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雑記

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2023年5月の記事一覧

追いつかない思考

会話において考えるよりも先に言葉が出てしまう。
これを克服する手段はないのか。

即応力が求められる会話があまり得意ではなく、特にその場の空気感が重要視されるような飲み会でその弱点が顕著になる(もちろん、気心が知れた友人との飲み会であれば何も思わないが)。

私の話し言葉は関所を通ることなく世界に放たれてしまう。言葉は私の意思とは無関係に世界を漂う。それはもう他者である。私と私の発する言葉は全く異

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1年記念日に思うこと

今日はパートナーとの1年記念日。だからといって特に何かするわけでもないが、紆余曲折あっての今ということを考えると感慨深い。

我々2人は基本的な趣味は一緒でも、生活スタイルや生い立ち、そして性別から何もかも違う人間ゆえに、一緒に過ごすのは大変だ。周りの友人などから話を聞いていても、この違いは特に大きいようだ。「自分だったら別れるなー」と言う人も少なくなかった。

とはいえ、時間をかけて粘り強くお互

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求 : 空腹

最近全くお腹がすかなくて困っている。

夜はそこそこお腹がへっていることがあるものの、朝と昼ごはんの食欲は絶望的にない。ヨーグルトを食べたり、同居人に出してもらったものを口に運んだりするくらいで、自分から積極的に何かを食べようという意欲がわかない。

食の楽しみが削がれてしまうのは困ることなのだが、それ以上に痩せ型のこの体質でモノを食べられないことが困るのだ。

平日に大して運動せず、エネルギーを

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先生の仕事

先生の仕事が何かを考えることが時々ある。経験に乏しいながら、自分自身の記憶を振り返ってみても、勉強に関して学校や塾の先生から学びとったことは大して多くないような気がする(不真面目ゆえに勉強は授業を聞かずに独学でやってしまったからという理由もあるかも知らないが…)。

覚えていることといえば、授業に関係のない雑談ばかりである。先生の彼女や趣味の話、そして妙に心に残る格言やメッセージとかとか。
ただ不

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新国立劇場「リゴレット」感想

本日は新国立劇場でオペラ、ヴェルディ「リゴレット」を鑑賞。平日夜の公演なので、仕事終えてから会場に向かうのが少々面倒だったが、とんでもない名演だった。帰りの電車で放心状態になりながら記録を残しておく。

「リゴレット」はヴェルディ中期の傑作と言われており、一度演奏を聴けばその素晴らしさに脱帽するしかなくなる。珍しく台本と音楽が寸分のズレなく噛み合っているオペラではないか。

今日の演奏では、指揮の

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ご自由にお取りください

渋谷をぶらついていたらこんなものが。

写真だとちょっと分かりにくいが、要らなくなった本をここに置き、自由に取っていってもらうためのボックスらしい。

どんな本があるのか気になって見てみたが、残念ながら無料でも持って帰りたいと思わないようなタイトルが並んでいた。

誰がやったのか知らないが、こういう取り組みは素晴らしいなと思う。要らなくなった本が誰かに読まれ、場合によってはその人の血肉になるかもし

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映画007シリーズ👏

最近映画007シリーズにハマっている。ダニエル・クレイグの演技、リッチな演出、アクションシーン、小物、美術何から何まで一級品。成金のような金持ちはみっともないが、本シリーズのような金を惜しみなくカッコよく使っているところには憧れを感じてしまう。

スパイ映画は私にとって苦手部類なのでストーリーは大して面白く感じないのだが、それ以外の要素で見惚れてしまう。2.5〜3時間の長さでもあっという間だ(ちな

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日本に染まりすぎている私

社会人も3年目に突入しており、久しく海外にも行っていないので、日本的な行動規範や文脈に染まりすぎてしまっているように思える。もちろん、本や芸術鑑賞はそういった文脈を超える経験を我々にさせてくれるが、そういった経験を″継続して″実現させてくれるのは海外渡航くらいしかない。

これは先日英語で韓国人と話した時に直感したことなのだが、話す言語を切り替えること、異なるバックグラウンドを持つ人々と話すことは

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5/13 音楽鑑賞記録

本日は2つの演奏会に足を運んだ。誘われない限り自分では絶対に行かないプログラムだったが、それ故にいつもとは違う新鮮な音楽体験であった。

①日本フィルハーモニー/カーチュン・ウォン指揮ミャスコフスキー 交響曲第21番

大曲をコンパクトに聴いたような感じ。マイナーな曲ながらも、数ある名曲に比肩するように感じたが、何がその差をつくっているのかという疑問が拭えない。音楽技法など細かい知識を持たない素人

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疲労による消耗

私は新卒から週1出社のリモートワーク生活を送っているが、年に数回現場仕事がある。現場は立ちっぱなしであることが多いが、とても疲れる。

現場仕事の後は考えることに頭を使えず、本を読むことや映画を観ることもできない。SNSやYouTubeをみることで精一杯だ。

世の中の大半の人間は罪悪感に駆られながらSNSやYouTubeで平日の夜や週末を費やしているが、それは今私が感じているような疲労によるのだ

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埋立地を魅力的に感じること

今日は用事で有明に来ている。緑が多く、道も整っており、おまけに建物も洗練されている。街を歩いているだけでワクワクする。

ただここは埋立地なのだ。人間の持つ業が具現化したというべきか。埋立地といえばその他にみなとみらいやディズニーリゾートがある舞浜あたりになるが、どこも開放感に溢れていてとても良い。

自然よりも人間の造形物がいいと思うこと、これは社会に飼い慣らされてしまった結果なのか。

大人と子どもの共存

昨日はラ・フォル・ジュルネにてベートーヴェンの「皇帝」と「第9」を聴いてきた。このイベントはクラシック音楽に関心のない層が気軽に聴けるような機会を提供するために開催されているらしく、今年はベートーヴェンがテーマだ。

そのため、普段の演奏会よりも小さい子どもが多かった。

ただ、その分会場には落ち着きのない子どもが多く、周りの人の鑑賞の妨げになっていることも多々あった。もちろん来場者の年齢制限はな

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お気に入りの喫茶店

これまであまりカフェに興味がなかったのだが、最近は都内をウロウロすることも多くなり、憩いの場として訪れることが多くなった。

その中でも「銀座ウエスト」というカフェは素晴らしいと思う。まず最初に出されるお水が美味しい。水特有の甘みがある。お店の案内を見るとやはり水にはこだわっているようで、サントリーの天然水を採用しているそう。

さてメニューについてだが、デザートや軽食などはどこのカフェとも変わら

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『古今和歌集』を嗜んでみる

最近、『古今和歌集』を毎日数首ずつ声に出して読んでいる。時間がないという言い訳で先延ばしにしていたこの取り組みもようやく生活に定着してきた。

この歌集は歌の寄せ集めにもかかわらず、巧みな順番で構成されており、一つのストーリーになっている。紀貫之おそるべし。

今は晩冬から立春に至る過程を読んでいる。そこで歌人らは鶯、花、風、雪など様々な手段を用いて春の到来を待ち焦がれていることを表現する。

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