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ミドルエイジのキャリア継続のためのtips

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30代・40代のキャリアとライフイベントとの関係、キャリアストレッチ、転職、キャリアビジョン再構築などのヒントについてご紹介しています。
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#アダプタビリティ

個人と組織のより良い関係の本音

個人と組織のより良い関係の本音

キャリア自律研修で多い質問に、「個人が自律したら会社を辞めてしまうのではないか」「個人が自律したら、会社が従業員を統率できないのではないか」というものがあります。

「律」という時には、自分で判断するという意味があり、キャリア自律は「自分の価値観やビジョンも理解した上でキャリアを切り拓く、キャリア開発を行う」等の意味で使われます。

ただし、「自分のやりたいことだけやる」という意味ではありません。

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IT業界へのキャリアシフトと、アイデンティティの関係

IT業界へのキャリアシフトと、アイデンティティの関係

リスキリング後にIT業界への転職を目指す方、将来性を考えてIT業界への就職を目指す方のご相談も増えています。実際に、経済産業省のデータでは、2030年までにIT人材が40万人以上不足すると言われており、注目が高まっていることが背景にあります。

キャリアデザインのワークショップや、キャリア相談の中で、「なぜIT業界を希望なのか、何がやりたいのか、説明することが難しい」という声を聴くことがあります。

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変化が大きい時代の、キャリア適応力

変化が大きい時代の、キャリア適応力

サビカスは「キャリア・アダプタビリティ(キャリア適応力)」を、「仕事への準備と参加という予測可能なタスクに対処するための準備態勢」と説明しています。
興味深いのは、「準備姿勢」には、2種類があるというものです。
つまり、「仕事への準備や参加という予測可能なもの」と、「仕事や労働条件の変化によって促される予測不可能なもの」です。(Savickas 1997)

職場において「部署の体制変更」「担当業

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若手の行動変容を促す研修とは

若手の行動変容を促す研修とは

研修やキャリアコンサルティングのご依頼の際に、企業の方から離職を減らしたいというお話をよくお聞きします。企業側の視点では、さらに活躍してもらいたいと考えるのは当然ですよね。

一方で、個人の方向けのキャリアコンサルティングでは、20代後半から30代半ばにかけて、キャリアの停滞感の悩みを口にする方は少なくありません。

新たな職場で無我夢中で経験を積み、一つステージを上がった時に感じる不安や不満、ラ

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聴く力と場を創る力、コミュニケーション力の内訳

聴く力と場を創る力、コミュニケーション力の内訳

先日、担当した研修の中で話題となった本が「LISTEN」です。
「相手が自分でもわかっていないことを聞けるのが、優れた聞き手」等、心に残る言葉が綴られています。

一方で、普段の生活の中ではそこまで「聴く力」に注目が当たることは少ないのではないでしょうか?それは私たちが、「コミュニケーション」という言葉を聞いたときにイメージする内容が「話す力」に関わるものが多いためです。

私達は、「コミュニケー

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リスキリング後のキャリア支援ニーズのこと

リスキリング後のキャリア支援ニーズのこと

5年間で1兆円をかけると政府が発表して話題となった「リスキリング」。
リスキリングとは、「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必
要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得すること」を言います。(参照:経済産業省)
そして、近年話題となっている背景には産業構造の変化があります。つまり、経験やスキルを身に付けていても将来はニーズが少なくなる職種と、既に人材不足が起こって

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理論とアセスメントの活用、キャリアコンサルティング実践

理論とアセスメントの活用、キャリアコンサルティング実践

先日、仕事仲間との勉強会で、アセスメントの紹介を実施しました。アセスメントは、キャリアデザインや組織内での人間関係の理解を深める際に、一つの材料として活用します。「なぜ、このような結果がでたのだろう」「今の職種に必要なものをどう伸ばしてけばよいだろう」等と一緒に考えていくのです。

