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2022年12月の記事一覧

宝物のような本たちとの出会いに祝福を #2022ベスト本

宝物のような本たちとの出会いに祝福を #2022ベスト本

うまくいえないけれど、「この本は自分の人生にとって財産になりうる」という本のなかには、景色を忘れられない本と、言葉を忘れられず思考を促される本とがある。

そんな本を、私自身の言葉で抱きしめたい。

2022年最後のnoteは、今年読んだ72作品の中でも特別な8冊について。

ひとこと読書記録のバックナンバーはこちら↓

*ネタバレはありません

①「アートを巡る旅に出よう。きっと何か、変わるから

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子どもだけだと思ってた

子どもだけだと思ってた

とある日曜日、久しぶりの家族での外出。

その目的は年末に行くスキー旅行のために妹のスキーウェアを新調することだった。何軒か店をまわりながらも、退屈さに痺れを切らした私はショッピングモールにて単独行動を開始した。

しばらくきていない間に改装に入ってしまったイトーヨーカドーエリアを横目に見ながら、エスカレーターで下の階にくだっていると、目の先にガチャガチャコーナーが現れた。

近づいてみて驚いた。

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雪を泳ぐ

雪を泳ぐ

高2の修学旅行以来、約5年ぶりに積もった雪を見、その上を歩き、刃の着いた板で滑り降りた。

自転車や一輪車や竹馬に、いくら時が経っても乗れるように、スキーも最初から久しぶりの雪に怯むことなく、滑ることができた。

家族レッスンを担当してくれるスキーコーチは、感覚の言語化がすごく上手なおじさまで、手を変え品を変え、同じ内容をいろんな表現で教えてくれる。私は彼のアドバイスを「ほうほう」と聞きながら、そ

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コンビニでは買えない愛を

コンビニでは買えない愛を

彼とはじめて過ごしたクリスマスはセンター試験直前の受験生真っ只中で。午前中で予備校を抜け出し、午後から落ち合ってネスカフェで一緒に勉強した。その後、ディナーは彼がスカイブッフェへ連れて行ってくれて「今日は俺が払うから」と言った。申し訳なく思うと同時にキュンとしたことを昨日のことのように憶えている。

その年のクリスマスに私が彼に何を渡したかは忘れたけれど、彼は私にLUSHのハンドクリームをくれた。

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集団の中のグラデーションを見逃さない

集団の中のグラデーションを見逃さない

学校(小中高)、というのは大きな声が作る支配的なストーリーに組み込まれやすい場なのだという。そう聞いた時、誰もが想像するであろうスクールカーストやいじめは、必ずしも当事者たちの気質・性格がその原因というわけではない。例えば、成績、所属している部活。そういったもので位置付けられている場合があるという。

かき消されそうになる小さな声に気づくときはありますか。それをどのように活かしたらよいでしょう。あ

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メビウスの輪

メビウスの輪

どこいく?という彼の声に、久々にヒューガルデンが飲みたい、と言った私のリクエストに答えてその時いる場所から近くて安いクラフトビールのお店をいくつかピックアップしてくれる。ここにしよう、と決めてふたりで歩き出す。

お店の前に立っていたメニューを見てヒューガルデンがあるのかはわからなかったけど、ヒューガルデンでなくても120種類あるというクラフトビールを純粋に楽しみたくなって、あるかわからないけどど

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弱い心はいつだって強い言葉と行動で隠してきた

弱い心はいつだって強い言葉と行動で隠してきた

「数日前から体調崩していて、今週の発表はこれ以上準備できそうにないので見送らせてください。すみません。現時点で出来上がっているところまで送らせていただきます。」

「無理」を発したのは人生はじめてのことだった。

前回は私ひとりで40ページ、今回は私ひとりで30ページ分だった。ひとりひとり割り当てられるページ数は違っていて、2回の英文読解プレゼンで合計ページ数は余裕で私が一番多い。英語の教科書を読

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