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【展覧会レポ】横浜市民ギャラリーあざみ野「あざみ野こどもぎゃらりぃ2024」「竹沢うるまWorkshop<写真と視点>修了展」

【約3,500文字、写真約40枚】
横浜市民ギャラリーあざみ野に行き「あざみ野こどもぎゃらりぃ2024」と「竹沢うるまWorkshop<写真と視点>修了展」を鑑賞しました。それらの感想を書きます。

※これらの展覧会は既に修了しています。

【この投稿で伝えたいこと】
子供も親も体を動かして参加できる楽しい展覧会!(無料)、❷「こどもぎゃらりぃ」は累計18回も行っており、素晴らしい取り組み、❸竹沢うるまの修了展からは、たくさんアイデアをもらえた、❹あざみ野は、横浜市民ギャラリーを周知するなどして、もっと有効に使うべし

▼過去に投稿した横浜市民ギャラリーのnote


▶︎訪問のきっかけ

建物入り口

美術手帖のXの投稿を見て「あざみ野こどもぎゃらりぃ2024」の存在を知りました。「子供のための展覧会」という言葉に目を奪われたため、訪問。「竹沢うるまWorkshop<写真と視点>修了展」は、当日に開催内容を知って入場しました。

色々やってます

▶︎「あざみ野こどもぎゃらりぃ2024」感想

展覧会の入り口

おすすめ度:★★★☆☆
会話できる度:★★★★☆
混み具合:★☆☆☆☆
展覧会名:あざみ野こどもぎゃらりぃ2024
場所:横浜市民ギャラリーあざみ野 展示室1F全面
会期:2024年7月26日(金)~8月4日(日)
休館日:会期中無休
開館時間:11:00~17:00
住所:神奈川県横浜市青葉区あざみ野南1丁目17−3
アクセス:あざみ野駅から徒歩約5分
入場料(一般):無料
事前予約:ー
展覧所要時間:20分〜30分
撮影:全て可能
URL:https://artazamino.jp/event/post-13801 

夏休みの期間に、みて、つくって、参加する、子どものための展覧会「あざみ野こどもぎゃらりぃ」を開催しています。18回目を迎える本展では、アニメーション、映像、パフォーマンスの分野で活躍する2組のアーティストによる「からだのうごき」、「アニメーションのうごき」をみて、体験できる作品を展示します。

公式サイトより

要は、子供のための楽しめる展覧会とのことです。今回で18回目とは!入場は無料。展覧会はワンフロア構成で4、5点の映像を使った比較的大きな作品がありました。

展覧会の様子

来場者は、常に1〜3組の親子がいました。子供はみな、走り回ってイキイキしていたため、みんな楽しい!と感じていたと思います。「アート」というよりも「遊び場」に近いと思いました。親と子供がアートや美術館に触れる機会が増えるのは、いいことですネ。

展覧会の様子

✔️身体企画ユニット ヨハク「からだのうごきであそぼう」

ヨハクさんは、からだのうごきを紙芝居、すごろく、温度計など様々なしくみや道具とかけあわせることによって、面白い「うごき」を探求するアーティスト。今回は、子どもたちと一緒に自分と自分以外の人のあたりまえになっているかもしれない「うごき」を客観的に見られるような作品を展示しました。

会場内のパネルより

まずは《ショー・マスト・ゴー・ラウンド》。机の上に置いてあるカメラを覗くと、前にあるスクリーンに面白く映る仕掛けです。

机の上のカメラに映ると…、
ぐにょーんと映ります

次は《鏡の国のハローグッバイ》。大きなスクリーンには、色々な動きをする大人が映ります。その一部には自分がカメラに映る仕掛け。映る自分も、他の人の動きを真似ることで、何か気付きを得る作品です。

たくさんの大人が映って色んな動きをします
それを真似して
自分も作品の一部になれる

✔️築地のはら「アニメーションとあそぼう」

展覧会の様子

築地さんは、アニメーション世界の自由な「うごき」と現実にある空間を組み合わせたアニ メーションを制作するアーティスト。今回は横浜市民ギャラリーあざみ野の展示室を舞台に”ねずみ”が 動きまわります。

会場内のパネルより

築地のはらの作品と言えば、国立新美術館でねずみがチョロチョロ動き回っていたことを覚えています(NACT View 02 築地のはら ねずみっけ)。

あざみ野の会場では、靴を脱いで寝そべり、天井に映る《ねずみの夏休み》を楽しむことができます。寝そべるのは、非日常感があって楽しいです。

天井に映った作品

壁には《NEZUMIMUZEN》というねずみが映っています。壁だけでなく床に映った映像も作品の一部らしいです。タイトルが英語の回文になっているのは、それが理由でしょうか…?私は作品の真意を理解できていなかったため、床部分を除いて撮影してしまいました😅

