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したたかに生き愛を生むガイドブック

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茶々から学ぶ、したたかな生き方
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2020年5月の記事一覧

リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第十一話 give and takeそれも愛の一つの形

リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第十一話 give and takeそれも愛の一つの形

give and takeそれも愛の一つの形

天正17年9月13日、私は鶴丸と共に大阪城に入城した。

秀吉は鶴丸が生まれた時から、彼を自分の後継者に決めた。
そのため山城淀城から大阪城まで、豊臣の権勢を誇るように絢爛豪華な大行列が従った。
大阪城に着いた私は、抱いていた鶴丸を乳母に預け、華やかな輿から降り大阪城に足を踏み入れた。
秀吉は上機嫌で、私達を迎えに来た。鶴丸を見るなり顔中をくしゃくし

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第十話 無条件で愛される

リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第十話 無条件で愛される

無条件で愛される

天正17年5月27日、私は男子を出産した。

初めての出産は、時間がかかった。
身を八つ裂きにされるような痛みに、私はうー、うー、と獣のような声でうなり続けた。
気が遠くなるような痛みの中で
「母上はこれを3度も体験した」
と思うと、改めて母の強さと母を一人の女とし身近に感じた。

もうこれ以上いきめない、無理だ・・・・・・と思った瞬間、股間からズルリと赤子が出てくるのがわかっ

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第九話 本当に欲しいものを、どれだけ自分に与えられる?

リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第九話 本当に欲しいものを、どれだけ自分に与えられる?

本当に欲しいものを、どれだけ自分に与えられる?

それから私は病気を理由に、しばらく秀吉と距離を置いた。子宮が受け取った子種がしっかり根付くよう、毎日布団の上に横たわった。
治長はなに事もなかった顔で、私に仕えている。彼は私の部屋の外で番人のように私を守り、控えている。襖一枚隔てた場所に治長がいる。呼べばいつでもそばに来る。それを考えると子宮がキュン、とうずく。あの夜の深い大きな波に飲まれたエクス

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第八話 女は楽器、それを奏でる男で音色は変わる

リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第八話 女は楽器、それを奏でる男で音色は変わる

女は楽器、それを奏でる男で音色は変わる

男と女が褥をともにすること。sexするのは誰としても同じだと思っていた。
秀吉は30歳も年上でたくさんの側室もいるし、経験も豊富だ。
だから私は彼から与えられる閨のことが、男と女のすべてだと思っていた。治長は最初から、秀吉と違った。
治長は高価な青磁の器を扱うように、大切に私に触れる。
触れながら、触れられながら、わたしは幼い頃を思いだした。

同じ乳を飲

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第七話 秘密は女を美しくさせる

リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第七話 秘密は女を美しくさせる

秘密は女を美しくさせる

「ああ、今回も・・・・・」
月のものをトイレで見た私は、ため息をついた。
自分の子宮から流れる赤い血が、忌々しい。
まるで
「お前には子どもはできぬ」
とらく印を押されたようで、落ち込む。

子が
子どもがほしい。
私の子が欲しい。

もしこのまま、ずっと秀吉の子を身ごもることができなかったら?と思うとゾッとする。あの好色の秀吉のことだ。私に飽き、またすぐ新しい女に目を移

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第六話 
Are You Ready?

リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第六話  Are You Ready?

Are You Ready?

野心の扉の開いた先は、秀吉の跡取りとなる天下人の母。

秀吉が望む子どもを、私が彼に与える。正室の寧々にも他の側室達にもできなかった豊臣を継ぐ男児を産む。その子が彼から私への愛と地位を、揺るぎないものにする要石。
私は「どんな手を使っても、この要石を手に入れる」と彼との褥を終え、決意した。

早速翌日、手を尽くし子どもが授かる、という妙薬を取り寄せた。
そして、子ど

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第五話 野心と快感の扉

リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第五話 野心と快感の扉

野心と快感の扉

秀吉は妻寧々の顔色を気にしながら、ちょくちょく私に会いに来た。
私は彼に私以外の女、つまり側室が数多くいることを知っていた。
その内の一人従姉の京極龍子は、初の夫の姉だ。
龍子は浅井の父の姉の娘だ。秀吉の寵愛を受けているが、彼女に嫉妬はない。だが浅井の血をひく女を二人もそばに置いているのは、彼が母を抱けなかった恨みから来ていると感じた。

その夜、布団の上で私はわざと無邪気なふり

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第四話 秀吉は、私が初めて身体を開いた男だった

リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第四話 秀吉は、私が初めて身体を開いた男だった

秀吉は、私が初めて身体を開いた男だった

秀吉は、私が初めて身体を開いた男だった。その行為は、とても苦痛だった。私の両足は開かれ、すべてさらけ出された。屈辱感と逃げたいほどの恥ずかしさで、固く目を閉じ、唇を噛みしめ耐えた。
むき出しにされた花芯に、女にはない男の一部が押し込まれた。下半身が引き裂かれるような強い痛みに、私は何度も「やめて!」と泣き叫んだ。
すると彼は腰を動かすのを止め、私の手を取り

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第三話 傷つくのはこわいですか?

リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第三話 傷つくのはこわいですか?

傷つくのはこわいですか?

城から出た私達姉妹は、母の実家の織田家に預けられた。
織田家で私達は肩を寄せ合うように過ごした。けれどそこは、母から聞いた華やかな織田家ではなかった。
織田の後ろに、いつも秀吉がいた。私達の親代わり、という名目で時折訪れる秀吉に、織田家の人々はみなペコペコ頭を下げ、彼の顔色をうかがった。私は自分の部屋で、じっとその様子を眺めた。秀吉は大声で笑いながら首を伸ばし、キョロキ

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第二話 愛されている自信がない

リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第二話 愛されている自信がない

愛されている自信がない

私は自分の名前が、すきではなかった。
「茶々」この名によい思い出など、ほとんどない。

私は父浅井長政と母お市の長女として生まれた。
初と江という妹達も生まれた。
妹の初と江は「浅井」も「織田」も背負わされることなく、自由だった。
でも母は長女の私だけに
「あなたの中に、浅井と織田の血が入っている。
なんとしても、その命を守りなさい」
と言い聞かせ育てた。あの頃はどうして

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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第一話生きて生きて、生き延びてきたのは、彼のためだけ

リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第一話生きて生きて、生き延びてきたのは、彼のためだけ

生きて生きて、生き延びてきたのは、彼のためだけ

「淀様!もう火の手がすぐそこまで迫っています!」城は赤い火に包まれ、灰色の煙がどんどんこちらに近づいてくる。大野治長がすがるような目つきで私に言った。今、ここにいるのはほんの数人だけだが、誰も声を出さない。異様な静けさが私達を覆っている。
「そうか・・・もう、ここまでね」
私は息子、秀頼の顔を見上げた。
私に似て秀頼は背が高い。
そして私が母上から

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