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noterさんたちのいいな、と思ったnoteをまとめています。
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#創作大賞2023

いつか映画監督になるキミへ 【創作大賞2023 エッセイ】

いつか映画監督になるキミへ 【創作大賞2023 エッセイ】

(文字数=6371文字・読了目安時間=8分)

はじめに"漠然さ"は人を殺します。

今は誰でも発信者になれる時代です。ボクがテレビ局に入社した頃は考えられなかったほど選択肢も豊富で、ある種、贅沢な時代だと思います。当時はクリエイティブな仕事に就きたいなら勇気を出してフリーランスの作家になるか、努力と運でマスコミ企業の狭き門を潜るかの二択しかなかった気がしますから。

なのでこのエッセイは、今の時

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あなたに魅せられて:心からの小さな愛のささやき

あなたに魅せられて:心からの小さな愛のささやき

親愛なる愛するパートナーへ

愛するパートナーであるあなたへエッセイ風のラブレターを書くという、この心のこもった試み。このエッセイ風ラブレターを書いていると、私の中にあるあなたへの感情の深さと大きさに圧倒されていることに気づかされました。私の心は言葉では言い尽くせないほどの感情で溢れています。

私たちの愛は、優しさ、強さ、揺るぎないつながりの糸で織られたタペストリーのように複雑で素敵な模様を描き

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不思議な小噺 第一夜 「お遍路さん」

不思議な小噺 第一夜 「お遍路さん」

私の故郷は、四国である。

県境に近い実家から車で15分ほどゆけば、四国八十八ヶ所の最終霊場である
第88番札所、大窪寺がある。

そこは、長い遍路修行が終わり、祈願が満ちる
結願所(けちがんじょ)といわれている。

ゆえに、お遍路さんは子供の頃からよく見かけていた。

田園の中をチリン。。。チリン。。。と鈴を鳴らしながら、
白衣(びゃくえ)と呼ばれる世俗を離れた白装束と笠姿で
己の足だけでお寺を

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その空間にふさわしい思考がある

その空間にふさわしい思考がある

GWの初日。
その日は、六本木にある「文喫」という本屋さんに向かった。

文喫は、祝日入場料2530円。
落ち着いた雰囲気で、無料のドリンクを嗜みながらゆっくり読書を嗜むのに居心地の良い空間である。

初めて訪れたこの場所で、空間が生み出す「自分の思考や居心地」について、不思議な感覚に陥った。皆さんも一度は味わったことがあるであろうこの感覚について、まさにそれに気付いたこの場所から発信をしたい。

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『性風俗で働く親に育てられた子供は“汚い“のか?〜#創作大賞2023』

『性風俗で働く親に育てられた子供は“汚い“のか?〜#創作大賞2023』

職業に貴賎はなく、金に綺麗も汚いもない。
コレは、私の座右の銘である。
偉人の言葉でもなく、どなたかの著名人の言葉でもないこれは、私が、私の母の背中から受け継いだ考え方のひとつだ。

世の中には、『汚い仕事』と『汚い金』があるらしい。
性風俗なんてその最もたるもので、体を売り、好きでもない男性に媚を売り、仕事とはいえ誰かもわからないような男性に奉仕せざるを得ない彼女たちのことを、人はみんな“汚い“

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映画「生きる LIVING」を観て黒澤明とカズオ・イシグロに学んだ「他者の評価を気にしない」潔い生き方。

映画「生きる LIVING」を観て黒澤明とカズオ・イシグロに学んだ「他者の評価を気にしない」潔い生き方。

カズオ イシグロ meets 黒澤明。

そこから生まれる「命の使い方」を私は知りたかった。

【作品概要】

黒澤明監督の名作映画「生きる」を、ノーベル賞作家カズオ・イシグロの脚本によりイギリスでリメイクしたヒューマンドラマ。

時代背景は、1953年、第2次世界大戦後のロンドン。

仕事一筋に生きてきた公務員ウィリアムズは、自分の人生を空虚で無意味なものと感じていた。

そんなある日、彼はガン

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