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2022年2月の記事一覧
技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか ― 画期的な新製品が惨敗する理由 (妹尾 堅一郎)
コンセプトワーク 妹尾堅一郎氏の著作は久しぶりです。
十数年前、会社のセミナーで数ヶ月間薫陶を受けて以来、非常に気になっている先生です。プロジェクト・プロデュース、コンセプトワーク、ソフトシステムズ方法論等、多くのことを学ばせていただきました。
妹尾氏は、本書にて、技術力を事業競争力に活かす方策としての「三位一体」型経営戦略というコンセプトを提示しています。
このように「研究開発戦略」「
弱者の兵法 野村流 必勝の人材育成論・組織論 (野村 克也)
今シーズン限り(注:最初の投稿は2009年(本投稿は再録))で楽天の監督を辞任することになった野村克也氏の人材育成論・組織論です。
もちろん、材料は「野球」。
何人もの有名な野球選手にまつわるエピソードも数多く紹介されているので、野球に興味のある方はいろいろと楽しめるのではないでしょうか。
その点、本書の大半が「人材育成論・組織論」についての記述で埋められているわけではありませんが、さ
凄い時代 勝負は2011年 (堺屋 太一)
そういえば、堺屋太一氏の著作はほとんど読んだことがありませんでした。今回の本は、まさに今(注:最初の投稿は2009年)を扱った内容です。
堺屋氏によると、今回の世界的な大不況も、自らの従来からの主張すなわち「知価革命」の必然の流れだと言います。
まず、その主張のもととなる「知価革命」について説明しているくだりです。
この知価革命の先進国であるアメリカにおいて、世界的金融不況の口火が切
だいじょうぶ (鎌田 實・水谷 修)
現代社会の貧しさや哀しさを憂える二人が交わした往復書簡と対談をまとめた本です。
そのうちのお一人は鎌田實氏。長野県の諏訪中央病院にて、患者の心のケアも含めた地域一体医療に長年携わっています。
もう一人は水谷修氏。「夜回り先生」として有名です。若者の非行防止や薬物汚染の拡大防止のためのパトロールやメール・電話での相談に献身的に取組んでいます。
お二人が本書で語られている数々のエピソードは
「課題先進国」日本―キャッチアップからフロントランナーへ (小宮山 宏)
フロントランナー 小宮山宏氏の本は「地球持続の技術」に続いて2冊目です。
先の本は、エネルギー・資源問題が主題でしたが、今回のスコープはもっと広汎なテーマを扱っています。
本書の中で、小宮山氏は、日本がエネルギー・資源・環境・高齢化・少子化・教育等々・・・「課題山積」の国であることを指摘しつつ、それに積極的な意味づけを行います。
そういった「課題解決先進国」に日本がなるために必要な条件
教養としての大学受験国語 (石原 千秋)
タイトルが気になったので手にとってみました。
まさに、実際の入試問題を読み、回答を考えるというプロセスを辿る変わった形式の新書です。
現代国語の入試攻略本のようでもありますが、内容は、人文・思想関係の文章を解釈しその主張を理解することを目的にしているので、現代思想の入門書のようでもあります。したがって、想定されている読者は受験生に止まりません。大学生や社会人もターゲットです。
まず、著