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2023年9月の記事一覧

【詩】月から太陽への手紙

【詩】月から太陽への手紙

大事な言の葉は
メールや手紙や動画配信じゃなくて
会えた時に届けたらよかったな

寂しくて不安でも
連絡の頻度は決めておけば
よかったな

君の仕事に 私の学びに
支障きたさないようにできたら
よかったな

君だけに固執しないで
友達と過ごしたり趣味を楽しめば
よかったな

適度な距離が取れたらよかったな
素直で平坦な心で関われたら
よかったな

君が誰といても
根底では揺るぎなく
「大丈夫」と思

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【詩】昼下がりに米を研ぐ

【詩】昼下がりに米を研ぐ

離れていても心配ない

記憶の中には君がいるから
どうしても会いたくなったら
思い出せばいいだけだ

君の怒った顔を思い出したら
コップの水をかけそうだけど
その前に、深呼吸して
茶柱が立ったお茶とおにぎりと
ぬか漬けを差し出すよ

君に大事に思われている自信がなくて
こんな身体じゃ好かれないと思って
自暴自棄になった自分が恥ずかしいんだ
依存してた自分が恥ずかしいんだ

距離を取れなかった自分が

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【詩】素直な尻尾

【詩】素直な尻尾

もう土に帰った愛犬が、記憶の中で吠える

混乱と葛藤で蹴散らした君との関係
お互い本音を話し合えないまま
会えなくなったしんどさ

そんな憂いを抱えるくらいなら、
君に「 本音を話せ」と吠える
「僕の名前の意味を思い出して」と、吠える

だけど、僕は君に拒絶されるのが怖い
また君に、軽蔑されるのが怖い
冷静になれないと思われるのが怖い

本当の君が悪いやつじゃないのを知ってるから
不器用だけど、

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【詩】花束を野に放て

【詩】花束を野に放て

忘れたいけど忘れたくない

コップの水みたいに
毎日ゆれる私の気持ち

他人の目線ばかり
あなたの目線ばかり
気にしているのかもしれないね

カードの表と裏みたいに
毎日変わる私の気持ち
自分の気持ちが
裏目に出たらどうしよう

そんなことばかり気にして
生きてきたのかもしれないね

白黒はっきりさせなくちゃ
0か100かで考えなくちゃ
こうあるべきを大事にしなくちゃ
そんな風に生きてきたのに

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【詩】トンネルの中のぬくもり

【詩】トンネルの中のぬくもり

月夜に天幕の下でギターを奏でながら
勘ぐる私の心を尻目に
明るいトンネル中から聴こえる屈託ない歌声

その歌声に魅かれながら
「適度な距離感」ってやつを探るコード練習で
私は孤高で堅実な職人を気取る

恐怖を乗り越え、一歩足を踏み入れたトンネルの中想像した不幸は、一瞬で消し飛んで
私は、君たちに笑顔で迎えられた

軽口叩き、悪たれ付き合う君たちの間に
流れる信頼と愛情
ありのまま、素直に自分の心を

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【詩】ベルガモットの香りの中で

【詩】ベルガモットの香りの中で

「健康は本当に大事だ」
初めての喧嘩で
仲直りした時の君の
言葉が蘇る

私がより良く生きるヒントを
君はいつも与えてくれていたんだね
だけど、私は君にとって
そんな存在になれたかな?

ベルガモットの香りの中で
君と笑いあった日々が
どれほど
尊いものだったか
思い出を噛み締めている

君との穏やかな時間を
諦めきれず、葛藤し続けて
浅い眠りを貪る私は
やっぱり不健康だね

また会えたら、今度こ

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【詩】風船の気持ち

【詩】風船の気持ち

私は同じ人間同士で
あなたと向き合えていたのかな
あなたが、私をどう思うかじゃなく
私は私の人生をどう生きたいか
考えれていたのかな

ずっと他人の目ばかり気にして
自分を抑え込んで
パンパンに膨らんだ風船みたいに
負の感情を溜め込んで

君がギター弾く為に整えた爪で
軽くつつかれただけで
パンッって割れて
中身を溢れさせて
いたんじゃないかな

ずっと感情押し殺して
我慢して
嫌なこ

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【詩】To respect

【詩】To respect

どんなに手紙書いても
君には分かって貰えない

なんで君ばっかり
好きなことやって
なんで君ばっかり
家族にめぐまれて

なんで君ばっかり
人気あって
信頼されて
なんで私ばっかり
大変なの?

