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#小説
第19話 人間至上主義
「おい、あいつら帰って来たぞ!!」
あちこち擦り傷だらけの2人の若者に村の人々が駆け寄る。
「それで…ユニコーンの角は?」
2人の若者は顔を合わせにっこりとほほ笑む。
「あぁ、ちゃんと取ってきた!!」
「おぉーーー!!」
村中から歓声が上がった。
そこへ1人の女性がふらつきながら歩いてくる。
「母さん!!」
2人の若者はその女性の元へ駆け寄る。
その女性はユニコーンの角を取りに行った2
第13話 笑顔を無くした勇者たち
「勇者さまーーー!!」
そこら中から歓声が沸き起こる。
国中が歓喜の声に包まれていた。
なぜなら今日は勇者様たちの凱旋パレードだからだ。
先日私たちの国は、魔王軍の四天王が率いる軍団と衝突し、見事勝利を収めたのだ。
その立役者となったのが我らの勇者様たちだった。
勇者様たちは大勢の人々の前で、笑顔で手を振っている。
そして民衆もとても嬉しそうな顔をしている。
しかし、私はとてもじ
第11話 悪い領主と良い領主
昔、あるところに悪い領主がいました。
その領主はいつも威張っています。
領民を見下し、バカにし、いじわるばかりしている領主でした。
また、この領主は自分が贅沢な暮らしをするために、領民に対し重い税を掛けていました。
領民は働けど働けど、一向に生活が楽になりません。
働いた分だけ、税金として徴収されてしまうのでした。
領民は疲弊しきっていました。
ある日、このままじゃいけないと思っ