壁も触っていいし、
動くキャラクターを追いかけると、
本人も、撮影している親も楽しい
《築地のはら X 横浜市所蔵カメラ・写真コレクション むかしのうごく絵》

そのほか、ワークショップ(500円)として「うごきだす!みんなのえ」も実施していました。予約開始から2時間後くらいに偶然サイトを訪れたところ、既に完売。合計40名(1日間、1日4回、各5名)の枠にもかかわらず、意外な人気にびっくりしました。

私の子供は、特に「描く」ことが大好きです。こういったワークショップなどを通じて、アートに親しみを抱くきっかけにもなると思います。

事前予約制
描いた絵が動き出すワークショップ

私は、日本科学未来館の「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」で、似た体験をしたことがありました(2015年1月)。大人の私でも童心に返って、楽しかった記憶があります😀

絵を描いて、スキャンしてもらうと、
画面上でリアルに泳ぎ出す仕組み

▶︎「竹沢うるまWorkshop<写真と視点>修了展」感想

メインビジュアル

おすすめ度:★★★☆☆
会話できる度:★★★☆☆
混み具合:★☆☆☆☆
展覧会名:竹沢うるまWorkshop「写真と視点」修了展
場所:横浜市民ギャラリーあざみ野 展示室2F全面
会期:2024年7月24日(水)〜8月5日(月)
休館日:なし
開館時間:10:00~18:00
入場料(一般):無料
事前予約:ー
展覧所要時間:20分〜30分
撮影:全て可能
URL:https://artazamino.jp/event/post-12079 

一年かけて制作に取り組んだ9名の作品展。独自の視点で捉えた写真約90点で構成。新たな切り口で捉えた新東京像、サハラ砂漠で過去と今を見つめた旅情作品群、辺境で撮られた動物写真など。写真家竹沢うるまの作品も同時展示。

公式サイトより

竹沢うるまさんとは、キヤノンギャラリーなどでも講師を務める写真家です。独自に「視点と写真」というワークショップを実施しており(計8回、計96,800円 )、その「修了」として行われているのが、この展覧会です。

展覧会の入り口

この展覧会から、世界の写し方は十人十色だと思いました。私は「今までの人生の凝縮された一瞬=写真」だと考えます。多くの写真を見ていると、さまざまな人の人生観が見られて楽しかったです。アイデアも豊富にすることができて、次に活かせるような気もしました。

私はムラコシユタカの作品が、最も印象に残りました。私も、何気ない街並みのスナップが好きだからです。街を1枚で切り取り、それで全てを語る。知っている街も切り取り方次第で伝わり方が変わると面白いです。

ムラコシユタカ《二〇二三東京》シリーズ
写真だけ見て、どこの街かあてるのも面白い
勝股淳《Omnibus》シリーズ
太田敦子《Penguin》シリーズ
堂島すいか《祈り》シリーズ
福井慶則《12,000年のパンタレイ》シリーズ
写真家の方も在廊
山口友子《生きる》シリーズ
久保田正明《検索》シリーズ
竹沢うるま《BOUNDARY | 境界》シリーズ

主催者の竹沢うるまの作品から、セルカン・ギュネシュのラップランドの風景を思い出しました。雄大でシャープな景観は、日本ではあまり見ることのできない代物でした。

田村ナナ子《もや》シリーズ
展覧会の様子
松村尚子《目は節穴》シリーズ
ネコちゃんの絵を模写すると、
こうなりました

あざみ野に住む人たちは、横浜市民ギャラリーの1階、2階で展覧会が行われていることを知っているのでしょうか?

素敵なことをしているのだから、あざみ野駅にポスターを貼ったり、看板を立てるなどして、もっと周知活動に力を入れた方がいいと思いました。猛暑のなか涼めるので、集客もある程度増えると思います。

▶︎まとめ

館外のビジュアル

いかがだったでしょうか?規模は大きくないものの、子供も親も楽しめる展覧会でした(無料!)。しかも、累計18回も実施しているとは驚き。あざみ野は、この財産をもっと有効に使った方がいいと思います。竹沢うるまの修了展も、十人十色の作品を見ることができて、アイデアをもらいました。

▶︎今日の美術館飯

★3.3/魚とよ (神奈川県/たまプラーザ駅) - 魚とよ定食 (¥1,500)

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