私は人一倍
頑張ってるのに
なんで批判ばかり
されるの?
人から敬遠されるの?

どうせ私なんか
君に比べたらね

そうやって嫉妬し続けて
自分を卑下して
目の前の幸せを
無視してきた

そのままの自分じ

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【詩】悲しみの糸巻きを止めて

【詩】悲しみの糸巻きを止めて

あなたが運命の人かなんて
分からない
あなたが私をどう思ってるか
なんて分からない

でも、あなたを悲しませると
悲しくて心が折れそうになる

過剰な防衛反応で
あなたを失ったことが
関係を壊したことが
あなたと同じ人間同士で
あれなかったことが
自分を大切にできなかったことが
悲しくて前に進めない

あなたがいなきゃ生きていけない
私ではないはずなのに
もう1人でも大丈夫なはずなのに
心が空っ

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【詩】つみびとの灯火

【詩】つみびとの灯火

君への後悔で
柄にもなく
占いなんかやっちゃって
また神様に叱られた

見捨てられ不安と不信感で
関係を壊した上に
君の気持ちを知りたいなんて
「不届き者の罪人に等しい」
ということらしい

最もな話だ
僕は疲れる度に 面倒が嫌で
神様の意思に反する
嘘を重ねてきた

だけど 歌うたいの友達は
占いにハマる暇があるなら
僕に全てを焼き尽くす炎を
消す力があることを
君に伝えるべきだと言うんだ

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【詩】テーブルの上、散らばる光

【詩】テーブルの上、散らばる光

久しぶりの笑顔
「もう会えないと思ってた人に会えた」
そんな大袈裟な泣き顔

それぞれの成長
再会が嬉しくて手につかない宿題
ゆっくりだけど
解ける問題も増えてきたね

わざと歩くテーブルの上
私の膝に乗せられた
天邪鬼な細い両足

思い通りにならないと
拗ねてトイレにこもるのは
相変わらず

そんな自由な君たちが
暗闇で見つけた光

便利よりお金より
ずっとずっと尊いもの

私はどうせ自分なんか

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【詩】新しい光

【詩】新しい光

いつも君は僕の光だった
まぶしくて
ボロ切れまとった
僕にはそぐわない気がして
自分をとりつくろった

他の誰にも負けたくなかった
君にふさわしい自分で
ありたかった

君にありのままの自分を
見せたら きっと失望するだろう
そんな思い込みと先入観の
美しさを身にまとって
君に媚びて取り入ろうとして
自分を壊した

そんな僕を怪訝な顔で見つめながらも
君は病んだ心に寄り添ってくれた
だから君が病

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【詩】パーフェクトワールド

【詩】パーフェクトワールド

改札口の窓から差し込む陽光
流れるようなピアノの音
偶然、目が合って会釈する旅行者の笑顔
はしゃぐ子どもの声

君と一緒に探すつもりだった
美しいものを
ひとりで見ている日曜の午後
穏やかで平和な世界

世界は敵だらけだと
思っていたけど
こんなにも近くに
ささやかで尊い幸せがあったことに
君を失って、やっと気付いた

もう君と会えないかもしれないけど
君が紡いでくれた沢山の歌は
心の中に残ってい

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【詩】鹿と待つ

【詩】鹿と待つ

たとえ
君の愛が戻って来なくても
僕には、1人の時間を楽しみながら
安心して待つ練習が必要だ
2度と幸せを見失わないために

失敗しても、負けても
投げ出さず地道な努力を続ける君のように

鹿も応援してくれている