キャリア支援者として、本格的なフィードバックを行うためには、認定者としてのトレーニングを継続し、実践を行う必要があり

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プロティアンな著名人~桝太一さん~

プロティアンな著名人~桝太一さん~

プロティアン・キャリア協会では、現在「プロティアンな人」をテーマにnoteリレーを行っています。

私がプロティアンな人としてご紹介するのは、桝太一さんです。日本テレビアナウンサーを2022年3月に退職し、現在は大学の研究員とTV番組のメインキャスターを兼務されています。

桝さんの自分軸は「科学と社会の架け橋」。
子供のころから生物好きで、学生時代は大学院でアサリの研究に没頭。研究者以外の道を考

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大人世代のプレゼンへの挑戦

大人世代のプレゼンへの挑戦

仕事柄、人前でプレゼンを行うこともよくありますが、以前は苦手意識が強い業務でした。自分にはロジカルさが欠けていると思い込んでいたからです。

大人世代であっても、気づきや行動の積み重ねで、苦手意識を乗り越えていけるかもしれませんね。

そんなお話をラジオでご紹介しています。

志望動機の考え方、ミドルエイジの転職の場合

志望動機の考え方、ミドルエイジの転職の場合

セミナーや個人の方のセッションでは、社会人経験を15年、20年経て次のステージへ進むミドルエイジの方の伴走役も行っています。「やりたいこと」や「伸ばしたいスキル」は明確に伝えられるものの、選考が次に進まない、と言うケースも少なくありません。

それは、アイデンティティ(自分軸)のみ伝えて、アダプタビリティ(企業軸・業界軸)の内容が不足しているからです。

企業の事業戦略や、人材募集背景に対して、自

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働き方改革と、ライフシフトの大切な関係

働き方改革と、ライフシフトの大切な関係

ベストセラーとなった、LIFE SHIFT(ライフ・シフト)では、これからはマルチステージになり、生き方を変えていく時代だということが紹介されています。
つまり、企業に就職して定年まで勤めて引退ではなく、企業で働きながら副業やボランティアなども行ったり、一度辞めて復帰したり、起業したりと多様な働き方や生き方があるというものです。
けれども、数十年に渡って続けてきた働き方や、生き方を急に変えることに

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ミドルの学習歴と転職との関係

ミドルの学習歴と転職との関係

最近の調査によると、ミドルエイジ層の転職には学習歴が効果的に影響しているとされています。

参考:労働政策研究・研修機構「ミドルエイジ層の転職と能力開発・キャリア形成」

つまり、能力向上の取組が、転職時の評価にもつながりやすいということです。背景を考えると、向上したことによる納得感や自信も、転職活動を後押ししているのかもしれません。

最近では、「学歴よりも学習歴」という言葉をよく耳にします。変

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やりたいことへの近づき方。プロティアン・キャリアより

やりたいことへの近づき方。プロティアン・キャリアより

キャリア相談やセミナーでは、自己分析やビジョンを描くイベント等で、やりたいことに気づいたが悩んでいるという方からのご相談もあります。つまり、やりたいことは見つかったのだけれど、近づき方がわからないということです。

また、そのやりたいことが今の社会ではニーズが少ないものだと、さらに悩んでしまいますね。

だからこそ、市場ニーズや需要とも掛け合わせて考えていくと良いですね。まず、今いる職場や、お住ま

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本質まで見極めて近づく、ミドルのキャリア継続

本質まで見極めて近づく、ミドルのキャリア継続

やりたい仕事がニッチすぎて求人が少ない、職場で希望の部署への異動が難しい。そのようなご相談は少なくありません。

企業側からは、人材がやりたいことへのこだわりが強いが、現場ではニーズがないので困っているという話もお聞きします。

そのような時は、やりたいことの背景にある、本質をお聞きするようにしています。例えば、ITで社会を便利にする、人を幸せにする仕事、健康な暮らしなど、その方のテーマがみつかれ

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