女性の評価
男性が行っている 家事・育児の数と、男性が

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「人も町も不老不死ではない」という当たり前の話

「人も町も不老不死ではない」という当たり前の話

地方のメディアにニュースを配信することが生業の共同通信にとっては、地方が衰退するのは避けたいのだろうが、誰がなんといおうと地方は衰退する運命。

現実的に考えてほしい。そもそも国全体の絶対人口が今後毎年80万人以上も50年間減り続けるわけで、今ある自治体数を維持していくこと自体は完全に不可能。2100年までには、全体の人口が半分に減るが、地方の人口は20年もまたずに半減するところはたくさんある。だ

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