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記事一覧

日本からアメリカそして中国へ。中国での就活と独立の経験談とアドバイス

日本からアメリカそして中国へ。中国での就活と独立の経験談とアドバイス

Chinese Institute for Brain Research
大前 彰吾

※本記事は、書籍「人生の選択肢を広げるための研究留学実践ガイド(羊土社より発売予定、編集:山本慎也先生,中田大介先生)」の中のコラム記事と共通記事として書きました。この書籍はUJA (海外日本人研究者ネットワーク)の読者の興味に近いと思うので他の記事もご参考になると思います。

アメリカでの就活  私は2024

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3回目のボストン長期滞在研究生活を終えてのキャリア雑感

3回目のボストン長期滞在研究生活を終えてのキャリア雑感

国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所
精神薬理研究部 分子精神薬理研究室 室長
三輪秀樹

海外研究先:
2019-2020 Massachusetts Institute of Technology
2015-2018 Havard medical school

いつ頃今のご職業につきたいと思ったか?小学校です。小学校の卒業文集に「将来の夢は?」という寄せ書きに「教授」と書いてありま

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研究も生活もなるべく妥協したくない

研究も生活もなるべく妥協したくない

California State University Northridge
鵜山太智

略歴
2017.4-2019.3 日本学術振興会 特別研究員DC2 (東京大学)
2018.4-2018.7 日本学術振興会 海外挑戦プログラム (ハワイ大学ヒロ校)
2019.4-2021.3 日本学術振興会 海外特別研究員 (Infrared Processing and Analysis Center,

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アメリカ大学院留学からバイオテック就職への道のり

アメリカ大学院留学からバイオテック就職への道のり

Inspirna 武田修学

はじめに 現在、総勢20人ほどの小さなバイオテック会社で癌の創薬研究をしています。今でこそ充実したと言える日々を過ごしていますが、ここに至るまでには紆余曲折がありました。その時々では最善を尽くしていたつもりですが、振り返ってみるともっとうまくできたかも...と思うことが多くあります。

 アメリカの製薬業界に興味がある人やバイオの分野でキャリアに悩んでいる人を念頭に、

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「とりあえず、やってみる!」アメリカでのポスドク生活。

「とりあえず、やってみる!」アメリカでのポスドク生活。

ペンシルバニア大学
坂本 智弥

1. いつ頃今のご職業につきたいと思いましたか?科学に関係する仕事に就きたいと思ったのは大学生3年生のとき、まわりが就職活動を始めたときだと思います。もともと生物が好きで、理系の大学に入ったのだから、将来は大学で学んだことを仕事にしたいと漠然と思っていました。そのためには、博士号を取得する必要があるとわかったので、大学院進学は迷うことなく決めたと思います。

大学

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プランF: フランス大学院進学という選択肢

プランF: フランス大学院進学という選択肢

黒岩 杏佳

フランス南部の街・アヴィニヨンにあるINRAEのラボで博士課程をしている黒岩杏佳と申します。
2020年3月に日本で学部を卒業したのち、同年9月にフランス・マルセイユの大学で修士2年に編入し、修了後、2021年秋に同じ大学の博士課程に進学しました。現在、課程1年目となります。所属ラボではゲノム編集を用いてウイルス抵抗性を示すトマトの作出の研究をしております。

『日本の学部卒業後に直

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アメリカから香港へ

アメリカから香港へ

香港中文大学Assistant Professor
湯川将之

はじめまして、湯川将之と申します。2020年9月から香港中文大学でアシスタントプロフェッサーをしています。私は人よりも失敗している数が多いと思います。非常に反省点の多い人生だと自覚していますが、たくさんの人に助けられ、いまがあります。大学生からポスドクの方までをメインに想定して、経験から得られたことをここでいくつか述べさせていただきた

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学校の先生を目指していたけど、オックスフォードでタンパク質の研究をしています

学校の先生を目指していたけど、オックスフォードでタンパク質の研究をしています

加藤孝郁
所属:Department of Biochemistry, University of Oxford
職業:Postdoctoral researcher
専門:膜タンパク質の構造生物学

現職に至るまでの今までの経緯
学部は教育学部に所属していて、中学か高校の先生を目指していました。また、学部時代は漫才や漫談で舞台に立ってお客さんを笑わせていて、一時期は芸人にも挑戦したいとも考えてい

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研究は好きだけど博士進学に迷いがある?ドイツに来ませんか?

研究は好きだけど博士進学に迷いがある?ドイツに来ませんか?

 はじめまして、私はドイツの大学院で生命科学系の博士課程(PhD)の学生をしている者です。
 今回は、博士進学に悩んでいる方にドイツでの博士進学をおすすめしたい!と思い、こちらの記事を書かせていただきました。

 …というのも、博士課程の環境は日本とドイツとで異なる点も多く、進学に関する悩みのいくつか(金銭面や就職関係)はドイツに来ることで解決できるのでは…?と思うからです。

 周りにはインド、

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北欧でのポスドク生活

北欧でのポスドク生活

石﨑隆弘(いしざきたかひろ)
Molecular Infection Medicine Sweden, Umeå University(スウェーデン)

略歴
2016年 帯広畜産大学 畜産学部 獣医学課程 卒業
2020年 長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 新興感染症病態制御学系 修了

いつ頃今の職業に就きたいと思ったか?
私が研究職を志したのは獣医学部6年生(4年制大学卒での修士2年相当)

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コンフォートゾーンからはみ出し続ける

コンフォートゾーンからはみ出し続ける

東北大学 生命科学研究科 助教
別所-上原 奏子

はじめに2017年に名古屋大学で博士号を取得し、1年間同じ研究室でポスドク、その後米国カリフォルニアにあるCarnegie Institutionで海外特別研究員として研究に従事したのち、2020年4月から現職である東北大学に赴任しました。私は植物の多様な形態に興味を持ち、その背景にある分子機構や進化の過程で植物がいつ・どのようにその機構を獲得し

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家庭から研究の世界へ

家庭から研究の世界へ

さ お り

はじめに「もし,制限が何もなければ何になりたい?」

この問いかけに対して条件反射的に口をついて出た私の言葉は「大学の先生になりたい」でした。3 番目の子が 1 歳くらいの頃です。当時の私は幼い 3 人の子どもを育てている主婦でした。

私は現在4人の子どもがいる30代の大学院生で,この春から博士後期課程に進学します。恐らく研究者(のたまご)としては一風変わった道を歩んできているかと

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ボクらなりの二人三脚

ボクらなりの二人三脚

The University of Utah
船井 勝彦

彼女は隣の大学で電子工学を専攻していましてね。でもオシレーターをコレクションにしてニヤニヤ笑ってるような同級生のガリ勉とは違って、人生で初めて会った本当の天才っていう感じでした。知り合った当時は彼女には付き合ってる彼がいまして。インターンシップで別の州にいたんですが。まあ最初はただの友達で。色々夜遅くまでお喋りしてたりね。三・四か月目かな

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海外でポスドク後、一旦日本に戻り再び海外でキャリアアップを目指す

海外でポスドク後、一旦日本に戻り再び海外でキャリアアップを目指す

現在フランス、CNRS(Centre national de la recherche scientifique、フランス国立科学研究センター)で研究員(CRCN: chargé de recherche de classe normale)をしております藤田智史と申します。私は日本(奈良先端科学技術大学院大学)で学位を取得した後、スイス(ローザンヌ大学)→日本(国立遺伝学研究所)→フランス(CN

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